概要:
現代社会の基本的な問題について学び,理解を深めていく。その中で,一つの問題に対して多様な見解があることを紹介していく。様々な意見の中で,自分の社会問題に対する考えを明確にし,より公正な社会を他者とともに築いていくために,自分はどう行動すべきか考えていく。このように,より良い共生社会を目指し,築き上げる能力を養っていく。
授業の進め方・方法:
基本的には講義形式であるが,積極的な授業参加を望む。本科目の特性から地図や写真等のビジュアル資料を多用するため,パワーポイントを使用し,授業を進める。
注意点:
現代社会では,常にさまざまな問題が発生し,進行している。そのような社会を理解するためには,基礎的・基本的な知識を確実に身につけることが大切である。それらの基礎的・基本的な知識を深めながら,新聞やテレビなどの報道などにも関心を持ってほしい。そこで生じている社会的事象について,その原因・理由や歴史的背景等を様々な角度から考察していくことも重要である。そのうえで,現代社会のさまざまな課題について主体的にとらえ,望ましい行動がとれるようになることが一層大切である。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
現代の社会をとらえる視点
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・現代社会の学習の目的と意義について理解する。
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2週 |
国際社会における国家
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・国家の基本的な定義および様々な国家体制の存在を理解する。
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3週 |
日本の領土問題(1)
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・日本をとりまく領土問題についてその地理的・歴史的背景を理解する。
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4週 |
日本の領土問題(2)
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・日本の領土問題について多様な意見を知るとともに,国際法の意義を理解する。
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5週 |
民族と宗教
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・民族および宗教の基本的な定義および多様な民族や宗教の存在を理解する。
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6週 |
民族と宗教-世界宗教-
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・世界宗教の基本的な特徴について理解する。
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7週 |
民族と宗教-民族宗教-
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・民族宗教の基本的な特徴について理解する。
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8週 |
前期中間試験
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2ndQ |
9週 |
答案返却・よりよく生きるとは
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・よりよく生きることに関心をもち,幸福と正義のあり方から思考したことを表現できる。
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10週 |
学ぶとは
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・学ぶことの意義を,近代科学における真理の探究方法や自他との関係から理解する。
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11週 |
日本人の思想
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・日本における思想の変遷を異文化との関係を通して理解する。
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12週 |
近代立憲主義の原理
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・近代立憲主義を,国家,国民主権,基本的人権と権力分立,法の支配から理解する。
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13週 |
近代立憲主義の広がり
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・近代立憲主義の広がりについて,市民革命以降に確立されてきた考え方を通して理解する。
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14週 |
法の考え方
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・民主社会の実現のために,法の支配の原理があることを理解する。
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15週 |
前期定期試験
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16週 |
答案返却・まとめ
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・前期の学習内容を振り返り,現代社会の諸課題について多様な意見の存在を理解する。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
日本国憲法
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・日本国憲法における三大原理を確認し,民主社会の実現に向けた取り組みについて理解する。
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2週 |
国会の役割と責任
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・国会の役割やしくみを確認し,国会と行政権,司法権との関係や国会の課題を理解する。
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3週 |
内閣と行政の役割と責任
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・内閣と行政の役割や議院内閣制のしくみ,行政の活動を理解し,行政の課題について考察する。
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4週 |
司法の役割と責任
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・司法の役割や裁判のしくみ,違憲審査権などを理解し,司法制度改革について考察する。
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5週 |
選挙制度とその課題
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・民主社会における政治参加や選挙の意義を理解し,選挙制度の課題を考察する。
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6週 |
経済活動と市場経済の考え方
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・市場経済の考え方を通して,経済の循環や価格の決まり方について理解する。
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7週 |
市場の限界
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・市場経済と政府のかかわりについて理解し,資源の適正な配分について考察する。
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8週 |
後期中間試験・経済の大きさと変動
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・景気や物価の変動について理解し,物価の変動が生活に及ぼす影響を考察する。
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4thQ |
9週 |
日本経済の変遷と課題
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・日本経済の変遷の概略を理解し,今後の日本経済の課題について考察する。
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10週 |
グローバル化が進む世界経済
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・グローバル化が進む世界経済の進展を確認し,国際金融の動向について理解する。
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11週 |
経済格差と南北問題
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・国家間の格差を理解するとともに,格差を是正するしくみや取り組みを理解する。
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12週 |
経済格差と人口問題
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・世界人口の分布や規模を確認し,その変動で生じる諸問題について理解する。
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13週 |
人間の活動と環境問題
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・人間の営みにより生じている環境問題が,人間の営みをおびやかしている現状について理解する。
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14週 |
地球環境の変化-地球温暖化-
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・環境問題への取り組みを理解し,国際的な協力体制の必要性とあり方について考察する。
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15週 |
後期定期試験
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16週 |
答案返却・まとめ
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・1年間の学習を振り返り,現代社会の課題と今後の自分の生き方についての考えを深める。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地歴 | 産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。 | 3 | |
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。 | 3 | |
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 3 | |
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。 | 3 | 前6,前7 |
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。 | 3 | 前5 |
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。 | 3 | |
公民 | 哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。 | 3 | |
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。 | 3 | |
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。 | 3 | 前9,前11 |
民主政治の基本的原理、日本国憲法の成り立ちやその特性について理解できる。 | 3 | 前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5 |
資本主義経済の特質や財政・金融などの機能、経済面での政府の役割について理解できる。 | 3 | 後6,後7 |
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 3 | 前2,後9,後16 |
地歴・公民 | 現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。 | 3 | 前10 |
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。 | 3 | |
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。 | 3 | 前3,前4,後10 |
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。 | 3 | 後11,後12,後13,後14 |
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。 | 3 | |