工業力学

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 工業力学
科目番号 d0100 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 詳解 工業力学(第2版) オーム社
担当教員 岡本 峰基

到達目標

【MCC:V-A-1 力学】
評価項目1.力がベクトルとして表されることを理解し、一点に作用する力のつりあいの条件を説明でき、つり合い条件を用いて計算ができる。
評価項目2.力のモーメントと偶力の意味と異なる点に作用する力とモーメントのつり合い条件を理解し、計算ができる。
評価項目3.トラス構造を理解し、関連する問題を解くことができる。
評価項目4.重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。
評価項目5.速度と加速度の意味を理解し、等速直線運動と等加速度運動の説明ができ、問題を解く事ができる。
評価項目6.運動の第一~三法則までの意味を説明でき、関連する問題を解く事ができる。
評価項目7.回転運動に関連して、周速度、角速度、回転速度、向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し計算できる。
評価項目8.仕事の意味を理解し、計算でき、てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。
評価項目9.エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明でき、力学的エネルギー保存の法則を用いて問題を解く事ができる。
評価項目10.すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明でき、摩擦力が作用する力学的な問題を解く事ができる。
評価項目11.運動量および運動量保存の法則を説明でき、運動量保存の法則を用いて問題を解く事ができる。
評価項目12.剛体の回転運動を運動方程式で表すことができ、平板および立体の慣性モーメントを計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力がベクトルとして表されることを理解し、一点に作用する力のつりあいの条件を説明でき、つり合い条件を用いて計算ができる。力がベクトルとして表されることを理解し、一点に作用する力のつりあいの条件を説明でき、簡単な問題を解く事ができる。。力がベクトルとして表されることを理解できず、一点に作用する力のつりあいの条件を説明きない。
評価項目2力のモーメントと偶力の意味と異ななる点に作用する力とモーメントのつり合い条件を理解し、計算ができる。 力のモーメントと偶力の意味と異ななる点に作用する力とモーメントのつり合い条件を理解し、簡単な計算ができる。 力のモーメントと偶力の意味と異なる点に作用する力とモーメントのつり合い条件の理解と計算ができない。
評価項目3トラス構造を理解し、関連する問題を解くことができる。トラス構造を理解し、関連する基本的な問題を解くことができる。トラス構造を理解しておらず、関連する問題を解くことができない。
評価項目4重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。重心の意味を理解し、単純な平板および立体の重心位置を計算できる。重心の意味を理解が理解できず、平板および立体の重心位置を計算できない。
評価項目5速度と加速度の意味を理解し、等速直線運動と等加速度運動の説明ができ、問題を解く事ができる。速度と加速度の意味を理解し、等速直線運動と等加速度運動の説明ができ、基本的な問題を解く事ができるる。速度と加速度の意味を理解できず、等速直線運動と等加速度運動の説明ができない。
評価項目6運動の第一~三法則までの意味を説明でき、関連する問題を解く事ができる。運動の第一~三法則までの意味を説明でき、関連する簡単な問題を解く事ができる。運動の第一~三法則までの意味を説明できない。
評価項目7回転運動に関連して、周速度、角速度、回転速度、向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し計算できる。回転運動に関連して、周速度、角速度、回転速度、向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し単純な計算ができる。回転運動に関連して、周速度、角速度、回転速度、向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し計算できない。
評価項目8仕事の意味を理解し、計算でき、てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。仕事の意味を理解し、単純な仕事の計算でき、てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。仕事の意味を理解できず、計算もできない。
評価項目9エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明でき、力学的エネルギー保存の法則を用いて問題を解く事が出来る。エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明でき、力学的エネルギー保存の法則を用いて基本的な問題を解く事が出来る。エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できない。
評価項目10すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明でき、摩擦力が作用する力学的な問題を解く事ができる。すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明でき、摩擦力が作用する基本的な問題を解く事ができる。すべり摩擦の意味を理解しておらず、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できない。
評価項目11運動量および運動量保存の法則を説明でき、運動量保存の法則を用いて問題を解く事ができる。運動量および運動量保存の法則を説明でき、運動量保存の法則を用いて基本的な問題を解く事ができる。運動量および運動量保存の法則を説明できない。
評価項目12剛体の回転運動を運動方程式で表すことができ、平板および立体の慣性モーメントを計算できる。剛体の回転運動を運動方程式で表すことができ、単純な平板および立体の慣性モーメントを計算できる。剛体の回転運動を運動方程式で表すことができず、平板および立体の慣性モーメントを計算できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(R5までのDP) R5までDP_1 科学技術の基礎知識・応用力の修得・活用
準学士課程(R5までのDP) R5までDP_4 制御・電気電子・機械・情報等基礎工学の知識習得・応用

教育方法等

概要:
工業力学は、物体に働く力と運動に関して学ぶ科目である。特に、物体の動きを表す運動方程式の理解と導出は、制御工学を学ぶ上で、必要な知識となるので、修得すること。
授業の進め方・方法:
1.授業方法は講義を中心とし、演習問題を出す。
2.講義は主に授業内容をまとめたPPTスライドを用いて行う。講義開始前までにPDFファイルにして配布するので、予習復習の際に活用すること。
3.定期的に課題レポートを課します。課題の提出は次回の講義の開始時とします。その後、授業中に課題の内容を解説するので、期限を守って必ず提出すること。
【評価方法】課題レポート(30%)、中間試験(35%)、定期試験(35%)で評価する。
注意点:
1.三角関数、微分・積分および微分方程式といった数学的知識が必要となるので、学生は、あらかじめ復習しておくこと。
2.運動方程式は制御工学Ⅰを学ぶ上で必要な知識なので、必ず理解すること。
3.学生は、授業中の説明をよく聞き、積極的に授業に参加すること。
4.学生は、理解を深めるため、レポート課題に積極的に取り組むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
力について
ベクトルとスカラーの違いを説明でき、力がベクトルで現されることを理解できる。(MCC)
2週 1点に働く力 1点に働く力の分力と合力を求めることができ、力のつりあい式を立てることができる。(MCC)
3週 剛体に働く力 力のモーメントと偶力について説明できる。合力によるモーメントと分力によるモーメントについて説明できる。(MCC)
4週 剛体に働く力の合成とつり合い 剛体に働く力とモーメントのつり合いに関する式を求めることができる。(MCC)
5週 トラス構造 トラス構造を理解し、関連する問題を解くことができる。
6週 重心 重心の概念を説明でき、基本的な形状の重心を求めることが出来る。(MCC)
7週 速度と加速度 速度と加速度の定義を説明でき、直線運動と円運動に関する問題を解くことが出来る。(MCC)
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の内容に関する復習 中間試験で間違えたところを確認し、復習する。
10週 力と運動の法則 質点の運動に関して、運動方程式を立て、問題をとける。(MCC)
11週 剛体の運動 簡単な形の慣性モーメントを求めることができ、回転運動の運動方程式を立て、問題をとける。(MCC)
12週 摩擦 摩擦が作用した場合の力のつり合い式を求めることが出来る。(MCC)
13週 仕事とエネルギー 仕事とエネルギーの概念を説明でき、エネルギー保存の法則を利用して問題を解ける。(MCC)
14週 運動量と力積 運動量と力積の概念を理解でき、運動量保存の法則を利用して問題を解ける。(MCC)
15週 定期試験の内容に関する復習 定期試験で間違えたところを確認し、復習する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3前2
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3前1,前2
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3前3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3前3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3前4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3前6
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3前7
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3前7
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3前10
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3前10
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3前10
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3前11
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3前11
仕事の意味を理解し、計算できる。3前13
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3前12
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3前13
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3前13
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3前14
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3前14
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3

評価割合

試験課題レポート課題レポート合計
総合評価割合353530100
評価項目1、2、3、4、5、63501550
評価項目7、8、9、10、11、120351550