電気磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気磁気学Ⅱ
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 平井紀光「やくにたつ電気磁気学」(ムイスリ出版)
担当教員 上原 正啓

到達目標

アンペールの法則とビオ・サバールの法則を理解し、基本的な構造における磁界を計算できる。
磁気回路を計算できる。磁界中の運動電荷や電線等の電磁力を計算できる。ホール効果を理解する。
ファラデーの電磁誘導の法則を理解し、磁界中を動く電線やコイルに発生する起電力を計算できる。
インダクタンスについて理解し、基本的な構造におけるインダクタンスを計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1アンペールの法則とビオ・サバールの法則を理解し、基本的な構造における磁界を計算できる。アンペールの法則とビオ・サバールの法則を知っていて、基本的な構造における磁界計算を理解できる。アンペールの法則とビオ・サバールの法則を理解せず、基本的な構造における磁界を計算できない。
評価項目2磁気回路を計算できる。磁界中の運動電荷や電線等の電磁力を計算できる。ホール効果を理解できる。磁気回路の計算を理解できる。磁界中の運動電荷や電線等の電磁力を理解し、ホール効果を知っている。磁気回路の計算を理解できない。磁界中の運動電荷や電線等の電磁力を理解できない。ホール効果を知らない。
評価項目3ファラデーの電磁誘導の法則を理解し、磁界中を動く電線やコイルに発生する起電力を計算できる。ファラデーの電磁誘導の法則を理解し、磁界中を動く電線やコイルに発生する起電力の計算を理解できる。ファラデーの電磁誘導の法則を理解できない。磁界中を動く電線やコイルに発生する起電力の計算を理解できない。
評価項目4インダクタンスについて理解し、基本的な構造におけるインダクタンスを計算できる。インダクタンスについて理解し、基本的な構造におけるインダクタンスの計算を理解できる。インダクタンスについて理解せず、基本的な構造におけるインダクタンスの計算を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
磁気に関する諸量(磁界・磁束密度・磁化・透磁率)および強磁性体の磁化曲線を学ぶ。アンペールの法則とビオ・サバールの法則、基本的な構造における磁界の計算方法を学ぶ。
磁気回路の計算法、磁界中の運動電荷や電線等の電磁力の計算法、ホール効果を学ぶ。
ファラデーの電磁誘導の法則を使い、磁界中を動く電線やコイルに発生する起電力の計算を学ぶ。
基本的な構造におけるインダクタンスの計算方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って、板書を使って授業を進める。
適宜演習を実施し、その日の授業内容を確実に身につける。
注意点:
質問は随時受け付けるし、歓迎するので、分からない時はすぐに質問する。
演習で出来なかった問題は、次の授業までに必ずできるようにしておく。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 磁石の磁極(磁荷)、磁束、磁力線、磁界 磁石の磁極(磁荷)が作る磁束、磁力線、磁界の強さを説明できる。
2週 磁性体の磁化と透磁率、強磁性体の磁化曲線 磁性体の磁化と透磁率、強磁性体の磁化曲線を説明できる。
3週 電流と磁界(アンペールの法則)(1) 電流と磁界の関係としてアンペールの法則と右ねじの法則を説明できる。
4週 電流と磁界(アンペールの法則)(2) アンペールの法則から、直線電流による磁界、無限長ソレノイドの磁界を計算できる。
5週 電流と磁界(アンペールの法則)(3) アンペールの法則から、環状ソレノイドの磁界を計算できる。
6週 電流と磁界(ビオ・サバールの法則)(1) ビオ・サバールの法則を説明でき、円電流による中心の磁界を計算できる。
7週 電流と磁界(ビオ・サバールの法則)(2) 有限長電流、多角形電流による磁界を計算できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 磁気回路(1) 磁気回路の起磁力と磁気抵抗を説明できる。
10週 磁気回路(2) 簡単な磁気回路が計算できる。
11週 磁界中の運動電荷に働く電磁力 磁界中の運動電荷に働く電磁力を計算できる。
12週 磁界中の電流に働く電磁力 磁界中の電流に働く電磁力を計算できる。
13週 磁界中のコイルに働く電磁力 磁界中のコイルに働く電磁力を計算できる。
14週 電流相互間に働く電磁力、電磁力が電流になす仕事 電流相互間に働く電磁力、電磁力が電流になす仕事を計算できる。
15週 ホール効果 ホール効果を説明できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 ファラデーの電磁誘導の法則 ファラデーの電磁誘導の法則を説明でき、誘導起電力を計算できる。
2週 レンツの法則 レンツの法則を説明でき、誘導起電力の向きを求めることができる。
3週 磁界中を動く導線に生じる誘導起電力 磁界中を動く導線に生じる誘導起電力を計算できる。
4週 磁界中を回転するコイルに生じる誘導起電力 磁界中を回転するコイルに生じる誘導起電力を計算できる。
5週 自己誘導と相互誘導 自己誘導と相互誘導について説明できる。
6週 変圧器と理想変成器 理想変成器を含む回路を計算できる。
7週 うず電流 変動する磁界によって鉄心等に発生する渦電流を説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 自己インダクタンス 自己インダクタンスについて説明できる。
10週 相互インダクタンス、結合係数 相互インダクタンスを持つ相互誘導回路の計算ができる。
11週 自己インダクタンスの計算(1) 有限長ソレノイドの自己インダクタンスと長岡係数について説明できる。
12週 自己インダクタンスの計算(2) 環状ソレノイド、同軸線路、平行往復線路の自己インダクタンスを計算できる。
13週 相互インダクタンスの計算 簡単な構造の相互インダクタンスを計算できる。
14週 磁気エネルギー コイルが蓄える磁気エネルギーと磁界が蓄える磁気エネルギーを計算できる。
15週 磁気吸引力、表皮効果 磁石の吸引力を計算でき、交流電流が流れる電線の表皮効果を説明できる。
16週 学年末試験

評価割合

試験演習合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000