半導体工学

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 半導体工学
科目番号 0246 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 岡本 保

到達目標

半導体のキャリヤ密度、 半導体のキャリア輸送 、pn接合と金属-半導体接触、半導体ヘテロ構造について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体pn接合、金属-半導体接触のバンド図を書くことができ、定量的に説明ができる。半導体pn接合、金属-半導体接触を書くことができ、定性的に説明ができる。半導体pn接合、金属-半導体接触を書くことができず、定性的に説明ができない。
評価項目2半導体のキャリヤ輸送について定量的に説明ができる。半導体のキャリヤ輸送について定性的に説明ができる。半導体のキャリヤ輸送について定性的に説明ができない。
評価項目3半導体ヘテロ接合のバンド図を書くことができ、定量的に説明ができる。半導体ヘテロ接合のバンド図を書くことができ、定性的に説明ができる。半導体ヘテロ接合のバンド図を書くことができず、定性的に説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 専門分野の知識と能力
準学士課程 2(3) ものづくりに必要な力
JABEE B-2 専門分野の知識と能力

教育方法等

概要:
半導体工学では、電子工学で学んだ固体物理学を基礎として、半導体のキャリヤ密度、 半導体のキャリア輸送 、pn接合と金属-半導体接触、半導体ヘテロ構造について学習する。
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし、7回の課題の提出を求める。
注意点:
電子工学で学んだ固体物理学を基礎として授業を行う。バンド理論は全体を通じて繰り返し用いるため、これを十分に理解することが肝要である。不明な点がないよう各自しっかり復習し、わからなければ随時質問に訪れること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 キャリヤ密度とフェルミ準位1 状態密度とフェルミ・ディラック分布関数よりキャリヤ密度を導くことができる。
2週 キャリヤ密度とフェルミ準位2 フェルミ準位とキャリヤ密度の関係を導くことができる。
3週 半導体の電気伝導1 キャリヤ連続の式を説明できる。
4週 半導体の電気伝導2 半導体のキャリヤの時間変化・分布についてキャリヤ連続の式を用いて説明ができる。
5週 pn接合1 pn接合のバンド図を描くことができる。
6週 pn接合2 pn接合の電流電圧特性をキャリヤ連続の式より導くことができる。
7週 pn接合3 pn接合の電位分布・空乏層容量を導くことができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 金属半導体接触 金属半導体接触の電位分布を導くことができる。
10週 化合物半導体 化合物半導体の特徴を説明できる。
11週 半導体ヘテロ接合のバンド構造1 半導体ヘテロ接合のバンド図を説明できる。
12週 半導体ヘテロ接合のバンド構造2 半導体ヘテロ接合のバンド図を定量的に描くことができる。
13週 半導体の光学的性質1 波数空間でのエネルギー状態を説明できる。
14週 半導体の光学的性質2 直接遷移、間接遷移を説明できる。
15週 後期定期試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3
原子の構造を説明できる。3
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。3
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。3
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000