電子制御入門I

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電子制御入門I
科目番号 0046 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 授業資料を適宜配布する.
担当教員 沢口 義人

到達目標

1. 技術者入門Iに必要な電子技術の知識を身に付ける.
2. 電気電子回路について初歩的な知識を身に付ける.
3. センサやアクチュエータについて初歩的な知識を身に付ける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電子技術の基礎電子部品やはんだ付けについて,発展的な説明ができる.電子部品やはんだ付けについて,基礎的な説明ができる.電子部品やはんだ付けについて説明ができない.
電気電子回路の基礎ダイオードを含む回路について,電流や電圧の計算ができる.オームの法則を用いて電流や電圧の計算ができる.オームの法則を用いた計算ができない.
センサ・アクチュエータ・機械機構の基礎各種のセンサやアクチュエータ,機械機構について,具体的な使用例を示して説明できる.基本的なセンサとアクチュエータ,機械機構について,概要を説明できる.センサやアクチュエータ,機械機構について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(R6) 4A 観察力・解析力
準学士課程(R6) 6A 制御工学を中心とした基礎工学の幅広い知識の修得

教育方法等

概要:
本授業では電子制御工学科における5年間の学修への導入として,同時期に開講する技術者入門Iに必要な知識を学ぶとともに,機械学と電子工学を融合したメカトロニクスの基礎を学ぶ.この授業を通して専門教科の雰囲気に触れ,自分なりの勉強方法を身に付けて欲しい.
授業の進め方・方法:
主に講義形式で授業を進める.2週に1回程度の頻度で小テストを実施する.授業進度や理解度に応じて実物演示や演習を実施する.
注意点:
身の回りの工業製品に関心を持ち,自ら調べてみる探究心が必要である.授業に際しては,単に黒板の文字を書き写すだけでなく,黒板に書かない言葉などに耳を傾け,自分なりのノート作りに努めて欲しい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,電子技術の基礎(1) 授業全体の概要を説明できる.
工学的な数量について,適切な数値と単位で記述できる.(MCC)
2週 電子技術の基礎(2) 電子工作の必須技術であるはんだ付けについて説明できる.
3週 電子技術の基礎(3) 抵抗器のカラーコードから抵抗値を読み取ることができる.
4週 電子技術の基礎(4) 電子機械の構成要素について説明できる.
5週 電気電子回路の基礎(1) オームの法則や抵抗での電力消費について説明できる.(MCC)
6週 電気電子回路の基礎(2) ダイオードを含む回路の動作を説明できる.(MCC)
7週 センサの基礎(1) 変位を検出するセンサについて説明できる.
8週 中間試験 1週~7週の授業内容について試験問題を解くことができる.
2ndQ
9週 センサの基礎(2) 温度や光を検出するセンサについて説明できる.
10週 アクチュエータの基礎(1) 直流モータの原理や駆動法を説明できる.(MCC)
11週 アクチュエータの基礎(2) ソレノイドやシリンダについて説明できる.
12週 機械機構の基礎(1) 機械機構の用語や分類を説明できる.
13週 機械機構の基礎(2) 歯車機構について説明できる.(MCC)
14週 機械機構の基礎(3) カム機構やリンク機構,ねじ機構について説明できる.(MCC)
15週 定期試験 9~14週の授業内容について試験問題を解くことができる.
16週 まとめ 授業内容について適切に説明できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計歯車の種類、用語、設計を理解し、説明でき、計算できる。1前13
リンクの機構を理解し、その運動を説明でき、計算できる。1前14
カムの機構を理解し、その運動を説明できる。1前14
計測制御自動制御を理解し、制御系の基本構成を説明できる。1前4
電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧、電力の関係を理解し、回路の計算に用いることができる。1前3,前5
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、回路の計算ができる。1前3,前5
キルヒホッフの法則や重ねの理等の定理を理解し、回路の電圧や電流、電力を計算できる。2前5,前6
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。2前6
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。1前6
電力直流機の原理と構造を説明できる。2前10
計測SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。2前1

評価割合

試験小テスト,課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力20525
専門的能力501060
分野横断的能力10515