プロジェクト実習

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 プロジェクト実習
科目番号 j0580 科目区分 専門 / 必修選択
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材
担当教員 米村 恵一,和田 州平,能城 沙織

到達目標

1年生の技術者入門Ⅰ、Ⅱの時間にサポートする
1年生の技術者入門Ⅰでは、以下の到達目標がある
- 技術者としての嗜みの基礎を習得するために、設定されたテーマの題意を満たすものを作る
- 作りたいものを自身で考え、そのものに対して、科学の視点から現象を整理し、どのように実現するか考える
- 実際にものを作る過程で、題意を満たす動きをするのかどうか、実験的検証を行う
- 完成したものに対する説明書を書く
この到達目標を、1年生のみんなが達成できるようにサポートすると同時に、自身でも同じ課題を進め、ものを作り、説明書を書く
1年生の技術者入門Ⅱでは、以下の到達目標がある
- 論理回路の基礎を理解し、半加算器と全加算器を作成することができる
- 論理回路をプログラムで作成することを理解し、プログラムで作成することができる
- 自身で作るモノを決め、ソフトウェアとハードウェアにより実現することができる
この到達目標を、1年生のみんなが達成できるようにサポートすると同時に、自身でも同じ課題を進め、ものを作り、報告書を書く

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
題意を満たすものを考える 上記のサポート妥当なものを考えることができる 適切なサポートができるある程度妥当なものを考えることができる サポートができるものを考えることができない サポートできない
考えたものの現象を整理する 上記のサポート考えたものの現象を妥当に整理することができる 適切なサポートができる考えたものの現象をある程度妥当に整理することができる サポートができる考えたものの現象を整理することができない サポートできない
ものを作る 上記のサポートものを効果的に作ることができる 適切なサポートができるものを作ることができる サポートができるものを作ることができない サポートできない
説明書を書く 上記のサポート有効性の高い説明書を書くことができる 適切なサポートができるある程度有効性の高い説明書を書くことができる サポートができる説明書を書くことができない サポートできない
全加算器 上記のサポート論理回路の基礎を理解し、全加算器を作成し、複数ビットの計算機を作ることができる 適切なサポートができる論理回路の基礎を理解し、全加算器を作成することができる サポートができる全加算器を作ることができない サポートできない
論理回路のプログラム 上記のサポート論理回路をプログラムで作成することを深く理解し、プログラムで上手く作成することができる 適切なサポートができる論理回路をプログラムで作成することを理解し、プログラムで作成することができる サポートができる論理回路をプログラムで作成することができない サポートできない
ものづくり 上記のサポート自身で作るモノを決め、ソフトウェアとハードウェアにより高いクオリティのものを実現することができる 適切なサポートができる自身で作るモノを決め、ソフトウェアとハードウェアにより実現することができる サポートができる 自身で作るモノを決め、ソフトウェアとハードウェアにより実現することができない サポートできない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(R5までのDP) R5までDP_1 科学技術の基礎知識・応用力の修得・活用
準学士課程(R5までのDP) R5までDP_4 情報技術の修得

教育方法等

概要:
1年生の技術者入門Ⅰ、Ⅱの時間にサポートする
1年生の技術者入門Ⅰでは、以下の到達目標がある
- 技術者としての嗜みの基礎を習得するために、設定されたテーマの題意を満たすものを作る
- 作りたいものを自身で考え、そのものに対して、科学の視点から現象を整理し、どのように実現するか考える
- 実際にものを作る過程で、題意を満たす動きをするのかどうか、実験的検証を行う
- 完成したものに対する説明書を書く
この到達目標を、1年生のみんなが達成できるようにサポートすると同時に、自身でも同じ課題を進め、ものを作り、説明書を書く
1年生の技術者入門Ⅱでは、以下の到達目標がある
- 論理回路の基礎を理解し、半加算器と全加算器を作成することができる
- 論理回路をプログラムで作成することを理解し、プログラムで作成することができる
- 自身で作るモノを決め、ソフトウェアとハードウェアにより実現することができる
この到達目標を、1年生のみんなが達成できるようにサポートすると同時に、自身でも同じ課題を進め、ものを作り、報告書を書く
授業の進め方・方法:
プログラミングのサポートでは、解答のみを提示するだけでなく、そこに至る考えをどのように伝えるかがポイントになる
自身のスキルアップにつながる課題も用意されている
様々な制約条件がある中でのサポートであるため、相当なチャレンジングな科目になるが、その分やりがいがある科目である
注意点:
大切なのは「正解することではなく、その過程で考えること・考えたことである。」ということを、伝えてほしい
クラスメートとの議論も大切な時間となる

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを出す
2週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える
アイデアの実現可能性を検討する
3週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを実現するために購入する部品、準備する部品を検討する
現象を再検討する
4週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える 部品によりアイデアが本当に実現できるのかを検討する
現象を再検討する
5週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアと実現するための部品を整理する
現象を再検討する
6週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを形にする
現象を検証する
7週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを形にする
現象を検証する
8週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを形にする
現象を検証する
2ndQ
9週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを形にする
現象を検証する
10週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを形にする
現象を検証する
11週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを形にする
現象を検証する
12週 永久機関もどきを創ろう、というテーマの題意を満たすものを考える アイデアを形にする
現象を検証する
13週 作ったものを効果的に説明するための動画を撮る
報告書としての説明書を書く
動画や文書における効果的な紹介方法を考え実現する
14週 作ったものを効果的に説明するための動画を撮る
報告書としての説明書を書く
動画や文書における効果的な紹介方法を考え実現する
15週 作ったものを効果的に説明するための動画を撮る
報告書としての説明書を書く
動画や文書における効果的な紹介方法を考え実現する
16週
後期
3rdQ
1週 ディジタルICの機能を確認する ディジタルICの機能を確認し、プログラムとの関係について理解する
2週 ディジタルICの機能を確認する ディジタルICの機能を確認し、プログラムとの関係について理解する
3週 半加算器を作る 半加算器を作り、プログラムとの関係について理解する
4週 半加算器を作る 半加算器を作り、プログラムとの関係について理解する
5週 全加算器を作る 全加算器を作り、プログラムとの関係について理解する
6週 全加算器を作る 全加算器を作り、プログラムとの関係について理解する
7週 全加算器を作る 複数ビットの全加算器を作り、プログラムとの関係について理解する
8週 全加算器を作る 複数ビットの全加算器を作り、プログラムとの関係について理解する
4thQ
9週 プロジェクト実習(1)
作成したいアプリケーションの企画立案を行う
10週 プロジェクト実習(2)
作成したいアプリケーションの企画立案を行う
11週 プロジェクト実習(3)
企画立案したアプリケーションを、ソフトウェアとハードウェアにより作成する
12週 プロジェクト実習(4)
企画立案したアプリケーションを、ソフトウェアとハードウェアにより作成する
13週 プロジェクト実習(5)
企画立案したアプリケーションを、ソフトウェアとハードウェアにより作成する
14週 プロジェクト実習(6)
成果物の質を高める
15週 プロジェクト実習(7)
成果物のプレゼンテーションをする
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。4
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。4
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。4
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。1
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。1
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。1
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。1
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。1
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。1
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。1
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。1

評価割合

前期報告書後期報告書合計
総合評価割合5050100
基礎的能力303060
専門的能力101020
分野横断能力101020