電子回路Ⅰ(前期)

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子回路Ⅰ(前期)
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 藤井信生著,「アナログ電子回路」,オーム社
担当教員 石川 雅之

到達目標

1.ダイオード、トランジスタおよびFETの動作,等価回路,特徴を説明できる。
2.基本増幅回路の動作を理解し、解析することができる。
3.RC回路の周波数特性の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子回路の基礎となるダイオード、トランジスタおよびFET構造と動作の特徴を説明できる電子回路の基礎となるダイオードおよびトランジスタの構造と動作の特徴を説明できる電子回路の基礎となるダイオード、トランジスタの構造と動作の特徴を説明できない
評価項目2増幅回路の動作を理解し、トランジスタを用いた基本増幅回路を解析することができる増幅回路の動作を理解し、トランジスタを用いた基本増幅回路について説明できる増幅回路の動作を説明できない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代社会に欠かせない電子機器において、電子回路は基本技術として重要な位置にある。トランジスタの基本特性や、これらを用いた増幅回路について、学習する。動作を理解するだけでなく、基本的な電子回路の解析ができる基礎能力を養うことを目標にしている。
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし、随時演習を取り入れる。
・これ迄に学んだ電気回路や電子工学の知識をベースに、等価回路を書いて解析する
注意点:
・授業90分に対して90分以上の予習復習を行うこと
・2回以上のレポートを課すので復習に役立てること。
・修得の為には、自ら能動的に問題を解くことが必要である。教科書の章末演習問題などを十分に解くこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
電子回路の概念
独立電源

電気回路と電子回路の違いを説明できる
電圧源と電流源の等価変換ができる
2週 制御電源
回路解析に用いる基本法則
デシベル
制御電源の動作が説明できる
重ねの理やテブナンの定理を使った回路計算ができる
デシベルの計算ができる
3週 不純物半導体とpn接合
ダイオードの動作と等価回路
不純物半導体とpn接合の動作を説明できる
ダイオードの動作と等価回路を説明できる
4週 トランジスタの動作
トランジスタの直流モデル(1)
接合型トランジスタの動作を説明できる
トランジスタの直流モデルを説明できる
5週 直流バイアス回路(1) 各種バイアス回路の動作について説明でき,直流等価回路を書いて回路計算ができる
6週 ヌラーモデル
トランジスタの直流モデル(2)
直流バイアス回路(2)
ヌラーモデルの動作について説明ができ,簡単な解析ができる
ヌラーモデルを用いた直流モデルについて説明できる
ヌラーモデルを用いた回路計算ができる
7週 増幅回路の動作量
トランジスタの交流モデル
動作量について説明できる
トランジスタの交流モデルを説明できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 トランジスタを用いた基本増幅回路(1) 交流等価回路を書いて,動作量を計算できる
10週 トランジスタを用いた基本増幅回路(2) 交流等価回路を書いて,動作量を計算できる
11週 トランジスタを用いた基本増幅回路(3) 交流等価回路を書いて,動作量を計算できる
12週 基本増幅回路の特徴
基本増幅回路の縦続接続
各基本増幅回路の特徴を説明できる
回路を縦続接続した時に動作量がどう変化するか説明できる
13週 FETを用いた基本増幅回路(1) 交流等価回路を用いて,動作量を計算できる
14週 FETを用いた基本増幅回路(2) 交流等価回路を用いて,動作量を計算できる
各回路の特徴を説明できる
15週 RC回路の周波数特性
ミラー効果
回路を計算して,周波数特性の概略図を書くことができる
ミラー効果について説明でき、計算できる
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。3
電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。3
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3
FETの特徴と等価回路を説明できる。3
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3
反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。3
電子工学真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力90%10%00000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000