社会学A

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 社会学A
科目番号 g0650 科目区分 一般 / 必修選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし(適宜資料を配布する)
担当教員 小谷 俊博,杉谷 武信

到達目標

1、社会学の基本的な概念を学びつつ、社会学の方法や特徴、社会の秩序の仕組みを知る。
2、社会学の基本的な概念を用いながら、日本や世界の現状や問題点、かつそれらの将来の姿を考える。
3、自明視しがちな現代社会を相対化する態度を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1社会学の基本的な概念や方法、社会の秩序の仕組みを理解し、それらを自分の言葉で説明できる。社会学の基本的な概念や方法、かつ社会の秩序の仕組みを知っている。社会学の基本的な概念や方法、かつ社会の秩序の仕組みを知らない。
評価項目2日本や世界の諸問題、かつそれらの将来について自分の考えを述べることができる。日本や世界の諸問題を知っている。日本や世界の諸問題、かつそれらの将来に関心を持たない。
評価項目3現代社会を相対化し、それとは異なる社会のあり方を自分自身でイメージすることができる。現代社会を相対化できる。現代社会を自明視したままであり、それを相対化できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 1(2) 説明 閉じる
JABEE A-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
行為論にもとづいて社会学の特徴を知る。あわせて社会的相互行為や地位・役割、役割距離、逸脱などの社会学概念を用い、多様化の進む近現代社会においても社会秩序が維持される仕組みを学ぶ。くわえ、現代社会の諸問題について、社会学の概念による分析を試みる。その上で、そうした諸問題に対して各自で考え、その考えを自分の言葉で表現する。
授業の進め方・方法:
適宜プリントを配布し、基本的には講義形式で進める。授業ごとにリアクションペーパー等を提出し、次回授業時にフィードバックして内容を共有し、検討する。また、この科目は学修単位科目のため、授業90分に対して、配付資料や図書・ウェブ上の資料を用いて、予習・復習を合わせて180分以上行うこと。
注意点:
授業で取り上げる諸問題は現在進行形の問題であり、それに関して日々様々なニュースが流れているので、それらのニュースに敏感であること。本科目を履修する学生は、社会学Bは履修できないので注意すること

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
――社会学、社会とは何か
社会学の特徴ならびに社会学における社会の概念を知る。
2週 社会現象をどのように考察するか
――行為への着目
行為の概念を学びつつ、社会現象を考える手がかりを知る。
3週 行為を方向づける要素は何か
――価値、規範等への着目
態度やイデオロギー、価値、規範等の社会学概念を学びつつ、私たちの行為が社会的性格を有することを知る。
4週 安定的な社会関係はどのように生み出されるか(その1)
――社会的相互行為、役割から考える
社会システム論に基づいて、社会の秩序が形成されるメカニズムを知る。
5週 安定的な社会関係はどのように生み出されるか(その2)
――役割距離から考える
役割距離やエスノメソドロジーに基づいて、社会システム論とは異なった、秩序が形成される考え方を知る。
6週 安定的な社会関係はどのように生み出されるか(その3)
――人間パーソナリティから考える
社会化の概念を学びつつ、個人による価値の内面化が社会秩序を可能にしていることを知る。
7週 なぜ犯罪は発生するか
――アノミー論や緊張理論を用いて考える
アノミー論などの逸脱行動論を学んで、犯罪とされる行為が生じる要因を考える。
8週 なぜ犯罪は処罰されるのか
――ラベリング理論を用いて考える
ラベリング理論を学んで、逸脱行動の処罰によって社会秩序が可能になることを学ぶ。
2ndQ
9週 生産性が向上する集団・組織のあり方とは
――人間関係論等を用いて考える
人間関係論やリーダーシップ論を学んで、組織における小集団の機能を学ぶ。
10週 縦割り行政が生ずる要因は何か
―-官僚制の概念を用いて考える
官僚制の概念を学んで、近現代組織の意義と問題性を考える。
11週 官僚制の弊害をどのように克服するか
―-近代組織理論を用いて考える
近代組織理論やボランティア論を学んで、どうすれば近現代の組織が抱える問題を抑制できるかを考える。
12週 全体主義はどのように生じるか
――大衆の概念を用いて考える
大衆社会論を学んで、全体主義が生じる要因を知り、かつそれが将来発生する可能性を考える。
13週 生活格差はどのように生じるか(その1)
――階層の概念を用いて考える
階層の概念を学んで、格差が生じる要因とその将来を考える。
14週 生活格差はどのように生じるか(その2)
――階級の概念を用いて考える
階級の概念を学んで、労働者の窮乏をはじめとする資本主義社会の問題やその将来を考える。
15週 男女差別はどのように生じるか
――家族、ハビトゥスの概念を用いて考える
家族やハビトゥスの概念を学んで、今日の差別の原因を考え、かつ家族の将来を考える。
16週

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力90000010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000