実験実習III

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 実験実習III
科目番号 d0460 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 実験実習III指導書
担当教員 臼井 邦人,岡本 峰基,坂元 周作,沢口 義人,関口 明生,君塚 進

到達目標

レポート作成を中心として専門知識に関する理解を深め、これらを応用した計測・制御技術を学ぶ。また、マイコンを用いた制御を行うことができるように各自取り組む。また、平滑化・最小二乗法・シミュレーション・数値積分など、コンピュータのプログラミングにより情報を処理する技術を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
レポート作成事前に内容を十分に理解しテレポートを作成し、余裕を持ってレポート締切前に受理されることができる内容を十分に理解し、レポート締切までに受理されることができる内容を十分に理解できず、レポート締切までに受理されない
専門分野への理解必要な専門知識を事前に学習し、率先して実験に用いることができる必要な専門知識について指導書を読み学習し、実験に用いることができる必要な専門知識を学習せず、実験に用いることができない
実験への対応知識や技術を生かし、自ら率先して実験実習を行うことができる知識や技術を生かし、実験実習を行うことができる知識や技術を実験実習に用いることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
専門分野を理解する上で必要な知識を座学だけではなく実験を通じて学ぶ。また、理解度を把握するためにレポート作成を行い、評価を行う。また、平滑化・最小二乗法・シミュレーション・数値積分など、コンピュータのプログラミングにより情報を処理する技術を身につける。
授業の進め方・方法:
実験を行い、各実験ごとにレポート作成を行い、期日内に受理されるまで各担当教員にレポートを修正し、提出する。
前半ライントレーサ・後半テーマ実験のグループと前半テーマ実験・後半ライントレーサのグループに分けて実験実習を行う。
なお、実験実習Ⅲ(3年前期)と実験実習Ⅳ(3年後期)について、実験設備・指導教職員・指導時間等からなる教育資源に対して学習効果を最大化するための観点から、クラスの学籍番号が前半の学生と後半の学生とに分け、前期・後期で学習内容を交代して実施する。
プログラミングによる情報処理(4thQ)については隔週で授業時間の半分を割り当て(全時間の約1/4)、前後半に分けずクラス全体で講義と演習により実践的に学ぶ。
注意点:
事前に指導書に目を通し、ノート・グラフ用紙・レポート用紙・筆記用具・定規・電卓・指導書を用意し、事前に指導書に目を通しておくこと。装置の取り扱い方法等は他の授業とは異なり事後に復習しにくいので、使用した電子部品や計測機器の名前および取り扱い方法は実験中に充分理解しておくこと。なお、すべての実験テーマを実施し、すべてのレポートが提出されないと評価されないので注意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験の進め方などについて理解する
2週 交流回路の基礎実験(1) 交流回路の基本的現象を実験する(MCC)
3週 交流回路の基礎実験(2) 交流回路の発展的現象を実験する(MCC)
4週 電気回路の応用(1) 電気回路で学んだ解法について実際に実験する(MCC)
5週 電気回路の応用(2) 電気回路で学んだ解法について実際に実験する(MCC)
6週 振動の実験(1) 振動の基本的現象を実験する(MCC)
7週 振動の実験(2) 振動の減衰などについて実験する(MCC)
8週 まとめ これまでの内容について自分なりにまとめる
2ndQ
9週 シーケンス制御(1) シーケンス制御の基本的な使用法を実験する(MCC)
10週 シーケンス制御(2) シーケンス制御の発展的な使用法を実験する(MCC)
11週 各種センサの取扱い(1) 各種センサの取扱いについて実験する(熱電対・サーミスタ)(MCC)
12週 各種センサの取扱い(2) 各種センサの取扱いについて実験する(ひずみゲージ)(MCC)
13週 トランジスタの特性測定(1) トランジスタの静特性測定について実験する(MCC)
14週 トランジスタの特性測定(2) トランジスタの動特性測定について実験する(MCC)
15週 まとめ これまでの内容について自分なりにまとめる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前11,前12,前13,前14
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前3,前5,前7,前10,前12,前14
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3前3,前5,前6,前7,前12,前14
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14,前15
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4前2,前3,前4,前5,前8,前11,前12,前13,前14
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4前2,前3,前4,前5,前13,前14
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。3
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3前4,前5
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。3前12
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。3前4,前5
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。3前3
共振について、実験結果を考察できる。3前3
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。3
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。3前13,前14
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3前13,前14
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3
ディジタルICの使用方法を習得する。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前6,前12
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2前6,前12
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2前6,前12
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2前6,前12
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
合意形成のために会話を成立させることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14,前15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14,前15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前13,前14,前15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14,前15
複数の情報を整理・構造化できる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14,前15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14,前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14,前15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14,前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14,前15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14
目標の実現に向けて計画ができる。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前3,前5,前7,前8,前10,前12,前14
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14,前15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14,前15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14,前15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14,前15
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前3,前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3前5,前6,前7,前8,前10,前12,前14

評価割合

レポート課題合計
総合評価割合1000100
基礎的能力25025
専門的能力75075