材料力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料力学Ⅲ
科目番号 0121 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 久池井茂ほか著「材料力学」実教出版,\2,400+税
担当教員 高橋 美喜男

到達目標

・はりの曲げ応力とたわみを計算できる。
・座屈を理解し、応力を計算できる。
・ひずみエネルギを利用して変位が計算できる。
・不静定はりのたわみを計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1やや複雑な形状のはりの応力、たわみを計算できる。簡単なはりの応力、たわみを計算できる。簡単なはりの応力、たわみを計算できない。
評価項目2短柱の核と座屈応力を計算できる。短柱の核と座屈応力を説明できる。短柱の核と座屈応力を説明できない。
評価項目3ひずみエネルギを用いて、変位の計算ができる。ひずみエネルギを説明できる。ひずみエネルギを説明できない。
評価項目4やや複雑な荷重条件の不静定はりのたわみ量を計算ができる。単純な不静定はりのたわみ量を計算ができる。単純な不静定はりのたわみ量を計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 専門分野の知識と能力
専攻科課程 B-2 専門分野の知識と能力
JABEE B-2 専門分野の知識と能力

教育方法等

概要:
構造物に外力が働くとき、その部材あるいは全体がその荷重に耐えられるかどうかは、部材に生じる応力や変位量で決まる。材料力学では、応力とひずみの概念を理解し、荷重と応力およびひずみの関係を計算する手法を学び、それを機械設計に応用する考え方を身に着けることを目指す。この科目は、民間企業においてシステム設計業務を担当していた教員が、その経験を活かし、強度計算の基礎となる材料力学について、講義形式で授業 を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書に従って講義を進める。本文の理論的な解説および例題による計算例等を示した後、質疑応答を行う。学生は、これらを行った後に練習問題と取り組むことによって内容の理解を深める。
この科目は学修単位科目のため,事前/事後学習として, 授業90分に対して教科書で予習,復習をそれぞれ90分以上(合計180分)行うこと.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 はりのたわみの重ね合わせ1 片持ちはりに作用する複数の荷重条件下での曲げ応力やたわみ量を計算できる。
2週 はりのたわみの重ね合わせ2 単純支持はりに作用する複数の荷重条件下での曲げ応力やたわみ量を計算できる。
3週 はりのたわみの重ね合わせ3 やや複雑な形状のはりに作用する複数の荷重条件下での曲げ応力やたわみ量を計算できる。
4週 はりのたわみの重ね合わせ4 やや複雑な形状のはりに作用する複数の荷重条件下での曲げ応力やたわみ量を計算できる。
5週 座屈1 短柱の核を理解できる。単純な断面を有する短柱の核を求められる。
6週 座屈2 長柱の座屈荷重を理解できる。
7週 座屈3 長柱の座屈荷重を計算できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却・解答
ひずみエネルギ1
仕事やエネルギに関して成り立つ定理や原理およびそれらの応用の仕方を理解できる。
10週
ひずみエネルギ2
相反定理が理解できる。
11週 ひずみエネルギ3 カスチリアーノの定理が理解できる。
12週 ひずみエネルギ4 カスチリアーノの定理を用いて、変位量が計算できる。
13週 不静定はり1 簡単な荷重条件下での不静定はりのせん断力図、曲げモーメント図が理解でき、式で表せることができる。
14週 不静定はり2 簡単な荷重条件下での不静定はりの曲げ応力を計算できる。
15週 不静定はり3 やや複雑な荷重条件下の不静定はりのせん断力図、曲げモーメント図が理解できる。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000