情報処理

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 情報処理
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 廣田 修一,AVRマイコン・プログラミング入門,CQ出版社
担当教員 沢口 義人

到達目標

1. コンピュータの基本構成やメモリ技術,入出力装置の代表例について適切に説明できる.
2. アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムを作成できる.
3. C言語を用いたプログラムにより,測定データを適切に処理できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータの基本構成や周辺装置について詳細を説明できる.コンピュータの基本構成や周辺装置について概略を説明できる.コンピュータの基本構成や周辺装置について説明できない.
評価項目2アセンブリ言語を用いて応用的なプログラムを作成できる.アセンブリ言語を用いて簡単なプログラムを作成できる.アセンブリ言語プログラムを理解できない.
評価項目3数値データを効率的に処理するC言語プログラムを作成できる.数値データを処理するC言語プログラムを作成できる.適切なC言語プログラムを作成できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では,コンピュータアーキテクチャと数値計算プログラミング技法を扱う.前期には,AVRマイコンを題材としてマイクロコンピュータの基本構成や命令体系,メモリ技術,外部機器との接続法などの,実験実習Ⅲ で必要な知識を修得する.後期にはC言語プログラムにより,数値微分や数値積分,移動平均による平滑化,最小二乗法による近似式算出などの数値計算プログラムを作成する.これらの内容を通じて,電子計算機のハードウェアとソフトウェアをより深く理解することが本授業の目的である.
授業の進め方・方法:
前期は講義形式で授業を進める.2回に1回程度,小テストを実施して理解度を確認する.
後期はプログラミング演習形式となる.毎回課題が出題され,前半でアルゴリズムや課題内容の説明を受け,後半で各自課題に取り組む.
注意点:
本授業で扱うコンピュータアーキテクチャやアセンブリ言語,C言語は,現代のコンピュータ環境からは非常に低機能に感じられるかも知れない.しかし,高機能で複雑な動作も,単純で低機能な要素を組み合わせて実現されていることに気付いて欲しい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,マイクロコンピュータの基礎(1) 授業全体の概要を把握し,コンピュータの歴史を説明できる.
2週 マイクロコンピュータの基礎(2) コンピュータの基本構成を説明できる.
3週 マイクロコンピュータの基礎(3) AVRマイコンの構成を説明できる.
4週 アセンブリ言語の基礎(1) アセンブリ言語における命令の表記法を説明できる.
5週 アセンブリ言語の基礎(2) アセンブリ言語におけるプログラム記述法を説明できる.
6週 AVR命令(1) データ転送命令について説明できる.
7週 AVR命令(2) ビット操作命令や算術論理演算命令について説明できる.
8週 前期中間試験 前期1週~7週の授業内容について試験問題を解くことができる.
2ndQ
9週 AVR命令(3) 分岐命令について説明できる.
10週 AVR命令(4) その他の命令について説明できる.
11週 メモリ技術(1) AVRマイコンにおけるメモリの活用法を説明できる.
12週 メモリ技術(2) 半導体メモリの種類やメモリ関連技術を説明できる.
13週 入出力インタフェース(1) 入出力インタフェースの種類や特徴を説明できる.
14週 入出力インタフェース(2) 代表的なシリアル通信の仕組みを説明できる.
15週 前期定期試験 前期9週~14週の内容について試験問題を解くことができる.
16週 前期のまとめ
前期の授業内容について適切に説明できる.
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス,プログラム作成法の確認 後期の授業内容を把握し,簡単なプログラムを作成できる.
2週 数値微分 数値微分プログラムを作成できる.
3週 数値積分(1) 台形公式による数値積分プログラムを作成できる.
4週 数値積分(2) シンプソンの公式による数値積分プログラムを作成し,性能を評価できる.
5週 電気回路シミュレーション(1) RLC直列回路のインピーダンスを算出できる.
6週 電気回路シミュレーション(2) RLC直列回路の共振特性を数値計算して算出できる.
7週 電気回路シミュレーション(3) RLC直列回路の共振特性を数値計算してグラフ化できる.
8週 電気回路シミュレーション(4) RLC直列回路の共振特性を詳細に数値計算してグラフ化できる.
4thQ
9週 データの平滑化(1) 移動平均法による基礎的な平滑化プログラムを作成できる.
10週 データの平滑化(2) 移動平均法による効率的な平滑化プログラムを作成できる.
11週 近似関数の算出(1) 最小二乗法により一次式を推定するプログラムを作成できる.
12週 近似関数の算出(2) 最小二乗法により二次式を推定するプログラムを作成できる.
13週 近似関数の算出(3) 最小二乗法により指数関数やべき関数を推定するプログラムを作成できる.
14週 C言語によるマイコンプログラミング C言語を用いるマイコンプログラミング法を説明できる.
15週 まとめ 授業内容について適切に説明できる.
16週

評価割合

試験小テスト演習合計
総合評価割合401050100
基礎的能力1051025
専門的能力2553060
分野横断的能力501015