工業解析(後期)

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 工業解析(後期)
科目番号 0098 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 臼井 邦人,森 康久仁

到達目標

・数値計算における誤差の発生要因を理解し、代数方程式の数値解の計算、各種データに対する近似処理ができる。
・C言語の配列を用いた行列の基本演算操作を理解できる。連立1次方程式を数値的に解くことができる。またそれを工学問題に適用できる。
・数値積分の実装と誤差解析ができる。乱数を用いた算法を理解できる。またそれを工学問題に適用できる。
・微分方程式を数値的に解くことができる。またそれを工学問題に適用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1・数値積分の実装と誤差解析ができる。乱数を用いた算法を理解できる。またそれを工学問題に適用できる。・数値積分の実装と誤差解析を理解している。乱数を用いた算法を理解している。・数値積分の実装と誤差解析を理解していない。乱数を用いた算法を理解していない。
評価項目2・微分方程式を数値的に解くことができる。またそれを工学問題に適用できる。・微分方程式を数値的に解く方法を理解している。・微分方程式を数値的に解く方法を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学問題を解決するためにコンピュータを使って問題の応じた数値計算の方法や算法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
座学と計算機演習によって講義をすすめる.
座学では数値計算の方法や算法についての解説を行う.計算機演習では,C言語により各種数値計算手法を実装し,工学問題に適用する.
注意点:
•学習に必要十分な資料を授業で紙および電子的に配布する。教科書を特に指定しないが、多くの図書や文献を参考に理解を深めることを奨励する。
•W. H. Press et al, Numerical Recipes in C, Cambridge Univ Pr (Sd), 1993. •金谷健一著「数値で学ぶ計算と解析」共立出版、2010 •田中敏幸 著「数値計算法基礎」コロナ社、2006 •堀之内聰一、酒井幸吉、榎園茂 共著「ANSI C による数値計算法入門 第2版」森北出版、2002
•各種数値解法の原理を理解し応用することが目標だが、演習では実装にC言語を用いる。例題を参考にしたプログラミングを心がけ、C言語の理解が不十分な場合は各自で復習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・数値積分 ・台形則、シンプソン則、誤差の推定
2週 ・数値積分 ・台形則、シンプソン則、誤差の推定
3週 ・数値積分 ・台形則、シンプソン則、誤差の推定
4週 ・数値積分 ・台形則、シンプソン則、誤差の推定
5週 ・確率シミュレーション ・乱数の生成、モンテカルロ法と応用
6週 ・確率シミュレーション ・乱数の生成、モンテカルロ法と応用
7週 ・例題演習 ・工学問題への応用
8週 後期中間試験 前期定期試験以降の学習内容
4thQ
9週 ・常微分方程式 ・オイラー法、中点法、改良オイラー法、ルンゲクッタ法
10週 ・常微分方程式 ・オイラー法、中点法、改良オイラー法、ルンゲクッタ法
11週 ・常微分方程式 ・オイラー法、中点法、改良オイラー法、ルンゲクッタ法
12週 ・常微分方程式 ・オイラー法、中点法、改良オイラー法、ルンゲクッタ法
13週 ・例題演習 ・高階微分方程式、連立微分方程式
14週 ・例題演習 ・高階微分方程式、連立微分方程式
15週 後期定期試験 後期中間試験以降の学習内容
16週 ・後期定期試験解説
・まとめ
試験の解説,全体のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。3
定数と変数を説明できる。3
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。3
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。3
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。3
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。3
条件判断プログラムを作成できる。3
繰り返し処理プログラムを作成できる。3
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。3
情報系分野プログラミング変数の概念を説明できる。3
データ型の概念を説明できる。3
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。3
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。3
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。3
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。3
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。3
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。3
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。3
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。3
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合85000015100
基礎的能力0000000
専門的能力85000015100
分野横断的能力0000000