代数幾何

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 代数幾何
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:高遠ほか著『新線形代数』大日本図書、2012年、1700円(+税),補助教材:高遠ほか著『新線形代数問題集』大日本図書、2013年、900円(+税)
担当教員 山下 哲

到達目標

平面ベクトルとその演算の意味を理解し,計算することができる.
空間ベクトルとその演算の意味を理解し,計算することができる.
行列および行列式とその演算の意味を理解し,計算することができる.
線形変換・固有値とその演算の意味を理解し,計算することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1平面や空間ベクトルに関する応用的な問題を解くことができる.平面や空間ベクトルに関する基本的な問題を解くことができる.平面や空間ベクトルに関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目2行列や行列式の計算,連立1次方程式の解法への応用に関する応用的な問題を解くことができる.行列や行列式の計算,連立1次方程式の解法への応用に関する基本的な問題を解くことができる.行列や行列式の計算,連立1次方程式の解法への応用に関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目3固有値や固有ベクトルに関する応用的な問題を解くことができる.固有値や固有ベクトルに関する基本的な問題を解くことができる.固有値や固有ベクトルに関する基本的な問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期は,平面や空間におけるベクトルとその演算について学ぶ.後期は,行列と行列式についてその演算と連立1次方程式の解法への応用について学ぶ.また線形変換の性質と行列の固有値の計算方法について学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は講義形式と演習が交差しながら進んでいく.
注意点:
工学に必要な数学は主として微分積分であると広く認識されているが,代数幾何で学ぶ内容は工学を学ぶ上で必要であるだけでなく,コンピュータを利用した数値計算における応用など,微分積分を深く学ぶ上でも必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 平面のベクトル
ベクトルの演算
平面ベクトルの定義と記号の使い方を理解する.
平面ベクトルの計算(和・差・実数倍)ができる.
2週 ベクトルの成分 平面ベクトルの成分表示の仕組みを理解する.
平面ベクトルの成分表示による計算(和・差・実数倍)と大きさを求めることができる.
3週 ベクトルの内積 平面ベクトルの内積の定義と性質を用いて問題を解くことができる.
4週 ベクトルの平行と垂直 平面ベクトルの平行条件と垂直条件を用いて問題を解くことができる.
5週 ベクトルの図形への応用 位置ベクトルを用いて内分点の座標を求めることができる.
平行条件と垂直条件の応用問題を解くことができる.
6週 直線のベクトル方程式 平面上の直線の方程式を求めることができる.
直線の法線ベクトルを求めることができる.
7週 平面のベクトルの線形独立・線形従属 平面ベクトルにおける線形独立の定義を理解する.
線形独立の性質を用いて問題を解くことができる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 空間のベクトル
ベクトルの成分
空間ベクトルの計算(和・差・実数倍)ができる.
空間ベクトルの成分表示を用いた計算ができる.
10週 ベクトルの内積 空間ベクトルの内積の定義と性質を用いて問題を解くことができる.
11週 直線の方程式 空間における直線の方程式を求めることができる.
12週 平面の方程式 空間における平面の方程式を求めることができる.
平面の法線ベクトルを求めることができる.
13週 球の方程式 空間における球の方程式を求めることができる.
14週 空間のベクトルの線形独立・線形従属 空間ベクトルおける線形独立の定義を理解する.
線形独立の性質を用いて問題を解くことができる.
15週 定期試験
16週 試験返却および解説
後期
3rdQ
1週 行列の定義と演算 行列の定義を理解する.
行列の計算(和・差・実数倍・積)ができる.
2週 転置行列
逆行列
転置行列・逆行列の定義を理解し,それらを求めることができる.
3週 連立1次方程式と行列 消去法を用いて連立方程式を解くことができる.
消去法を用いて逆行列を求めることができる.
4週 行列の階数 行列の階数の定義を理解して,その値を求めることができる.
階数を用いて行列の正則性を調べることができる.
5週 行列式の定義と性質 行列式の定義を理解する.
行列式の値をさまざまな方法で求めることができる.
6週 行列式の展開
行列式と逆行列
小行列式を用いた行列式の展開ができる.
余因子行列を用いて逆行列を求めることができる.
7週 連立1次方程式と行列式
行列式の図形的意味
クラメルの公式を用いて連立方程式の解を求めることができる.
連立方程式の応用問題を解くことができる.
行列式を用いて図形の面積や体積を求めることができる.
8週 中間試験
4thQ
9週 線形変換の定義 線形変換の定義を理解する.
線形変換を表す行列を求めることができる.
10週 線形変換の基本性質
合成変換と逆変換
線形変換の基本性質を用いて図形の像を求めることができる.
合成変換と逆変換を求めることができる.
11週 回転を表す線形変換
直交行列と直交変換
回転を表す線形変換と,その行列表現を理解する.
直交行列の定義と性質を理解する.
12週 固有値と固有ベクトル 2次および3次正方行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる.
13週 行列の対角化
対角化可能の条件
対角化行列を定めて対角化ができる.
対角化可能であるか調べることができる.
14週 対称行列の直交行列による対角化
対角化の応用
対称行列について直交行列を用いた対角化ができる.
対角化の応用問題を解くことができる.
15週 定期試験
16週 試験返却および解説

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力60000040100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000