到達目標
三相交流の特徴と利点を理解し、平衡三相交流回路(ΔおよびY)の電圧・電流・電力等を計算できる。
Δ-Y変換を使った3相交流計算ができる。
V結線の3相交流計算ができる。
相互誘導回路と変圧器結合を計算し、特性を理解することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目(三相基礎) | ΔおよびY結線の基本的な平衡三相交流回路の電圧・電流・電力等を迅速かつ正確に計算できる。 | ΔおよびY結線の基本的な平衡三相交流回路の電圧・電流・電力等を計算できる。 | ΔおよびY結線の基本的な平衡三相交流回路の電圧・電流・電力等を計算できない。 |
評価項目(三相応用) | Δ-Y変換を使った三相交流回路計算や、V結線の電圧・電流・電力等の計算が迅速かつ正確にできる。 | Δ-Y変換を使った三相交流回路計算や、V結線の電圧・電流・電力等の計算ができる。 | Δ-Y変換を使った三相交流回路計算や、V結線の電圧・電流・電力等の計算ができない。 |
評価項目(相互誘導) | 相互誘導回路と変圧器結合を計算し、特性を理解することができる。 | 相互誘導回路と変圧器結合を理解している。 | 相互誘導回路と変圧器結合を理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(R5までのDP) R5までDP_4 電気電子工学分野の基礎・専門的な知識・技術やその応用力の修得
教育方法等
概要:
基本的な交流回路の計算と、主として電力エネルギー、送電、配電、電動機、発電機、パワーエレクトロニクス分野で用いられる3相交流に関する学習を行う。
相互誘導回路と変圧器結合を復習する。
授業の進め方・方法:
座学を基本とし、試験において80%、レポートにおいて20%の評価割合としている。
注意点:
電気回路理論は、電気電子関連専門教科等の基本となる極めて重要な教科である。
数学を多用するので、関連する数学はしっかり学習する。単に計算法を理解するだけで
はなく、自分で多くの演習問題を解き、計算能力を高めるように努力する。
公式を暗記するのではなく、式が導かれるまでの過程を理解するよう心がける。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 三相交流の概要 |
後期全体像の理解 三相交流の概要を理解
|
2週 |
平衡三相交流の各種結線方式とその計算法 |
相電圧、線間電圧、相電流、線電流を理解
|
3週 |
平衡三相交流の各種結線方式とその計算法:Y-Y |
Y-Y回路における相電圧、線間電圧、相電流、線電流の計算法を理解
|
4週 |
平衡三相交流の各種結線方式とその計算法:Δ-Δ |
Δ-Δ回路における相電圧、線間電圧、相電流、線電流の計算法を理解
|
5週 |
電源と負荷のΔ-Y変換 |
電源と負荷のΔ-Y変換計算法を理解
|
6週 |
三相交流電力 |
三相交流電力の概念とその計算方法を理解 Δ-Y回路における相電圧、線間電圧、相電流、線電流の計算法を理解
|
7週 |
ブロンデルの定理
|
ブロンデルの定理とその応用である2電力計法を理解
|
8週 |
中間試験 |
|
4thQ |
9週 |
試験の返却と解説 |
試験の返却と解説により三相交流の基礎事項に関する理解を深める
|
10週 |
不平衡負荷の三相回路 |
負荷が不平衡で対称起電力の三相回路計算を理解
|
11週 |
対称座標法(1) |
対称座標法を用いた不平衡負荷三相回路計算を理解
|
12週 |
対称座標法(2) |
対称座標法を用いた不平衡負荷三相回路計算を理解
|
13週 |
三相発電機 |
対称座標法を用いた三相発電機を含む三相回路の計算を理解
|
14週 |
復習 |
学習内容の復習を行う。
|
15週 |
期末試験 |
|
16週 |
試験の返却と解説 |
試験の返却と解説により三相交流の基礎事項に関する理解を深める
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 3 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 3 | |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 3 | |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 3 | |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 3 | |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 3 | |
理想変成器を説明できる。 | 3 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |