到達目標
1.集合と命題の概念について理解し、概念を記述した数式や記号を使いこなせる。
2.同値関係・順序関係について理解し、簡単な命題を証明できる。
3.順序関係の応用としてのブール代数について理解し、論理回路と集合環との関係を説明できる。
4.関数について理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 数式や記号を十分に使いこなせる。 | 数式や記号を使いこなせる。 | 数式や記号を使いこなせない。 |
評価項目2 | 同値関係・順序関係について深く理解できる。簡単な命題を証明できる。 | 同値関係・順序関係について理解できる。簡単な命題を証明できる。 | 同値関係・順序関係について理解できない。もしくは簡単な命題を証明できない |
評価項目3 | ブール代数について深く理解し、簡単な命題が証明できる。 | ブール代数について理解できる。 | ブール代数について説明できない。 |
評価項目4 | 関数について深く理解し、簡単な命題が証明できる。 | 関数について理解できる。 | 関数について理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(R5までのDP) R5までDP_1 科学技術の基礎知識・応用力の修得・活用
教育方法等
概要:
全ての数学の基礎となる素朴集合論と命題およびブール代数について学習する。さらに数学を学ぶ上での基礎体力である論理的な推論能力を養成する。この科目では企業でアルゴリズムの開発を担当していた教員が,その経験を活かし,アルゴリズムを記述するために必要な論理的推論能力を養成する。
授業の進め方・方法:
授業は講義+演習形式で行う。講義中は集中して聴講し、演習中はグループでの議論にも積極的に参加すること 。演習は、プログラムを作成する場合もある。
注意点:
講義で現れた記号に慣れることが、その後の講義の理解を深める上で重要である。日常的に演習問題を解くこと。定義に戻って考える癖をつけること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
関係(1) |
関係と関係行列について解説と演習
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2週 |
関係(2) |
関係と関係行列について解説と演習
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3週 |
関係(3) |
関係および反射律、対称律、推移律、反対称律について理解し説明できる。
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4週 |
関係(4) |
同値関係と同値類について理解し説明できる。
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5週 |
関係(5) |
同値類が作る代数構造、順序関係について理解し説明できる。
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6週 |
関係(6) |
順序関係から作られる代数構造について理解し説明できる。
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7週 |
演習 |
後期開始から後期中間試験までの応用問題を解くことができる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
写像(1) |
中間試験の解説。写像の定義、全射と単射について理解し説明できる。
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10週 |
写像(2) |
写像の合成と逆写像について理解し説明できる。
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11週 |
状態遷移とアルゴリズム(1) |
状態遷移の考え方について理解しアルゴリズム・プログラムに応用する。
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12週 |
状態遷移とアルゴリズム(2) |
具体的な問題について状態遷移の考え方を応用したプログラムを作成する。
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13週 |
ブール代数 |
順序集合がつくるブール代数ついて理解し説明できる。論理回路がブール代数の例になっていることが理解でき、論理回路と集合環の関係について説明できる。
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14週 |
演習 |
13週目までの応用問題を解くことができる。
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15週 |
期末試験の解説 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 4 | |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 4 | |
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 4 | |
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。 | 4 | |
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
後期中間試験 | 50 | 50 |
後期末試験 | 50 | 50 |