到達目標
コンピュータの歴史と基本構造が理解できる.
マイコンを主とした,レジスタ・ゲートなどの役割や設定方法が理解できる.
割り込み処理やスタートアップルーチンなど組込みシステムに必要な要素を理解できる.
ハードウェアマニュアルを活用できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | コンピュータの歴史と基本構造を理解し,説明できる. | コンピュータの歴史と基本構造が理解できる. | コンピュータの歴史と基本構造が理解できない. |
評価項目2 | マイコンを主とした,レジスタ・ゲートなどの役割や設定方法が理解できる. | 特定のレジスタや学習した構造のみについて理解できる. | レジスタやゲートなどが理解できない. |
評価項目3 | 割り込み処理やスタートアップルーチンなど組込みシステムに必要な要素を理解し,説明できる. | 割り込み処理やスタートアップルーチンなど組込みシステムに必要な要素の概要が理解できる. | 割り込み処理やスタートアップルーチンが理解できない. |
評価項目4 | ハードウェアマニュアルを活用できる. | 与えられた条件下のハードウェアマニュアル検索ができる. | ハードウェアマニュアルが扱えない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
初めて学ぶ計算機の概略を掴み,実験実習で行なっているマイコン演習の理解を深めることが目的である.
レジスタやゲートなど初めは理解が難しい領域であるが,組込みシステムは情報工学に必要となる知識である.
論理回路の応用的な位置づけにあると考えること.
授業の進め方・方法:
通年通して座学が中心となる.
授業時間の前半は説明,後半は演習課題を行う.
演習課題は周りと相談しながら解を導いてよい.
途中,PCの分解実演なども行うため,基礎知識が無くても問題ないが,復習はしっかりと行うよう心がけること.
早いうちに基本情報処理技術者を受けたい場合は,授業内容以外にも書物に目を通しておく必要がある.
注意点:
授業は論理演算回路等の基本概念を習得しているものとして行うので,1~2年で学んだ内容(論理回路や電気回路)を十分に復習しておくこと.
また,実験・実習Ⅲの座学に該当するため実習の内容と比較しながら学習すること.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,計算機の概略 |
学習方法を理解する
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2週 |
コンピュータの歴史 コンピュータの基本要素 |
コンピュータの歴史と基本構成を理解する
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3週 |
レジスタとクロック 基本的な命令の処理 |
レジスタとクロックによる命令の流れを理解する
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4週 |
マイコンとPCの違い |
マイコン特有の要素について概略を理解する
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5週 |
ポートとレジスタ(データレジスタ,データディレクションレジスタ) |
ポートとレジスタの構成について理解する
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6週 |
ポートとレジスタ2(オープンコレクタ,スリーステートゲート) |
ポートへの装置の接続について理解する
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7週 |
前期中間までの総まとめ |
6週までの内容を復習し,理解を深める
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験の答案返却・解説 |
解説を聞いて,自分の苦手箇所を理解する
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10週 |
ポートとスイッチング回路1(プルアップ) |
スイッチを接続する際のプルアップについて理解する
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11週 |
ポートとスイッチング回路2(ダイナミックスキャン,チャタリング) |
複数のスイッチを効率よく接続する手法を理解する
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12週 |
LCDの制御 |
LCDの構造と制御方式を理解する
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13週 |
数の表現 |
整数と浮動小数点の表現方式と変換ができる
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14週 |
前期期末までの総まとめ |
13週の内容を復習し,理解を深める
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
前期期末試験の答案返却・解説 |
解説を聞いて,自分の苦手箇所を理解する
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後期 |
3rdQ |
1週 |
AD/DA変換の概要 |
AD/DA変換の概要を理解する
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2週 |
AD/DA変換とレジスタ |
AD/DA変換に必要な制御レジスタを理解する
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3週 |
割り込み処理 |
割り込み処理の概要とスタックを理解する
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4週 |
タイマー割り込み |
タイマー割り込みとITUの構造について理解する
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5週 |
割り込みベクタとメモリ割り当て |
マイコンにおける割り込みの特有な事項について理解する
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6週 |
ITUによるPWM |
PWMの概要を理解し,ITUを用いたPWMの生成方法を理解する
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7週 |
後期中間までの総まとめ |
後期中間までの内容を復習し,理解を深める
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
後期中間試験の答案返却・解説 |
解説を聞いて,自分の苦手箇所を理解する
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10週 |
スタートアップルーチンとリンカスクリプト |
スタートアップルーチンとリンカスクリプトの役割について理解する
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11週 |
シリアル通信 |
シリアル通信の概要を理解する
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12週 |
シリアル通信とレジスタ |
シリアル通信の制御レジスタについて理解する
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13週 |
現代の情報工学 |
今の情報工学の現状を,スライドにて学習する
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14週 |
後期期末までの総まとめ |
後期の内容を復習し,理解を深める
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
後期期末試験の答案返却・解説 |
解説を聞いて,自分の苦手箇所を理解する
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系 | 計算機工学 | 整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 3 | 前13 |
整数・小数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法を理解している。 | 3 | 前13 |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 3 | 前5 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 3 | 前5 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 3 | 前5 |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 3 | 前5 |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 3 | 前5 |
システムプログラム | コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。 | 3 | 前4 |
その他の学習内容 | トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 3 | 前10 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 20 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 70 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |