電子工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子工学Ⅰ
科目番号 d0230 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 基礎電子工学(第2版)/ 著者:藤本晶【森北出版】
担当教員 蔦 将哉

到達目標

1.電子の性質について説明することができる。
2.原子の構造について説明することができる。
3.固体の構造について説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
電子の性質(電荷量と質量)電子の電荷量や質量などの基本性質を説明することができる。電子の電荷量や質量などの基本性質を述べることができる。電子の電荷量や質量などの基本性質を述べることができない。
電子の性質(エレクトロンボルト)エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。エレクトロンボルトの定義を述べること、単位換算等に必要な式を記述することができる。エレクトロンボルトの定義を述べること、単位換算等に必要な式を記述することができない。
原子の構造(ボーアのモデル)原子の構造を説明できる。原子の構造を述べることができる。原子の構造を述べることができない。
原子の構造(原子の電子配置)パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。パウリの排他律を考慮して、原子の電子配置について述べることができる。原子の電子配置について述べることができない。
固体の構造(エネルギーバンド図)結晶、エネルギーバンドの形成を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。結晶、エネルギーバンドの形成を考慮し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を描くことができる。金属と絶縁体のエネルギーバンド図を描くことができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子工学Ⅰでは、電子の性質、原子の構造、固体の構造についての学習を行う。
授業の進め方・方法:
授業方法は黒板への板書を行う形式で進め、必要に応じて演習を行う。
注意点:
授業中に行う演習は評価割合に含まれているため、指示された方法できちんと提出をすること。授業中で扱った内容は数式による記述、或いは図示ができるように理解すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方や成績評価について確認する。
2週 電磁界中の電子① 電磁界中の電子の運動を理解し、それらを数式を用いて記述することができる。
3週 電磁界中の電子② 光電効果と物質波を理解し、真空中の電子の特性を利用した例を説明することができる。
4週 電子のエネルギー エレクトロンボルトの定義を理解し、電子のエネルギーをエレクトロンボルトを用いて記述することができる。
5週 原子中の電子① ボーアのモデルを理解し、それに基づいて電子の軌道とエネルギーを数式を用いて記述することができる。
6週 原子中の電子② 量子数を理解し、パウリの排他的原理に基づいて原子中の電子配置を説明することができる。
7週 演習 2週から7週までの内容に関する総合的な演習を行い、試験形式でも解答することができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験返却・解説、固体中の電子① 一般的な波動方程式を記述でき、それに基づいてシュレディンガーの波動方程式を導くことができる。
10週 固体中の電子② ゾンマーフェルトのモデルを理解し、それに基づいて金属中の1つの電子のエネルギーを数式を用いて記述することができる。
11週 固体のエネルギーバンド① 半導体、絶縁体および金属のエネルギーバンドの成り立ちを理解し、それを説明することができる。
12週 固体のエネルギーバンド② エネルギーバンドにおけるキャリアの振る舞いを理解し、それを説明することができる。
13週 固体のエネルギーバンド③ 外因性半導体を理解し、不純物添加によるエネルギーバンドの変化を説明することができる。
14週 演習 9週から13週までの内容に関する総合的な演習を行い、試験形式でも解答することができる。
15週 前期末試験
16週 前期末試験返却・解説

評価割合

前期中間試験前期末試験演習合計
総合評価割合404020100
基礎的能力1010525
専門的能力30301575
分野横断的能力0000