電子計算機Ⅱ(前期)

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子計算機Ⅱ(前期)
科目番号 0072 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 川口拓之ら著,Linuxコマンドブック ビギナーズ第4版,ソフトバンククリエイティブ出版,2015年,1900円(+税)
担当教員 大橋 太郎

到達目標

UNIX システムの歴史と概念を理解し、ファイルの作成や表示、移動などの基本的な操作を実行できる。
UNIX システムにおけるプロセスやシェル、標準入出力の概念を理解し、ジョブ制御、リダイレクトやパイプの機能を適切に利用できる。
データ処理のためにインタープリタ言語のスクリプトおよびシェルスクリプトを記述し実行できる。
ウィンドウシステムとネットワークの基礎的事項を理解し、それらを用いるプログラムを利用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1UNIX システムの歴史と概念を理解し、ファイルの作成や表示、移動などの基本的な操作を実行できる。UNIX システムの歴史と概念、ファイルの作成や表示、移動などの基本的な操作を参考書を見ながら実行できる。UNIX システムの歴史と概念をや、ファイルの作成や表示、移動などの基本的な操作を実行できない。
評価項目2UNIX システムにおけるプロセスやシェル、標準入出力の概念を理解し、ジョブ制御、リダイレクトやパイプの機能を適切に利用できる。UNIX システムにおけるプロセスやシェル、標準入出力の概念や、ジョブ制御、リダイレクトやパイプの機能を参考書を見ながら説明できる。UNIX システムにおけるプロセスやシェル、標準入出力の概念を理解し、ジョブ制御、リダイレクトやパイプの機能を適切に利用できない。
評価項目3データ処理のためにインタープリタ言語のスクリプトおよびシェルスクリプトを記述し実行できる。データ処理のためにインタープリタ言語のスクリプトおよびシェルスクリプトを参考書を見ながら実行できる。データ処理のためにインタープリタ言語のスクリプトおよびシェルスクリプトを記述できない。
評価項目4ウィンドウシステムとネットワークの基礎的事項を理解し、それらを用いるプログラムを利用できる。ウィンドウシステムとネットワークの基礎的事項を理解し、それらを用いるプログラムを参考書を見ながらできる。ウィンドウシステムとネットワークの基礎的事項を理解し、それらを用いるプログラムを記述できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この授業ではUNIXのオペレーティングシステムについて実践的に学習するものである。UNIXの歴史、背景を学習し、それほど多くないコマンドを理解し、コマンド入力で目的の操作が達成できるようにする授業である。
基礎を理解し、使い方を理解してしまえば、容易にわかる内容である。
授業の進め方・方法:
授業90分に対して教科書でそれぞれ45分以上の予習、復習を行うこと。
ライブCD、ライブDVD、VNWareやVitual PCなど仮想マシン実行環境を効果的に利用して自学自習の学習環境を整えること。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として、講義内容に適したテキストを配布すると共に、理解度を確認するためのレポート課題を実施する。
注意点:
近年の計算機環境では、グラフィカルなユーザインタフェースが一般的である。一方この授業では、長い歴史を有し、強力なデータ処理能力を発揮できるコマンド行インターフェースを主に用いる。前者に比べ後者では、論理的な思考に基づく計算機の動作原理の理解が必要とされる。 このような理解は、講義内容の復習や演習内容の反復により深まるものである。関連する書籍や雑誌、ウェブサイトを参照し、重要事項を確実に理解することを心掛けて欲しい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業全体の概要、演習用システムの使用法について理解する。
2週 UNIXの歴史とOSの種類 UNIXの歴史について学習し、使用しているOSのほかに、どのような種類があるのか説明できる。
3週 コマンド行インターフェースの基礎1 タッチタイピングがすらすらでき、nanoエディタを使い文章が簡単に書けることができる。
4週 コマンド行インターフェースの基礎2 ファイル・ディレクトリの作成や削除に用いる基本的なコマンドがわかる。
5週 コマンド行インターフェースの基礎3 絶対パスや相対パスやファイルの操作に関するコマンドがわかる。
6週 コマンド行インターフェースの基礎4 リダイレクション、ファイルのトリミング、ジョブ、プロセスに関するコマンドがわかる。
7週 コマンド行インターフェースの基礎5 ワイルドカードやパイプなどに関するコマンドがわかる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 コマンド行インターフェースの基礎6 検索や置換のコマンドがわかる。
10週 コマンド行インターフェースの基礎7 並び替えやフィルタのコマンドがわかる。
11週 コマンド行インターフェースの基礎8 シェルに関するコマンドがわかる。
12週 コマンド行インターフェースの基礎9 シェルスクリプトの記述の方法がわかる。
13週 コマンド行インターフェースの基礎10 目的に応じた処理をシェルスクリプトを記述し、実行ができる。
14週 コマンド行インターフェースの基礎11 awkやsedなど、インタープリタ型言語がつかえるようになる。
15週 前期期末試験
16週 コマンド行インターフェースの基礎12 管理者と一般ユーザの違いについて説明ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
1元連立1次不等式を解くことができる。3
基本的な2次不等式を解くことができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
導関数の定義を理解している。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
微積分の基本定理を理解している。3
定積分の基本的な計算ができる。3
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分を累次積分になおして計算することができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000