電子工学

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子工学
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 中澤達夫ほか著『電子工学基礎』コロナ社、1999年、2200円(+税)
担当教員 岡本 保

到達目標

量子力学の基礎、金属、半導体などの物性およびpn接合と金属-半導体接触の原理、各種光・電子デバイスの動作原理と特性について知識を得る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定量的に説明できる。導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定性的に説明できる。導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定性的に説明できない。
評価項目2pn接合の原理を定量的に説明できる。pn接合の原理を定性的に説明できる。pn接合の原理を定性的に説明できない。
評価項目3各種半導体デバイスの原理を定量的に説明できる。各種半導体デバイスの原理を定性的に説明できる。各種半導体デバイスの原理を定性的に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子工学では、量子力学の基礎、金属、半導体などの物性およびpn接合と金属-半導体接触について学習するとともに、各種半導体デバイス(発光ダイオード、半導体レーザ、バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタ)の動作原理と特性について学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし、8回の課題の提出を求める。
注意点:
この授業では、数式的取り扱いは最小限に止め、基本事項について物理的な意味を理解できるようにできるだけわかりやすく余裕を持って行う。わからないことがあれば随時質問に訪れること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 真空中の電子1 電子の電界内での運動を理解する。
2週 真空中の電子2 電子の磁界内での運動を理解する。
3週 真空中の電子3 ミリカンの実験を理解する。
4週 光電効果 光照射による物質内からの電子の放出(光電効果)および光の粒子性を理解する。
5週 電子の波動性 電子の波動性を理解する。
6週 原子内の電子1 ボーアの原子模型を理解する。
7週 原子内の電子2 ボーアの原子模型を理解する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 電子の量子状態1 原子内の電子の量子状態を理解する。
10週 電子の量子状態2 パウリの原理と原子内の電子の配置を理解する。
11週 量子力学の基礎1 シュレディンガー方程式を理解する。
12週 量子力学の基礎2 不確定性原理を理解する。
13週 統計力学の基礎1 統計力学の考え方を理解する。
14週 統計力学の基礎2 フェルミ分布則などのエネルギー分布則を理解する。
15週 前期定期試験
16週 復習
後期
3rdQ
1週 固体内の電子1 固体のバンド理論と電気伝導性について理解する。
2週 固体内の電子2 固体のバンド理論と電気伝導性について理解する。
3週 半導体の電気伝導1 真性半導体および外因性半導体の電気伝導性について理解する。
4週 半導体の電気伝導2 真性半導体および外因性半導体の電気伝導性について理解する。
5週 pn接合1 pn接合のバンド構造について理解する。
6週 pn接合2 pn接合のバンド構造について理解する。
7週 pn接合3 pn接合の電流-電圧特性について理解する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 金属-半導体接触1 金属-半導体接触のバンド構造について理解する。
10週 金属-半導体接触2 金属-半導体接触電流-電圧特性について理解する。
11週 半導体デバイス1 バイポーラトランジスタの原理を理解する。
12週 半導体デバイス2 接合型電界効果トランジスタの原理を理解する。
13週 半導体デバイス3 MOSFETの原理を理解する。
14週 光電変換固体素子 太陽電池などの光起電力素子および半導体レーザなどの発光素子の原理を理解する。
15週 後期定期試験
16週 復習

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010200100
基礎的能力0000000
専門的能力700010200100
分野横断的能力0000000