到達目標
1)真直はり内部断面の応力分布を求めることができ、断面二次モーメントを求めることができる。
2)せん断力線図(S. F. D.)、曲げモーメント線図(B. M. D.)を描くことができる。
3)たわみ曲線の微分方程式を使って、静定はりのたわみを求めることができ、不静定はりの基本的問題を解くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | はり内部断面の応力分布を求めることができ、断面二次モーメントを求めることができる。 | はり内部断面の応力分布が線形に変化していることおよび断面二次モーメントを説明することができる。 | はり内部断面の応力分布、断面二次モーメントを説明することができない。 |
評価項目2 | せん断力、曲げモーメントを求め、せん断力線図(S. F. D.)、曲げモーメント線図(B. M. D.)を描くことができる。 | せん断力、曲げモーメントを求め、S. F. D.、B. M. D.を説明することができる。 | せん断力、曲げモーメントを求めることができない。 |
評価項目3 | たわみ曲線の微分方程式を使って静定はりのたわみを求めることができ、不静定はりの基本的問題を解くことができる。 | 静定はりのたわみを求めることができる。 | 静定はりのたわみを求めることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
機械や構造物の設計で基本となる曲げを受ける部材に生じる応力・変形(たわみ)を求める方法を理解し、それらにより部材に生じる曲げ応力およびたわみ曲線の微分方程式によるたわみを計算する手法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
テキストに従って講義を進める。テキストの解説を受けた後練習問題と取り組むことによって内容の理解を深める。
注意点:
授業時間の2倍以上の予習及び復習を行うことを忘れないように。不明な点などあれば随時質問に訪れること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
曲げによるひずみと応力 |
はりの軸線に垂直な力(曲げモーメント)を受ける部材の変形がベルヌーイ-オイラの仮定にしたがうことを理解し、中立面から距離y離れた線素のひずみを求めることができる。そのひずみは軸線方向に垂直なひずみでありフックの法則から垂直応力(曲げ応力)を求めることが出来る。
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2週 |
曲げ応力と曲げモーメント |
曲げ応力の式から中立軸を境に圧縮側と引張側の応力がはり内部に生ずることを理解する。そのような曲げ応力によってはり内部に内力として曲げモーメントが生ずることを理解する。
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3週 |
断面二次モーメントと断面係数 |
断面二次モーメントと断面係数の定義を理解し、基本である円形断面、矩形断面の断面二次モーメントと断面係数を計算できる。
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4週 |
はりに生ずるせん断応力。せん断力と曲げモーメントの関係 |
はりに生ずるせん断応力およびせん断力と曲げモーメントの関係の導出を理解できる。
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5週 |
はりの支持条件、はりの変形形状とせん断・曲げモーメントの関係 |
はりの支持条件(移動支点、回転支点、固定支点)を説明でき、はりの変形形状からはりに生ずるせん断力・曲げモーメントの分布を描ける。
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6週 |
せん断力線図と曲げモーメント線図(1) |
集中荷重、モーメント荷重、分布荷重がそれぞれ作用する単純支持はりのせん断力図(S. F. D.)と曲げモーメント図(B. M. D.)を,仮想断面を用いた静力学的なつり合い式から描くことができる。
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7週 |
せん断力線図と曲げモーメント線図(2) |
各種の荷重が同時に作用するはりのせん断力図(S. F. D.)と曲げモーメント図(B. M. D.)を描くことができる。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
試験返却・解答解説 |
試験結果を踏まえ、知識・理解不足項目を復習し解消する。
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10週 |
片持ちはりのせん断力線図と曲げモーメント線図 |
片持ちはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を描くことが出来る。
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11週 |
たわみ曲線の微分方程式 |
たわみ曲線の微分方程式の導出過程を理解できる。
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12週 |
単純支持はりのたわみ曲線 |
たわみ曲線の微分方程式を使い、積分法で単純支持はりのたわみ曲線を求めることが出来る。
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13週 |
静定はりのたわみ |
各種静定はりに各種荷重がかかった際に生ずるたわみを積分法を用いて求めることが出来る。
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14週 |
不静定はり問題 |
静定はりと不静定はりの違いを理解し、不静定はり問題を解くことが出来る。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
試験返却・解答解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 3 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 3 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 3 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 3 | |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 3 | |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 3 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 3 | |
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 3 | |
応力とひずみを説明できる。 | 3 | |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 3 | |
許容応力と安全率を説明できる。 | 3 | |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 3 | |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 3 | |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 3 | |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 3 | |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 3 | |
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 90 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |