電気磁気学IIIB

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 電気磁気学IIIB
科目番号 e0120 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ファインマン、レイトン、サンズ著、宮川龍興訳 ファインマン物理学III 岩波書店
担当教員 栗本 祐司,上原 正啓

到達目標

評価項目1 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。
評価項目2 横波と縦波の違いについて説明できる。
評価項目3 クーロンの法則が説明できる。
評価項目4 クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。
評価項目5 電場・電位について説明できる。
評価項目6 オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。
評価項目7 抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。
評価項目8 ジュール熱や電力を求めることができる。
評価項目9 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。
評価項目10 電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。
評価項目11 ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。
評価項目12 導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。
評価項目13 誘電体と分極及び電束密度を説明できる。
評価項目14 静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。
評価項目15 静電エネルギーを説明できる。
評価項目16 電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。
評価項目17 電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。
評価項目18 磁界中の電流に作用する力を説明できる。
評価項目19 磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。
評価項目20 磁気エネルギーを説明できる。
評価項目21 電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて思い出すことができる。波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できない。
評価項目2横波と縦波の違いについて説明できる。横波と縦波の違いについて思い出すことができる。横波と縦波の違いについて説明できない。
評価項目3クーロンの法則が説明できる。クーロンの法則が思い出すことができる。クーロンの法則が説明できない。
評価項目4クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求める方法がわかる。クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができない。
評価項目5電場・電位について説明できる。電場・電位について思い出すことができる。電場・電位について説明できない。
評価項目6オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算方法がわかる。オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができるない。
評価項目7抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求める方法がわかる。抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができない。
評価項目8ジュール熱や電力を求めることができるジュール熱や電力を求める方法がわかる。ジュール熱や電力を求めることができない。
評価項目9電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算方法がわかる。電荷及びクーロンの法則を説明できず、点電荷に働く力等を計算できない。
評価項目10電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算方法がわかる。電界、電位、電気力線、電束を説明できず、これらを用いた計算ができない。
評価項目11ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができるガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いる方法がわかる。ガウスの法則を説明できず、電界の計算に用いることができない。
評価項目12導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算方法がわかる。導体の性質を説明できず、導体表面の電荷密度や電界などを計算できない。
評価項目13誘電体と分極及び電束密度を説明できる誘電体と分極及び電束密度を思い出すことができる。誘電体と分極及び電束密度を説明できない。
評価項目14静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算方法がわかる。静電容量を説明できず、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できない。
評価項目15静電エネルギーを説明できる静電エネルギーを思い出すことができる。静電エネルギーを説明できない。
評価項目16電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算方法がわかる。電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できない。
評価項目17電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算方法がわかる。電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できない。
評価項目18磁界中の電流に作用する力を説明できる磁界中の電流に作用する力を思い出すことができる。磁界中の電流に作用する力を説明できない。
評価項目19磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる磁性体と磁化及び磁束密度を思い出すことができる。磁性体と磁化及び磁束密度を説明できない。
評価項目20磁気エネルギーを説明できる磁気エネルギーを思い出すことができる。磁気エネルギーを説明できない。
評価項目21電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算方法がわかる。電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(R5までのDP) R5までDP_4 電気電子工学分野の基礎・専門的な知識・技術やその応用力の修得
JABEE B-2 専門分野の知識と能力

教育方法等

概要:
抵抗体・誘電体・磁性体の特性について理解し、それぞれにおける電磁界の計算方法を学ぶ。
電磁界のエネルギーについて理解し、その計算方法を学ぶ。電磁波について説明ができるように理解する。
この科目は,研究機関において高温プラズマ閉じ込め装置の磁場構造設計およびその運用に従事していた教員がその経験を生かし,電磁気学の基礎について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って、板書を用いて授業を行う。
授業内容を理解・習得するため演習問題も適宜行う。
事後学習として演習課題を課す。授業で配布したプリントの演習を3回演習することを課す。1回目は答えを見て解く、2回目は答えを見ずに解く、3回目は試験と思って解くを課す。
注意点:
電気電子工学の学問体系の根幹となる科目であり、その本質を深く理解することが求められる。したがって、諸法則の計算手法を学ぶだけではなく、その物理的内容を深く掘り下げ、電磁現象の理論とイメージの両方を把握することが必要である。
不明な点はそのままにせず、授業内外を問わず積極的に質問すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オームの法則、抵抗率と導電率 電気磁気学におけるオームの法則を理解し、抵抗率と導電率を計算できる。
2週 境界条件、演習 電界、電流密度の境界条件を理解し、計算できる。
3週 分極と分極ベクトル 物質中の分極、電界と電束密度と分極の関係を理解できる。
4週 分極率と誘電率 電界と電束密度の境界条件を用いて誘電率と分極率を計算できる。
5週 静電容量 容量係数、誘導係数を理解し、複数の導体間の静電容量を計算できる。
6週 電力、ジュール熱、静電エネルギー、磁気エネルギー 各種エネルギーを理解し、エネルギー密度が計算できる。
7週 演習 これまでの学習内容の理解を深め、各種問題の計算ができるようにする。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却・解説、テスト直し
仮想変位
仮想変位とエネルギーから誘電体や磁性体に働く力を計算できる。
10週 ポインティングベクトル(1) ポインティングベクトルを理解できる。
11週 ポインティングベクトル(2) ポインティングベクトルを理解し、電力の流れを示すことができる。
12週 電磁波(1) マクスウェルの方程式から電磁波の波動方程式を導出できる。
13週 電磁波(2) 波動方程式から電磁波の速度、波長、電磁インピーダンスが計算できる。
14週 演習 これまでの学習内容の理解を深め、各種問題の計算ができるようにする。
15週 定期試験
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3後12,後13
横波と縦波の違いについて説明できる。3後12,後13
電気クーロンの法則が説明できる。3後2
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3後3
電場・電位について説明できる。3後1,後2
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3後1
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3後1
ジュール熱や電力を求めることができる。3後6
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3後4,後5
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3後4,後5
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3後4,後5
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3後1,後2,後5
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3後1,後3,後4,後5
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3後5,後9
静電エネルギーを説明できる。3後6,後9,後10,後11
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。3
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。3後10,後11
磁界中の電流に作用する力を説明できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3
磁気エネルギーを説明できる。3後10,後11
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3後12,後13

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8119100
評価項目1415
評価項目2415
評価項目3415
評価項目4415
評価項目5415
評価項目6415
評価項目7415
評価項目8415
評価項目9415
評価項目10415
評価項目11415
評価項目12415
評価項目13415
評価項目14415
評価項目15415
評価項目16415
評価項目17415
評価項目18415
評価項目19314
評価項目20303
評価項目21303