到達目標
【MCC: V-D-3】
評価項目1: フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明でき、与えられた順序回路の機能を説明できる。
評価項目2: 順序回路を設計できる。
評価項目3: ディジタル集積回路の回路方式や仕様について説明できる.
評価項目4: 与えられた順序回路について動作を解析できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1,2 | フリップフロップについて適切に説明でき,フリップフロップを組み合わせた順序回路を設計できる. | 同期式および非同期式のカウンタと,その構成要素であるフリップフロップについて,動作を説明できる. | カウンタやフリップフロップについて説明できない. |
評価項目3 | ディジタルICの回路方式や仕様について詳しく説明できる. | ディジタルICの回路方式や仕様について概要を説明できる. | ディジタルICの回路方式や仕様について説明できない. |
評価項目4 | 与えられた順序回路について状態遷移表や状態遷移図を用いた動作解析ができる. | 各種フリップフロップについて状態遷移表や状態遷移図を作成できる. | 状態遷移表や状態遷移図を作成できない. |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(R6) 6A 制御工学を中心とした基礎工学の幅広い知識の修得
教育方法等
概要:
本授業では,電子計算機の基礎となる論理回路について学ぶ.電子計算機は,AND,OR,NOTなどの論理素子を多数組み合わせた論理回路で実現される.論理回路では数値は二進数で表記され,演算動作は論理関数で記述される.また,論理素子をフィードバック結合させたフリップフロップにより記憶がなされる.これらの二進数や論理関数,フリップフロップの取り扱い方に習熟することが本授業の目的となる.
授業の進め方・方法:
主に講義形式で授業を進める.二回に一回程度の頻度で小テストを実施する.授業進度や理解度に応じて,演習や実験を実施する.
注意点:
本授業で扱う内容から近年の高性能化した電子計算機の動作を想像することは,必ずしも容易では無い.しかしプログラミングやハードウェア設計に際しては,本授業内容の理解が必須となる.「計算機に使われる」でなく「計算機を作り使いこなす」立場を目指して欲しい.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,ディジタルIC(1) |
授業全体の概要を把握し,ディジタルICの構成や特徴を説明できる.
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2週 |
ディジタルIC(2) |
ディジタルICの諸特性について説明できる.
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3週 |
フリップフロップ(1) |
RS-FFの動作原理を説明できる.
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4週 |
フリップフロップ(2) |
JK-FFの基本動作を説明できる.
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5週 |
フリップフロップ(3) |
D-FFとT-FFについて動作を説明できる.
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6週 |
フリップフロップ(4) |
フリップフロップの機能変換を説明できる.
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7週 |
非同期式カウンタ(1) |
非同期式カウンタの動作を説明できる.
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8週 |
中間試験 |
1週~7週の内容について試験問題を解くことができる.
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2ndQ |
9週 |
非同期式カウンタ(2) |
非同期式カウンタを設計できる.
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10週 |
同期式カウンタ(1) |
同期式カウンタの動作を説明できる.
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11週 |
同期式カウンタ(2) |
シフトレジスタ,リングカウンタ等の動作を説明できる.
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12週 |
順序回路の設計(1) |
状態遷移表や状態遷移図を作成できる.
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13週 |
順序回路の設計(2) |
JK-FFを用いる順序回路を設計できる.
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14週 |
順序回路の解析 |
与えられた順序回路の動作を解析できる.
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15週 |
まとめ |
授業内容について適切に説明できる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明でき、与えられた順序回路の機能を説明できる。 | 3 | 前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11 |
順序回路を設計できる。 | 3 | 前9,前12,前13 |
評価割合
| 中間試験 | 定期試験 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
評価項目1,2 | 25 | 25 | 14 | 64 |
評価項目3 | 15 | 0 | 3 | 18 |
評価項目4 | 0 | 15 | 3 | 18 |