微分積分II

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 微分積分II
科目番号 g0430 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:山下ほか著『新 微分積分Ⅱ 改訂版』大日本図書、2022年、1,800円(+税)/補助教材:山下ほか著『新 微分積分Ⅱ 問題集 改訂版』大日本図書、2022年、900円(+税)
担当教員 小峰 航

到達目標

評価項目01*:数列の極限を求めることができる.
評価項目02*:無限等比級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる.
評価項目03*:一変数関数のテイラー展開を求めることができる.
評価項目04*:オイラーの公式を利用できる.
評価項目05*:合成関数の偏微分法などを利用して,第二次までの偏導関数を求めることができる.
評価項目06*:二変数関数の極値を求めることができる.
評価項目07*:累次積分による二重積分の計算ができる.
評価項目08*:極座標変換を利用して二重積分の計算ができる.
評価項目09*:二重積分を利用して体積を求めることができる.
評価項目10:一変数関数を多項式で近似できる.
評価項目11:曲線群の包絡線を求めることができる.
評価項目12:変数変換を利用して二重積分の計算ができる.
評価項目13:二重積分において広義積分を求めることができる.
評価項目14:二重積分を用いて平均の計算ができる.
(上記の * 印はMCC【2-1 I 数学】の項目)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目01発展的な数列の極限を求めることができる.基本的な数列の極限を求めることができる.基本的な数列の極限を求めることができない.
評価項目02発展的な無限等比級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる.基本的な無限等比級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる.基本的な無限等比級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができない.
評価項目03発展的な一変数関数のテイラー展開を求めることができる.基本的な一変数関数のテイラー展開を求めることができる.基本的な一変数関数のテイラー展開を求めることができない.
評価項目04発展的にオイラーの公式を利用できる.オイラーの公式を利用できる.オイラーの公式を利用できない.
評価項目05合成関数の偏微分法などを利用して,発展的な二変数関数の第二次までの偏導関数を求めることができる.合成関数の偏微分法などを利用して,基本的な二変数関数の関数の第二次までの偏導関数を求めることができる.合成関数の偏微分法などを利用して,基本的な二変数関数の第二次までの偏導関数を求めることができない.
評価項目06発展的な二変数関数の極値を求めることができる.基本的な二変数関数の極値を求めることができる.基本的な二変数関数の極値を求めることができない.
評価項目07累次積分による発展的な二重積分の計算ができる.累次積分による基本的な二重積分の計算ができる.累次積分による基本的な二重積分の計算ができない.
評価項目08極座標変換を利用して発展的な二重積分の計算ができる.極座標変換を利用して基本的な二重積分の計算ができる.極座標変換を利用して基本的な二重積分の計算ができない.
評価項目09二重積分を利用して発展的な立体の体積を求めることができる.二重積分を利用して基本的な立体の体積を求めることができる.二重積分を利用して基本的な立体の体積を求めることができない.
評価項目10発展的な一変数関数を多項式で近似できる.基本的な一変数関数を多項式で近似できる.基本的な一変数関数を多項式で近似できない.
評価項目11発展的な曲線群の包絡線を求めることができる.基本的な曲線群の包絡線を求めることができる.基本的な曲線群の包絡線を求めることができない.
評価項目12変数変換を利用して発展的な二重積分の計算ができる.変数変換を利用して基本的な二重積分の計算ができる.変数変換を利用して基本的な二重積分の計算ができない.
評価項目13二重積分において発展的な広義積分を求めることができる.二重積分において基本的な広義積分を求めることができる.二重積分において基本的な広義積分を求めることができない.
評価項目14二重積分を用いて発展的な平均の計算ができる.二重積分を用いて基本的な平均の計算ができる.二重積分を用いて基本的な平均の計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(R5までのDP) R5までDP_1 科学技術の基礎知識・応用力の修得・活用

教育方法等

概要:
級数や関数の展開について学び、等比級数の和の計算、関数の多項式近似の具体的な方法を学ぶ。
偏微分について学び、偏微分の具体的な計算を学ぶ。
2変数関数の極値について学び、極値判定条件や極値問題を解法を学ぶ。
重積分について学び、重積分の具体的な計算を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の前半は,板書あるいはスライドを用いた講義形式で極力丁寧に学習内容の説明を行う.口頭での説明の内容は,適宜,定義や例題に紐づけてメモをとることを推奨する.もし疑問点があればその場で質問することを推奨する.また,毎回ではないが,必要に応じて補足用プリント(B5サイズ)を配布する.
授業の後半は,前半で扱った内容についての演習の時間として,主に教科書・問題集の指定した問題に取り組む.答えだけが求められているのではなく,計算過程の整理や記述が正しくなされているかも重要視される.毎回,演習課題プリント(A4サイズ)を配布する.演習は主体的に取り組み,自分の力で問題を解く習慣を身につけることを基本として、クラスの学生と相談したり教え合いながら協力して解くことも推奨する.また,最終的には,問題を解く過程で曖昧な点を残さないようにすることが求められる.
注意点:
下記の各週における授業計画の表は授業開始曜日等で変動するため目安としてください.別途,ガイダンス時に資料を配布します.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
関数の展開
関数の1次近似式、2次近似式およびn次近似式を求めることができる。またそれらを用いて極値を調べることができる。
2週 関数の展開 等比数列の極限および和を調べることができる
3週 関数の展開 関数のマクローリン展開を求めることができる。またオイラーの公式を理解し、複素数上の指数関数を微分できる
4週 偏微分法 2変数関数の偏導関数を求めることができる
5週 偏微分法 2変数関数の全微分を求めることができる。また2変数関数の合成関数を微分することができる。
6週 偏微分の応用 2変数関数の高次偏導関数を求めることができる。
7週 偏微分の応用 2変数関数の極大・極小、および包絡線を求めることができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却と解説
2重積分
2変数関数の領域D上の積分の定義を説明することができる。
10週 2重積分 2変数関数の領域D上の積分を計算することができる。
11週 変数の変換と重積分 2変数関数の領域D上の積分を極座標に変換して計算することができる。
12週 変数の変換と重積分 2変数関数の領域D上の積分を一般の変数変換によって計算することができる。
13週 変数の変換と重積分 2変数関数の領域D上の広義積分を計算することができる。
14週 まとめ これまでの内容を演習によって復習する
15週 (定期試験)
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3

評価割合

試験演習合計
総合評価割合7525100
評価項目01から14まで7525100