概要:
機械や構造物の設計で基本となるねじりを受ける部材に生じるせん断応力・変形(ねじれ角)を求める方法を理解し、それらにより部材に生じるせん断応力・ねじれ角を計算する手法を学ぶ。動力伝達軸の動力、回転数、ねじりモーメント(トルク)関係を理解し、伝達動力などを計算する方法を学ぶ。さらに、材料力学で重要な考え方であるエネルギ法の一つであるカスチリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに応用できることを目指す。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として例題の事前学習やレポートを課します。
注意点:
授業時間の2倍以上の予習及び復習を行うことを忘れないように。不明な点などあれば随時質問に訪れること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
丸棒のねじり |
ねじりのモーメント(トルク)が作用する丸棒の変形がせん断変形であることを説明できる。
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2週 |
丸棒のねじり |
一端が固定され、他端にトルクが作用する丸棒のねじれ角を求めることができる。
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3週 |
丸棒のねじり |
両端が固定された丸棒の中間にトルクが作用する丸棒の任意の位置におけるねじりモーメントを求めることができる。
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4週 |
断面二次極モーメントと極断面係数 |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。
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5週 |
動力伝達軸 |
棒のねじりモーメント(トルク)とねじれ角の関係および動力伝達軸に関する、伝達動力、トルク、回転数の関係を説明できる。
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6週 |
動力伝達軸 |
必要なトルクを伝達するための軸径を強度基準と変形基準から求めることができる。
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7週 |
動力伝達軸 |
複数の負荷作用する軸の変形(ねじれ角)を計算することができる。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
試験返却・解答解説 |
試験結果を踏まえ、知識・理解不足項目を復習し解消する。
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10週 |
ひずみエネルギ |
力の作用により変形する部材に蓄えられる(弾性)ひずみエネルギを説明でき、ひずみエネルギを外力のなす仕事と内力のなす仕事から求めることができる。
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11週 |
ひずみエネルギ |
軸力、ねじりモーメント、曲げモーメントが作用する部材に蓄えられるひずみエネルギを求めることができる。
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12週 |
衝撃荷重 |
衝撃荷重が作用する物体に生じる力や変形は静荷重が作用する場合と異なることを理解し、物体の落下による生じる変形と最大応力を求めることができる。
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13週 |
カスティリアノの定理 |
複数の集中荷重が作用してつり合い状態にある弾性体の作用点の変位をカスティリアノの定理で求めることを理解し、単純なトラスの荷重点の変位を求めることができる。
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14週 |
カスティリアノの定理 |
仮想荷重を作用させることによりカスティリアノの定理を用いてたわみ角、ねじれ角を求めることができる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
試験返却・解答解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 2 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 2 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 1 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 3 | |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 1 | |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 1 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 1 | |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 1 | |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 1 | |
仕事の意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。 | 2 | |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 3 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 3 | |
動力の意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。 | 1 | |
運動量および運動量保存の法則を説明できる。 | 3 | |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 1 | |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 1 | |
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 3 | |
応力とひずみを説明できる。 | 3 | |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 3 | |
許容応力と安全率を説明できる。 | 3 | |
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 3 | |
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。 | 2 | |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。 | 1 | |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 3 | |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 3 | |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 3 | |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 3 | |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 3 | |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 3 | |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 3 | |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 3 | |
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。 | 3 | |
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。 | 3 | |
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。 | 3 | |
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。 | 3 | |
材料 | 機械材料に求められる性質を説明できる。 | 1 | |
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。 | 1 | |
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。 | 1 | |
塑性変形の起り方を説明できる。 | 1 | |