電気法規(後期)

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気法規(後期)
科目番号 0132 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 蔦田康久、「電気施設管理と電気法規解説」(13版改訂)、電気学会、2017年、2,700円
担当教員 若葉 陽一,赤木 覚

到達目標

・ 電気事業法および関係法令について理解し、電気工作物の設置ならびに工事方法について説明できる。
・上記に関連した電気主任技術者二種試験程度の問題を解ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気事業法および関係法令の目的や役割について説明できる電気事業法および関係法令の内容を理解している電気事業法および関係法令の内容を理解していない
評価項目2電気工作物の設置や工事方法について理解し、各法規上でどのように留意されているか説明できる。電気工作物の設置や工事方法について説明できる電気工作物の設置や工事方法について説明できない
評価項目3第二種電気主任技術者試験の過去問題が解ける第三種電気主任技術者試験の過去問題が解ける第三種電気主任技術者試験の過去問題が解けない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 専門分野の知識と能力
準学士課程 2(3) ものづくりに必要な力
JABEE B-2 専門分野の知識と能力

教育方法等

概要:
この科目は東京電力パワーグリッド株式会社で勤務している教員が、その経験を活かし、電気施設管理や電気法規等について講義形式で授業を行うものである。
電気工作物の設置や工事方法に関する法律の学習が主となるため、電気設備の技術基準の内容について理解を深める。
また、電気事業を取り巻く社会情勢や時事問題に目を向け、現状の課題を交えた講義とする。
授業の進め方・方法:
教科書に基づき各項目ごとにスライドを使った講義と演習を行う。
学習した内容に関連した電気主任技術者試験の過去問題を解く。
注意点:
電気磁気学Ⅰ~Ⅲ、電気回路Ⅰ~Ⅲ、電気機器、放電工学の基礎知識が必要となるので復習が必要となる。
また、高電圧大電流工学、電力工学とも関連するため、これらの授業も履修することが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 前期振り返り 前期の講義内容の概要について振り返り、ポイントを理解する
2週 電圧の区分と電炉の絶縁、接地工事 電圧の区分、電路の絶縁と絶縁耐力試験、及び接地工事について理解する
3週 電線路 風圧荷重や安全率を理解し、支持物や支線の強度を計算できる。
4週 電線路 他物との離隔距離や施設条件について理解する。
5週 電線路 地中電線路の特徴について理解する。
6週 電気の資料館見学 電気に関する歴史と技術の変遷について理解する
7週 これまでの復習 これまでの講義内容の演習問題を解くことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却と解説
10週 無電柱化の歴史と変遷 無電柱化の歴史と変遷について理解する。
11週 電磁波 電磁波の身体への影響等について理解する。
12週 分散型電源 分散型電源の概要と系統連系について理解する。
13週 電気鉄道、屋内配線 電気鉄道の施設及び屋内配線の施設について理解する。
14週 これまでの復習 これまでの講義内容の演習問題を解くことができる。
15週 定期試験
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4後14
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4後14
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4後14
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4後14
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4後14
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4後14
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4後14
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4後14
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4後14
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4後14
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4後14
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4後14
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4後14
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4後14
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4後14
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4後14
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4後14
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4後14
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4後14
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4後14
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4後14
理想変成器を説明できる。4後14
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4後14
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4後14
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4後14
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4後14
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4後14
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4後14
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4後14
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4後14
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4後14
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4後14
静電エネルギーを説明できる。4後14
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4後14
自己誘導と相互誘導を説明できる。4後14
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4後14
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4後14
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4後14
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4後14
直流機の原理と構造を説明できる。4後14
誘導機の原理と構造を説明できる。4後14
同期機の原理と構造を説明できる。4後14
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4後14
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。4後14
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4後14
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4後14
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4後14
電力システムの経済的運用について説明できる。4後14
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4後14
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4後14
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4後14
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4後14
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4後14
計測電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4後14
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4後14
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4後14
電力量の測定原理を説明できる。4後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力300005035
専門的能力600005065
分野横断的能力0000000