パワーエレクトロニクス

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 パワーエレクトロニクス
科目番号 0127 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 使用しない
担当教員 大澤 寛

到達目標

・半導体電力変換回路の基本概念(半導体スイッチの動作原理とLC素子の役割)を理解する。
・各種電力変換回路(AC/DC、DC/DC、DC/AC)の動作に関する基礎事項の理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
半導体スイッチの動作理解半導体スイッチの静特性・動特性についてバンド図を使って説明できる半導体スイッチの静特性とバンド図の関係を説明できる。バンド図を理解していない
エネルギー蓄積素子LとCの理解半導体電力変換回路内でL,Cのエネルギー充放電を式と図を使って説明できる半導体電力変換回路内でL,Cのエネルギー充放電の概要を説明できる半導体電力変換回路内でL,Cの働きを説明できない
半導体電力変換回路の一般理解半導体電力変換回路の入出力特性を説明できる半導体電力変換回路の入出力特性を理解している半導体電力変換回路の入出力特性を理解していない
半導体電力変換回路の動作理解半導体電力変換回路の各部波形の概要を描いて,説明できる半導体電力変換回路の各部波形の概要を説明できる半導体電力変換回路の各部波形を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 説明 閉じる
準学士課程 2(3) 説明 閉じる
JABEE B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
半導体電力変換回路の基礎を学習する。
この科目は,企業において,直流モータの半導体制御回路の設計を担当していた教員がその経験を生かし,半導体電力変換回路の設計概要について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
概ね座学
半導体スイッチング回路の概要、スイッチング用半導体素子の基礎、AC/DC変換回路、DC/DC変換、DC/AC変換 それぞれの回路の概要
注意点:
導体の知識から、電子回路、自動制御、電気機器の知識まで広範囲の知識を必要とするため、4 年生までの学習内容を理解しておくことが必要である
単位修得には,2/3以上の出席が必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 半導体電力変換回路の概要
・用途、利点と欠点、
半導体電力変換回路の種類を理解して,その利点と欠点を説明できる
2週 スイッチング用半導体のバンド図を使った動作理解
・ダイオードの静特性とスイッチング特性
バンド図を使ってダイオードの特性を説明できる
3週 スイッチング用半導体のバンド図を使った動作理解
・トランジスタの特性
バンド図を使ってトランジスタの動作原理を説明できる
4週 スイッチング用半導体のバンド図を使った動作理解
・サイリスタの特性
バンド図を使ってサイリスタの静特性を理解できる
5週 その他、IGBT、MOS-FET、などの特性 各種スイッチング用半導体の利点と用途を説明できる
6週 AC/DC整流回路の動作と各部波形
平均電圧・リプル率 等の計算
整流回路の各種値を計算出来る
7週 AC/DC回路のインバータ動作 整流回路のインバータ動作の原理を理解できる
8週 中間試験 7週までの理解度をチェックする
2ndQ
9週 AC/DC整流回路を例にした、サイリスタ回路の転流動作 サイリスタ整流回路の動作を理解できる
10週 AC/DC整流回路の有効電力と基本波電力の関係
整流回路の基本波電力,無効電力などの計算を理解できる
11週 DC/DCチョッパの動作原理と波形 DC/DCチョッパの動作概要を理解し,出力特性を計算出来る
12週 DC/DCチョッパの動作原理と波形 各部波形と出力特性の関連を理解できる
13週 単相インバータの動作原理と波形 インバータの基本動作と回路の波形を理解できる
14週 6ステップ三相インバータの動作原理と電圧波形と高調波の関係 6ステップ三相インバータの利用状況と動作原理を理解できる
相電圧波形と線間電圧波形,及び高調波の関係を説明出来る
15週 定期試験 9から14週までの確認試験
16週 定期試験解説 試験の解説

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力6060
専門的能力4040