現代社会A

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 現代社会A
科目番号 g0110 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 『高等学校 新現代社会』帝国書院
担当教員 小谷 俊博

到達目標

①技術者倫理の基本的な概念や考え方を、過去の事例を参照しつつ理解できるようになる。
②現代における技術者倫理の主要な問題を理解し、説明できるようになる。
③平等・自由・人権などの現代社会における基本的な概念をもとに、差別などの社会問題を捉えられるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1なぜ技術者にとって技術者倫理が必要であるかを説明できるなぜ技術者にとって技術者倫理が必要であるかを理解できるなぜ技術者にとって技術者倫理が必要であるかが理解できない
評価項目2技術者倫理の主要な問題を具体例を挙げて説明できる技術者倫理の主要な問題がどのようなものか理解できる技術者倫理の主要な問題を理解できていない
評価項目3憲法の内容を踏まえた上で、差別や人権などの概念の重要性を説明できる憲法の内容を踏まえた上で、差別や人権などの概念の重要性を理解できる憲法の内容を踏まえた上で、差別や人権などの概念の重要性を理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前半は技術者倫理、後半は日本国憲法の内容を中心に授業を行う。特に技術者倫理については、関連する法律や制度の理解だけでなく、AI技術などの新たな問題も取り扱う。
授業の進め方・方法:
講義形式で行うが、授業内で自らの意見を提示する機会を設ける。また、ワークシートの提出が求められる。
注意点:
授業内での作業を真剣に行い、問題の理解に努めること。また、特にAI等の問題は、日々状況が変化する問題であるため、日頃からニュース・新聞等をチェックすることで、社会的な問題になっている点を積極的に理解することが求められる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション・社会とは何か 授業の方針・目的および、社会とは何かといった問題を理解する
2週 技術者の社会的責任 製造物責任等を例に、技術者の社会的責任、プロフェッショナルとしてのあり方を理解する。 (MCC)
3週 知的財産権① 知的財産権として、著作権、実用新案権、意匠権、商標権などの諸権利についての基本的な知識を習得する。 (MCC)
4週 知的財産権② 知的財産権として、特許権と不正競争防止法に関する基本的な知識を習得する。 (MCC)
5週 公害とSDGs 水俣病を中心として、公害対策や環境保全の問題について基本的な知識を習得する。 (MCC)
6週 グローバル化と技術者 公害輸出、および異文化理解の重要性に関する基本的な考え方を身につける。 (MCC)
7週 技術移転・内部告発 技術移転、内部告発に関する基本的な考え方を身につける。 (MCC)
8週 情報倫理とAI 個人情報、情報セキュリティに関する基本的な知識(データの取り扱い・最新事例等)とAIの関係性を習得する。 (MCC)
2ndQ
9週 AIの利活用事例と倫理的問題 AIに関連する倫理的問題を理解する (MCC)
10週 設計の倫理的問題 設計を通じて、多様化する社会に対する技術者の取り組む姿勢とは何かを考える。 (MCC)
11週 民主社会の原理と日本国憲法① 近代立憲主義、国民主権、法の支配についての基本的な知識を習得する。 (MCC)
12週 民主社会の原理と日本国憲法② 日本国憲法の制定、三大原理、そして憲法改正の手続きについての基本的な知識を習得する。 (MCC)
13週 民主社会の原理と日本国憲法③ 平等と差別の問題について基本的な知識を習得する。 (MCC)
14週 青年期と自己形成の問題 精神的自由に関する基本的な知識を習得する。 (MCC)
15週 現代社会の問題を映像作品を通じて考える。 映像作品をもとに現代社会の問題について自分事として考えることができる。(MCC)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力80000200100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000