電子回路Ⅰ(後期)

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子回路Ⅰ(後期)
科目番号 0076 科目区分 専門 / 必修選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 宮入圭一監修・阿部克也著「本質を学ぶためのアナログ電子回路入門」(共立出版)
担当教員 上原 正啓

到達目標

1.基本増幅回路の周波数特性の簡易計算ができる。
2.負帰還回路や差動増幅回路の動作原理や特徴を説明できる。
3.演算増幅器の特徴を理解し、演算増幅器を用いた基本増幅回路を解析できる。
4.発振回路の原理や特徴を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
周波数特性基本増幅回路の等価回路を書いて,周波数特性の計算ができる周波数特性を考慮した等価回路が書ける周波数特性を考慮した等価回路が書けない
負帰還回路や差動増幅回路動作原理や特徴を説明することができる動作原理を説明することができる特徴を説明できない
演算増幅器演算増幅器を用いた基本増幅回路を解析できる演算増幅器を用いた基本増幅回路の動作を説明できる演算増幅器の概要を説明できる
発振回路原理や特徴を説明できる動作原理を説明できる特徴を説明できる

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-2 説明 閉じる
準学士課程 2(2) 説明 閉じる
準学士課程 2(3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は,企業において,電子回路の設計に従事していた教員がその経験を生かし,電子回路とその応用について講義形式で授業を行うものである。
現代社会に欠かせない電子機器において、電子回路は基本技術として重要な位置にある。
トランジスタやICの基本特性や、これらを用いた増幅回路やその他応用回路について、学習する。
動作を理解するだけでなく、基本的な電子回路の解析ができる基礎能力を養うことを目標にしている。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を進め、必要に応じて演習を取り入れる。
今までに学んだ電気回路や電子工学の知識を使い、等価回路を書いて解析する。
事後学習として演習課題を課す。
注意点:
修得のためには、自分で演習問題を解くことが必要である。
配布する演習問題や教科書の章末演習問題などを解いて力をつける。
不明な点はそのままにせず、授業内外を問わず積極的に質問すること。
・修得の為には、自ら能動的に問題を解くことが必要である。教科書の章末演習問題などを十分に解くこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電力増幅回路:
A級増幅回路、B級増幅回路、C級増幅回路
電力増幅回路において、A級、B級、C級それぞれの特徴を説明できる。
2週 増幅回路の周波数特性(1)
利得のデシベル表現、トランジスタの周波数特性
利得のデシベル計算ができ、トランジスタの周波数特性を説明できる。
3週 増幅回路の周波数特性(2)
エミッタ接地増幅回路の周波数特性、コンデンサの影響
エミッタ接地増幅回路の周波数特性を描くことができ、その利得と遮断周波数を求めることができる。
4週 増幅回路の周波数特性(3)
FETの周波数特性、ソース接地増幅回路の周波数特性
FETのソース接地増幅回路の周波数特性を描くことができる。
5週 差動増幅回路:
直流増幅回路、交流増幅回路、単一出力回路とカレントミラー
差動増幅回路を説明でき、その差動利得・同相利得を計算できる。
6週 オペアンプ(1)
オペアンプの特徴、反転増幅と非反転増幅、ヴォルテージフォロワ
オペアンプの特徴を説明でき、反転増幅回路と非反転増幅回路の動作を解析でき、利得を計算できる。
7週 オペアンプ(2)
加算回路、減算回路、微分回路、積分回路
オペアンプの加算回路、減算回路、微分回路、積分回路の動作を説明し、出力を求めることができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 帰還増幅回路:
正帰還と負帰還、帰還増幅回路の種類
帰還増幅回路の動作を説明し、出力を求めることができる。
10週 発振回路(1)
発振条件、ウィーンブリッジ発振回路、RC移相型発振回路
発振条件を説明でき、ウィーンブリッジ発振回路とRC移相型発振回路の動作を説明できる。
11週 発振回路(2)
コルピッツ発振回路、ハートレー発振回路、水晶発振回路
コルピッツ発振回路、ハートレー発振回路、水晶発振回路の動作を説明できる。
12週 電源回路(1)
整流回路、平滑回路
整流回路と平滑回路の動作を説明できる。
13週 電源回路(2)
定電圧回路、スイッチング電源
定電圧回路とスイッチング電源の動作を説明できる。
14週 まとめと復習
15週 定期試験
16週 試験返却・解説

評価割合

試験課題合計
総合評価割合80200100
基礎的能力0000
専門的能力80200100
分野横断的能力0000