半導体工学

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 半導体工学
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必修選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1.5
教科書/教材 古川静二郎ほか著『電子デバイス工学』森北出版、1990年、1800円(+税)
担当教員 岡本 保

到達目標

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目13次元の箱の中の粒子のシュレディンガー方程式を解ける。1次元の箱の中の粒子のシュレディンガー方程式を解ける。1次元の箱の中の粒子のシュレディンガー方程式を解けない。
評価項目2半導体のキャリヤ輸送について定量的に説明ができる。半導体のキャリヤ輸送について定性的に説明ができる。半導体のキャリヤ輸送について定性的に説明ができない。
評価項目3半導体ヘテロ接合のバンド図を書くことができ、定量的に説明ができる。半導体ヘテロ接合のバンド図を書くことができ、定性的に説明ができる。半導体ヘテロ接合のバンド図を書くことができ、定性的に説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
半導体工学では、電子工学で学んだ固体物理学を基礎として、量子力学・統計力学、半導体のキャリヤ密度、 半導体のキャリア輸送 、pn接合と金属-半導体接触、半導体ヘテロ構造について学習する。
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし、11回の課題の提出を求める。
注意点:
電子工学で学んだ固体物理学を基礎として授業を行う。バンド理論は全体を通じて繰り返し用いるため、これを十分に理解することが肝要である。不明な点がないよう各自しっかり復習し、わからなければ随時質問に訪れること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 箱の中の粒子1 1次元の箱の中の粒子のシュレディンガー方程式を解ける。
2週 箱の中の粒子2 3次元の箱の中の粒子のシュレディンガー方程式を解ける。
3週 原子の結合 イオン結合、共有結合などの結合形式を理解できる。
4週 結晶構造 様々な結晶構造の充てん率を計算できる。
5週 エネルギーバンドと状態密度 状態密度を計算できる。
6週 統計力学1 フェルミ・ディラック分布関数を導くことができる。
7週 統計力学2 ボーズ・アインシュタイン分布関数を導くことができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 キャリヤ密度とフェルミ準位1 状態密度とフェルミ・ディラック分布関数よりキャリヤ密度を導くことができる。
10週 キャリヤ密度とフェルミ準位2 フェルミ準位とキャリヤ密度の関係を導くことができる。
11週 キャリヤ密度とフェルミ準位3 フェルミ準位の温度依存性を説明できる。
12週 半導体の電気伝導1 キャリヤ連続の式を説明できる。
13週 半導体の電気伝導2 半導体のキャリヤの時間変化についてキャリヤ連続の式を用いて説明ができる。
14週 半導体の電気伝導3 半導体のキャリヤ分布についてキャリヤ連続の式を用いて説明ができる。
15週 前期定期試験
16週 復習
後期
3rdQ
1週 pn接合1 pn接合のバンド図を描くことができる。
2週 pn接合2 pn接合の電流電圧特性をバンド図より説明できる。
3週 pn接合3 pn接合の電流電圧特性をキャリヤ連続の式より導くことができる。
4週 pn接合4 pn接合の電位分布を導くことができる。
5週 pn接合5 pn接合の空乏層容量を導くことができる。
6週 金属半導体接触1 ショットキーダイオード、オーミック接触を説明できる。
7週 金属半導体接触2 金属半導体接触の電位分布を導くことができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 化合物半導体 化合物半導体の特徴を説明できる。
10週 半導体ヘテロ接合のバンド構造1 半導体ヘテロ接合のバンド図を説明できる。
11週 半導体ヘテロ接合のバンド構造2 半導体ヘテロ接合のバンド図を定量的に描くことができる。
12週 半導体ヘテロ接合のバンド構造3 半導体ヘテロ接合の空乏層容量を求めることができる。
13週 半導体の光学的性質1 波数空間でのエネルギー状態を説明できる。
14週 半導体の光学的性質2 直接遷移、間接遷移を説明できる。
15週 後期定期試験
16週 復習

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000