実験実習ⅠA

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 実験実習ⅠA
科目番号 0052 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 なし
担当教員 上原 正啓,岡本 保,若葉 陽一

到達目標

電気電子工学科の基礎科目である電気磁気学、電気回路、コンピュータ工学、情報処理に関する電気現象の測定とプログラムの作成ができる。
電気回路の結線、オシロスコープ・電流計・電圧計・容量計等の操作ができる。
レポート作成を通じて、実験結果の整理と考察ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気磁気学、電気回路、コンピュータ工学、情報処理で学んだことを実験に応用できる。電気磁気学、電気回路、コンピュータ工学、情報処理を実験を通じて理解できる。電気磁気学、電気回路、コンピュータ工学、情報処理を実験を通じて理解できない。
評価項目2回路の結線、計測器の操作が自分でできる。回路の結線、計測器の操作が指導書をもとにしてできる。回路の結線、計測器の操作ができない。
評価項目3実験結果の整理と考察がすべて自分でできる。実験結果の整理と考察が部分的に自分でできる。実験結果の整理と考察ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学科の基礎科目である電気磁気学、電気回路、コンピュータ工学、情報処理に関する実験を行い、その電気現象の測定法やプログラム作成法を学ぶ。
実験を通じて、回路の結線法に慣れ、オシロスコープ・電流計・電圧計・容量計等の使用法に習熟し、プログラミング能力を高める。
レポート作成を通じて、実験結果の整理方法、結果に対する考察方法を身につける。
授業の進め方・方法:
班員4~5名の班に分かれて実験を実施する。
第1週は教室でガイダンスを行う。
第2週からは、実験の前に、目的、達成目標、原理、実験方法を書いた前レポートを提出して実験に臨む。
実験の後、使用機器、実験結果、考察、課題の回答、参考文献を追加した本レポートを提出する。
注意点:
実験場所は「ものづくり実習室」および「電子応用実験室」である。
次の実験態度を守る:実験に適した服装。実験室内は土足厳禁、飲食物など不必要な物の持込禁止、携帯電話禁止、私語禁止。
次の物を持参する:実験ノート、筆記用具、A4判のレポート用紙・グラフ用紙、定規、電卓、ホチキス、はさみ、のり、自在定規等。
実験ノートはルーズリーフではなく綴じたノートを使い、実験テーマ、日時、共同実験者、使用機器、測定条件、データ等すべてを記入する。
ガイダンスで説明する「実験実習の手引き」に従って実験を遂行し、レポートを作成する。
前レポートと本レポートの提出期限を厳守する。1通でも未提出のレポートがあれば、評点は30点以下となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、実験の実施方法全般の説明、各実験の説明
2週 ジュールの法則 電熱線で水を加熱し、ジュールの法則を確認できる。
3週 電位分布による電界の強さの測定 試料に電圧を加えて、電位と電界強度を測定できる。
4週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの第1・第2法則を実験で確認できる。
5週 オシロスコープでの波形観測 オシロスコープの使い方と波形の測定方法を理解できる。
6週 オンオフ回路の基礎 リレーとトランジスタによるオンオフ回路を理解できる。
7週 パラレル入力ビットの判定と7セグメント表示 パソコンのディジタルI/Oボードの操作ができる。
8週 テブナンの定理に関する実験 回路理論で学ぶテブナンの定理を実験で理解できる。
2ndQ
9週 FMワイヤレスマイクキットの製作実習(1) 簡単なマイクキットを製作できる。その説明書を作成できる。
10週 FMワイヤレスマイクキットの製作実習(2) 同上
11週 FMワイヤレスマイクキットの製作実習(3) 同上
12週 レポート作成日
13週 レポート作成日
14週 レポート作成日
15週 レポート作成日
16週 レポート作成日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。2
安全を確保して、実験を行うことができる。2
実験報告書を決められた形式で作成できる。2
有効数字を考慮して、データを集計することができる。2
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。2
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。2
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。2
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。2
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。2
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。2
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。2
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。2
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。2
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。3
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。2
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。2
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。2
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。2
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。2
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。2
計測精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。1
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。2
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。2
オシロスコープの動作原理を説明できる。1
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。2
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。2
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。2
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。2
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。2
論理回路の動作について実験結果を考察できる。2

評価割合

レポート合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000