到達目標
1)実験装置・器具・情報機器等を利用して直流や交流の電気的特性を測定できる。
2)実験装置・器具・情報機器等を安全に正しく利用できる。
3)直流回路の電気諸量を測定し、結果を考察できる。
4)論理回路の動作を実測やシミュレーターにより求め、その実験結果を考察できる。
5)マイコンやPCを用いた制御回路の使用法を習得する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 実験装置・器具・情報機器等を利用して直流や交流の電気的特性を正確に測定できる。 | 実験装置・器具・情報機器等を利用して直流や交流の電気的特性を測定できる。 | 実験装置・器具・情報機器等を利用して直流や交流の電気的特性を測定できない。 |
評価項目2 | 実験装置・器具・情報機器等を安全に正しく利用できる。 | 実験装置・器具・情報機器等を安全に利用できる。 | 実験装置・器具・情報機器等を安全に正しく利用できない。 |
評価項目3 | 直流回路の電気諸量を正しく測定し、結果を深く考察できる。 | 直流回路の電気諸量を測定し、結果を考察できる。 | 直流回路の電気諸量を測定し、結果を考察できない。 |
評価項目4 | 論理回路の動作を実測やシミュレーターにより求め、その実験結果を深く考察できる。 | 論理回路の動作を実測やシミュレーターにより求め、その実験結果を考察できる。 | 論理回路の動作を実測やシミュレーターにより求め、その実験結果を考察できない。 |
評価項目5 | マイコンやPCを用いた制御回路の使用法を詳細に習得する。 | マイコンやPCを用いた制御回路の使用法を習得する。 | マイコンやPCを用いた制御回路の使用法を習得できない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(R6) 4A 観察力・解析力
準学士課程(R6) 6A 制御工学を中心とした基礎工学の幅広い知識の修得
教育方法等
概要:
電気回路の基礎実験、ダイオードとトランジスタ、論理回路の設計と製作、パソコンを用いた制御、電磁気学の基礎実験などの実験を行い、レポート(報告書)の作成についても訓練する.
授業の進め方・方法:
毎回異なる5班に分かれ5つの実験テーマを2週ごとに替えて全て実施する。実験を安全に行うことができない場合や機器を正しく扱うことができない場合には、実験を中断する・行わない場合がある。5つの実験テーマそれぞれを実施し、レポートを提出すること。レポートが提出されない実験が一つでもあった場合には、本科目の単位は不可となる。後期については、諸君の能力向上を目的として、レポートの添削がなされるため、指摘事項を前向きに捉えて修正し再提出すること。
注意点:
(1) 病気その他のやむを得ない理由によって欠席する/した場合やレポートを出せない場合には、【速やかに担当教員に申し出る】こと。実験を完了せずに報告書を提出することは認められない。
(2) 実験実習の際には、【ふさわしい服装と態度で臨み、実験指導書・筆記用具など必要なものを必ず持参する】こと。これを逸脱する場合には、安全上の理由などから実習を中断する・行わない。
(3) 【レポートの提出期限は厳守】すること。締め切りを守ることができないと、実社会で信頼を得て生きていくことができない。
(4) このほか、各担当教員は諸君の安全や向上を考えて指導に当たるため、【それぞれのテーマの指導の内容に従って学修する】こと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
「ガイダンス」 ○実験とレポートの注意 ○レポート作成のスケジュール ○なぜ実験をするのか |
□それぞれの実験において、実習中の整理整頓や掃除など、安全を維持するための行動を行うことができる。 □それぞれの実験において、測定器を損なわないように留意して取り組むことができる。 □それぞれの実験において、数学・物理・専門科目など他の科目との関連を意識して考えることができる。 □コミュニケーション手段の一つである報告書(レポート)の書き方を学び、実践と多くの失敗を通して向上させる意思がある。
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2週 |
実験テーマ1「電気回路の基礎実験」 ○電圧計と電流計 ○電圧源 ○抵抗値の測定 ○乾電池の特性測定 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □電圧計・電流計を正しい方法で使用でき、電気回路の基本定理に基づいて回路の動作を説明することができる。
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3週 |
実験テーマ1「電気回路の基礎実験」 ○測定器の内部抵抗の計測への影響、テブナン(等価電源)の定理 ○抵抗値の測定 ○乾電池の特性測定 ○電圧の測定(重ねの理の確認) ○等価回路の推定(テブナンの定理の確認 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □電圧計・電流計を正しい方法で使用でき、電気回路の基本定理に基づいて回路の動作を説明することができる。
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4週 |
「レポートの書き方」 ○なぜレポートを書くのか ○他人の文章・図を盗用してはならない ○レポートの書き方(目的、基礎知識、実験方法、実験結果、考察、課題、参考文献) ○表と図の記載方法 ○考察のコツ |
□コミュニケーション手段の一つである報告書(レポート)の書き方を学び、実践と多くの失敗を通して向上させる意思がある。
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5週 |
実験テーマ2「ダイオードとトランジスタ」 ○ダイオード、トランジスタ、発光ダイオード、フォト・トランジスタ ○ダイオードの整流作用の測定 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □ダイオードとトランジスタ、赤外線LED、フォトトランジスタの動作を測定し、自分なりに考えることができる。
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6週 |
実験テーマ2「ダイオードとトランジスタ」 ○オシロスコープによる波形の測定法と記録法 ○フォトトランジスタの指向性測定 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □ダイオードとトランジスタ、赤外線LED、フォトトランジスタの動作を測定することができ、自分なりに考えることができる。
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7週 |
実験テーマ3「論理回路の設計と製作」 ○カウンタとフリップ・フロップ、BCD、16進数 ○16進数アップカウンタの設計と製作 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □ICなどの電子部品を正しく取り扱うことができ、カウンタ回路を設計・製作できる。
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8週 |
報告書作成 |
□各テーマごとの学習内容を振り返り、正しい書式に沿うようにレポートを作成し修正することができる。
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4thQ |
9週 |
実験テーマ3「論理回路の設計と製作」 ○16進アップカウンタの製作と動作確認 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □製作した回路を測定器に接続しアップカウント動作を目視で確認できる。 □入力信号と出力信号の波形をオシロスコープで測定し,回路の動作を説明することができる。
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10週 |
実験テーマ4「パソコンを用いた制御」 ○パソコンを用いた制御、インタフェース、パラレルポートの詳細、2進数と16進数、コンパイラ ○パラレルポートの出力電圧測定 ○ソフトウェアによるLEDの点灯と消灯 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □C言語を用いたプログラミングでパラレルポートを制御して回路を動作させる仕組みを説明することができる。
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11週 |
実験テーマ4「パソコンを用いた制御」 ○LED点滅プログラムの作成 ○LED順次点灯プログラムの作成 ○スイッチ入力で動作が変わるプログラムの作成 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □C言語を用いたプログラミングでパラレルポートを制御して回路を動作させる仕組みを説明することができる。
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12週 |
実験テーマ5「電磁気学の基礎実験」 ○平行平板コンデンサの電極間距離特性 ○平行平板コンデンサの電極面積特性 ○コンデンサの電荷量推定測定 |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □現実のコンデンサを使った実験をおこない、グラフや数値からそのふるまいを理解します。
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13週 |
実験テーマ5「電磁気学の基礎実験」 ○変圧器の変圧特性 ○空心コイルの電磁誘導特性―コイル間距離特性― ○空心コイルの電磁誘導特性―位置ずれ特性― |
□安全に作業し、装置を正しく扱うことができる。 □現実のコイルを使った実験をおこなうことで、グラフや数値から電磁誘導現象を理解します。
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14週 |
報告書修正 |
□各テーマごとの学習内容を振り返り、正しい書式に沿うようにレポートを作成し修正することができる。
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15週 |
報告書修正 |
□各テーマごとの学習内容を振り返り、正しい書式に沿うようにレポートを作成し修正することができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野(実験・実習能力) | 電気・電子系分野(実験・実習能力) | 実験装置・器具・情報機器等を利用して直流や交流の電気的特性を測定できる。 | 2 | |
実験装置・器具・情報機器等を安全に正しく利用できる。 | 2 | |
直流回路の電気諸量を測定し、結果を考察できる。 | 2 | |
論理回路の動作を実測やシミュレーターにより求め、その実験結果を考察できる。 | 2 | |
マイコンやPCを用いた制御回路の使用法を習得する。 | 2 | |
評価割合
| 報告書・態度 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
評価項目1,2,3,4,5 | 100 | 100 |