高電圧大電流工学

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 高電圧大電流工学
科目番号 0109 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 E4「放電工学」のものを継続使用(日高 邦彦:『高電圧工学 (新・電気システム工学) 』、数理工学社)
担当教員 柏木 康秀

到達目標

高電圧・大電流工学の基礎であるそれらの発生、測定および試験に関して、方法および使用される各種デバイスの原理や動作、仕様や特徴などを理解し、それらを説明、計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(前半)高電圧・大電流の発生方法およびそこで使用される各種デバイスの原理を詳細に説明でき、応用に関して議論できる。高電圧・大電流の発生方法およびそこで使用される各種デバイスの基礎原理を説明できる。高電圧・大電流の発生方法およびそこで使用される各種デバイスの基礎原理を説明できない。
評価項目(後半)高電圧・大電流の測定、試験の方法およびそこで使用される各種デバイスの原理を詳細に説明でき、応用に関して議論できる高電圧・大電流の測定、試験の方法およびそこで使用される各種デバイスの基礎原理を説明できる。高電圧・大電流の測定、試験の方法およびそこで使用される各種デバイスの基礎原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-2 説明 閉じる
準学士課程 2(2) 説明 閉じる
準学士課程 2(3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電力エネルギー分野における重要な部門である高電圧および大電流に関して幅広く学習する。雷インパルスと開閉インパルスに大別されるインパルス電圧および電流の定義からはじまり、インパルス高電圧の発生、交流高電圧の発生、直流高電圧の発生、大電流の発生に関して学び、高電圧測定システム(分圧器)、大電圧測定システム(分流器)および高電圧大電流を用いた商用試験などに関して学習する。
授業の進め方・方法:
原則として座学により授業を進め、必要に応じて実験および実物の見学を行う。
中間および期末試験の平均が最終評価となる。
注意点:
物理学、電磁気学、過渡現象論等に立脚する専門科目であり、現象の複雑さ故に解析計算が事実上不可能なまでに煩雑となる。そのため本講義ではコンピュータによる解法の基礎や、現象・計算の「概念」を中心に説明するので、それらを「理解」するよう心がけることが重要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 全体概要を理解
2週 インパルス電圧・電流 インパルスおよびインパルス電圧、電流の定義と概要を理解
3週 インパルス高電圧発生装置 インパルス電圧発生装置の構造と概要を理解
4週 インパルス高電圧の発生 インパルス電圧発生装置の構成部品、動作原理、等価回路とその過渡現象および関連事項を理解
5週 交流高電圧の発生 試験用変圧器の原理、構造、定格決定などを理解
6週 直流高電圧の発生 Cockcroft&Walton回路とVan de Graaff発電機などを理解
7週 大電流の発生 インパルス電流発生器とラインパルサーなどを理解
8週 中間試験
2ndQ
9週 高電圧大電流測定システム一般 直流、交流、インパルス用測定システムの概要を理解
10週 直流および交流高電圧測定システム 直流および交流用高電圧測定システムの構造、動作、特性とそれらの主要素である分圧器の構造を理解
11週 高電圧インパルス測定システム1 直流、交流、インパルス用測定システムの構造、
 動作、特性とそれらの主要素でインパルス用測定システムの構造、動作、特性とそれらの主要素である分圧器の構造、および電磁気、過渡現象の観点からみた構成部品の役割を理解
12週 高電圧インパルス測定システム2 インパルス用測定システムの構造、動作、特性とそれらの主要素である分圧器の構造、および電磁気、過渡現象の観点からみた構成部品の役割を理解
13週 大電圧測定システム 分流器およびカレントトランス(CT)の構造、原理を理解
14週 高電圧大電流試験 高電圧大電流を用いた商用試験の概要を理解
15週 総合まとめ これまでの講義を総括し、質疑応答を通して不明だった点などをあらためて理解する
16週 期末試験

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00