概要:
基本加工、旋盤、溶接、NC加工などの機械工作法に関する実習を行い、報告書の作成を訓練する。
授業の進め方・方法:
4班に分かれ4つの実習テーマを3週ごとに替えて全て履修する。実習を安全に行うことができない場合や機器を正しく扱うことができない場合には、実習を中断する・行わない場合がある。4つの実習テーマそれぞれを履修し、報告書を提出すること。報告書が提出されない実習が一つでもあった場合には、本科目の単位は不可となる。
注意点:
(1) 病気その他のやむを得ない理由によって 欠席する/した場合やレポートを出せない場合には、【速やかに担当教員に申し出る】こと。実験・実習を完了せずに報告書を提出することは認められない。
(2) 実験実習の際には、【ふさわしい服装と態度で臨み、実験指導書・筆記用具など必要なものを必ず持参する】こと。これを逸脱する場合には、安全上の理由などから実習を中断する・行わない。
(3) 【報告書・レポートの提出期限は厳守】すること。締め切りを守ることができないと、実社会で信頼を得て生きていくことができない。
(4) このほか、各担当教員は諸君の安全や向上を考えて指導に当たるため、【それぞれのテーマの指導の内容に従って学修する】こと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
「ガイダンス」 ○実習を行う上で第1に優先すべき安全の心得を学ぶ。 ○主な機械工作法についてその概念を学ぶ。 |
□機械工作を実施する上で、指導無視・だらけた服装や態度・作業上の傲り・健康上の過怠・危機想像力の欠如 などがあると、たとえ本実習中でも最悪の場合には命を落とす事故や重大な後遺症を残す事故が発生する可能性がある。これを理解して、「安全に」作業に取り組むことができる。 □工場実習の目標と心構えがわかる。
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2週 |
実習テーマ1「基本加工」 ○基本加工における安全 ○製作手順 ○測定器の扱い方 ○けがき ○切断作業(弓鋸) ○やすり仕上げ |
□指導を受けた内容に従い、正しく安全に基本加工を行うことができる。 □工具や測定器を正しく扱うことができる。
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3週 |
実習テーマ1「基本加工」 ○基本加工における安全 ○製作手順 ○けがき作業 ○ボール盤作業 ○やすり仕上げ |
□指導を受けた内容に従い、正しく安全に基本加工を行うことができる。 □工具や測定器を正しく扱うことができる。
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4週 |
実習テーマ1「基本加工」 ○基本加工における安全 ○製作手順 ○ボール盤作業 ○切断作業(帯鋸盤) ○ねじ立て作業 ○やすり仕上げ |
□指導を受けた内容に従い、正しく安全に基本加工を行うことができる。 □工具や測定器を正しく扱うことができる。
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5週 |
実習テーマ2「旋盤」 ○旋盤主要部の構造と扱い方 ○旋盤作業における安全管理 ○端面切削 ○測定器の扱い方 |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全に旋盤作業を行うことができる。 □測定器を正しく扱い、読み取ることができる。
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6週 |
実習テーマ2「旋盤」 ○旋盤作業における安全管理 ○外径切削(段付切削) |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全に旋盤作業を行うことができる。 □測定器を正しく扱い、読み取ることができる。
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7週 |
実習テーマ2「旋盤」 ○旋盤作業における安全管理 ○テーパ切削 |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全に旋盤作業を行うことができる。 □測定器を正しく扱い、読み取ることができる。
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8週 |
報告書作成 |
□各テーマごとの学習内容を振り返り、自分なりに調べ直した内容・反省・考察を含めた報告書を作成できる。
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2ndQ |
9週 |
実習テーマ3「溶接」 ○アーク溶接の原理と扱い方 ○アーク溶接における安全管理 ○スポット・オン・プレート溶接 |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全にアーク溶接を行うことができる。 □アーク溶接の原理を理解し、溶接機、溶接器具、溶接棒、保護具の扱い方がわかる。
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10週 |
実習テーマ3「溶接」 ○アーク溶接における安全管理 ○ビード・オン・プレート溶接 |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全にアーク溶接を行うことができる。 □アーク溶接の原理を理解し、溶接機、溶接器具、溶接棒、保護具の扱い方がわかる。
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11週 |
実習テーマ3「溶接」 ○アーク溶接における安全管理 ○すみ肉溶接(ストリンガービード、ウィービングビード) |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全にアーク溶接を行うことができる。 □アーク溶接の原理を理解し、溶接機、溶接器具、溶接棒、保護具の扱い方がわかる。
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12週 |
実習テーマ4「NC加工」 ○NCフライス盤主要部の構造と制御の原理 ○NCフライス盤作業における安全管理 ○NCコードのプログラミング手順 ○NCコードのプログラミング |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全にNCフライス盤作業を行うことができる。 □NCフライス盤の主要部の構造と制御の原理を理解し、プログラミングの手順を説明することができる。
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13週 |
実習テーマ4「NC加工」 ○NCフライス盤作業における安全管理 ○NCコードのプログラミング手順 ○NCコードのプログラミング ○NC加工 |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全にNCフライス盤作業を行うことができる。 □NCフライス盤の主要部の構造と制御の原理を理解し、プログラミングの手順を説明することができる。
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14週 |
実習テーマ4「NC加工」 ○NCフライス盤作業における安全管理 ○NCコードのプログラミング ○NC加工 |
□指導を受けた内容に正しく従って、安全にNCフライス盤作業を行うことができる。 □NCフライス盤の主要部の構造と制御の原理を理解し、プログラミングの手順を説明することができる。
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15週 |
「工場実習の振り返り」 ○反省とまとめ |
□本実習後も、安全に配慮して道具を丁寧に扱い機械工作を行うことができる意思がある。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 2 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 2 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 2 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 2 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 2 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 2 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 2 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 2 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 2 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 2 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 2 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 2 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 2 | |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 工作 | アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。 | 1 | |
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。 | 1 | |
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。 | 1 | |
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。 | 1 | |
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。 | 1 | |
切削工具材料の条件と種類を説明できる。 | 1 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 3 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 3 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 2 | |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | |
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。 | 2 | |
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。 | 3 | |
やすりを用いて平面仕上げができる。 | 3 | |
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。 | 3 | |
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。 | 3 | |
アーク溶接の基本作業ができる。 | 3 | |
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 3 | |
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。 | 3 | |
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 3 | |
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。 | 3 | |
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。 | 3 | |
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。 | 3 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 2 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 2 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 2 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 2 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 2 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 2 | |