線形代数II

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 線形代数II
科目番号 g0420 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高遠ほか著『新線形代数』大日本図書、2021年、1800円(+税),補助教材:高遠ほか著『新線形代数問題集』大日本図書、2021年、900円(+税)
担当教員 関口 昌由

到達目標

線形変換と固有値・固有ベクトルの意味を理解し、線形変換の像・原像、行列の対角化、2次形式の標準形を求めることがができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線形変換の像・原像に関する応用的な問題を解くことができる.線形変換の像・原像を求めることができる.線形変換の像・原像を説明できない。
評価項目2固有値や固有ベクトルに関する応用的な問題を解くことができる.固有値や固有ベクトルを求めることができる.固有値や固有ベクトルを求めることができない.
評価項目3行列を対角化し、2次形式の標準形に関する応用的な問題を解くことができる。行列を対角化し、2次形式の標準形を求めることができる。行列を対角化し、2次形式の標準形を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士過程 2(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前半は線形変換の性質を、後半は行列の固有値・固有ベクトルの計算、行列の対角化、および2次形式の標準形について学ぶ.
授業の進め方・方法:
前回までの学習内容を確認するための小テスト(Review Quiz、評価外)、当該授業時間に割り当てた学習内容の解説、その内容理解を深めるための問題演習(Drill in Class、評価対象、次回授業前までに提出)を行う。説明が分からない場合、気になることがある場合は質問することを強く推奨する。教科書各節末の練習問題1Aまたは2AをHomework(全4回)として割り当てるので、完答して提出すること。期限を越えた提出(Drill in ClassとHomework)の評価は半減される。
注意点:
この科目で学ぶ内容は自然科学や工学、情報科学における重要な基礎となる。内容の確実な定着のためには授業だけでなく、自分で問題に取り組むことが重要となる。なお、対面授業から遠隔授業などに実施形式が止むを得ず変化した場合は評価割合を変更する可能性もある。評価方法の詳細は授業にて説明する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 線形変換の定義 線形変換の定義と性質を理解する。
2週 線形変換の例 行列による線形変換
3週 合成変換と逆変換 合成変換と逆変換を表す行列を求める。
4週 直線と曲線の像と逆像 線形変換による直線と曲線の像と原像を求めることができる
5週 三角形領域の像 線形変換による三角形領域の像を求めることができる
6週 回転を表す線形変換 原点のまわりの回転が線形変換であることを理解し、その変換を表す行列表現を求める。
7週 直交変換 直交行列の定義と性質を理解する。
8週 中間試験 1週から7週の範囲
4thQ
9週 中間試験答案返却と解説
固有値と固有ベクトル
正方行列の固有値と固有ベクトルを理解する
10週 対称行列の固有値と固有ベクトル(2次の場合) 固有値・固有ベクトルを計算できる。2次対称行列の固有値が実数となり、固有ベクトルが直交することを観察する。
11週 対称行列の固有値と固有ベクトル(3次の場合) 3次対称行列の固有値・固有ベクトルが求められる
12週 固有値と固有ベクトルの応用(1) 行列の対角化を計算できる
13週 固有値と固有ベクトルの応用(2) 2次と3次の正方行列の対角化可能性を理解し、対称行列を直交行列で対角化できる
14週 対角化の応用 行列のn乗と2次形式の標準形を求めることができる。
15週 定期試験 9週から14週の範囲
16週 定期試験の返却および解説

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000