国文学

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国文学
科目番号 g0700 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリントを配布する。
担当教員 加田 謙一郎

到達目標

①初歩的な漢文の書き下し文を読解できる。また初歩的な漢文に関して、書き下し文を作成することができる。
②空海の文芸作品の特徴を指摘できる。また空海の思想の特徴を理解し、指摘できる。
③中古国文学における漢詩文の位置付けができる。また平安初期の歴史の流れを理解し、簡明に述べることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1初歩的な漢文の書き下し文を読解できる。また初歩的な漢文に関して、書き下し文を作成することができる。初歩的な漢文の書き下し文を読解できる。初歩的な漢文の書き下し文を読解できない。
評価項目2空海の文芸作品の特徴を指摘できる。また空海の思想の特徴を理解し、指摘できる。空海の文芸作品の特徴を指摘できる。空海の文芸作品の特徴を指摘できない。
評価項目3中古国文学における漢詩文の位置付けができる。また平安初期の歴史の流れを理解し、簡明に述べることができる。中古国文学における漢詩文の位置付けができる。中古国文学における漢詩文の位置付けができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
空海に関する様々な漢文テクストを読解し、当時の歴史なども視野に入れて、現代への合わせ鏡としての「空海の思想」に対して自分の意見を持つことを目標とする。
空海の残した漢文を読み解くことによって、ものの捉え方、感じ方、考え方を深め、ぜひ自らの問いを発見してほしい。
授業の進め方・方法:
①プリントを使って授業を行う。配布するプリントは必ずファイルし、復習できるようにすること。また、授業内容はしっかりとメモを取ること。
②授業のなかで課題を提示し、小レポートを課す。授業内容のポイントを押さえるためにしっかりと取り組むこと。この小レポートも成績に反映されるので、未提出がないように気をつけること。また質問があれば、ささいなことでも必ず書くこと。
③小レポートの講評と解説、質問への回答も行うので、レポートには積極的に取り組むこと。
④中間試験は行わず、前期期末にレポートを課す。
注意点:
授業内容を通して、自分自身の振り返りをしてほしいと考える。漢文の学習からは離れるが、そのための作文方法等にも随時触れる。
漢文を単に昔の文章と捉えて読み流すのではなく、その読書体験をきっかけにして、自らの感覚を研ぎ澄まし、思考を深めることを心掛けてほしい。
なお、欠課時数が1/3を超えた場合は基本的に年度内再評価は認めない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方、レポートの取り組み方等を把握する。また、自分自身を振り返る契機としての作文方を理解する。(MCC)
2週 「秋の日、神泉苑を観る」(1) 京都の名所神泉苑を歌った漢詩に触れ、その歴史的な変遷を理解する。(MCC)
3週 「秋の日、神泉苑を観る」(2) 空海の自然観の一端を理解する。(MCC)
4週 「雨を喜ぶ歌」 雨乞いの際に歌われた漢詩に触れ、当時の人々の「雨」に対する意識を理解する。(MCC)
5週 「山中に何の楽しびか有る」 空海の思想(密教)の基礎に触れ、その要点を理解できる。(MCC)
6週 「徒に球を懐く」 空海の思想(密教)の基礎に触れ、その要点を自分の言葉で述べることができる。(MCC)
7週 自分自身のありようを振り返り、「曼荼羅」を作成する。 自分自身の興味の広がりを「曼荼羅」として作成する(図解化する)。(MCC)
8週 振り返り(1) 前回まで学んだ内容から、特に興味を持ったことに関して、800字程度の作文を書くことができる。(MCC)
2ndQ
9週 「綜芸種智院の式 幷に序」(1) 日本最古の庶民の学校「綜芸種智院」を開いた空海の言葉に触れ、すべての者が学ぶことの意義について考えを深める。(MCC)
10週 「綜芸種智院の式 幷に序」(2) 同上。読みを進めることができる。(MCC)
11週 「綜芸種智院の式 幷に序」(3) 同上。読みを進めることができる。(MCC)
12週 「綜芸種智院の式 幷に序」(4) すべての者が学ぶことの意義について考えたことを、1200字程度の作文を書くことができる。(MCC)
13週 「筆を奉献する表」「東宮に筆を献ずる啓」 テクノクラートでもあった空海の、理工系的文章を読み、その形を身につける。(MCC)
14週 「元興寺の僧中環が罪を赦されんことを請ふ表」 非寛容の現代から、為政者へ寛容を説く空海の論理に触れ、現代社会を捉えなおすことができる。(MCC)
15週 振り返り(2) 前回まで学んだ内容から、特に興味を持ったことに関して、A4用紙2枚程度のレポートにまとめることができる。(MCC)
16週 レポート作成 空海の思想について、前回の作業を継続し、レポートを完成させる。(MCC)

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力00000100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000