半導体工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 半導体工学Ⅱ
科目番号 0083 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 古川靜二郎ほか著『電子デバイス工学』森北出版、1993年、1800円(+税)
担当教員 和﨑 浩幸

到達目標

pn接合ダイオードの動作について、概要を説明できる。
ショットキー接合について、概要を説明できる。
バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合形FETの動作について、概要を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1pn接合ダイオードの動作原理について説明できる。pn接合ダイオードの動作原理について、概要を説明できる。pn接合ダイオードの動作原理について、理解できない。
評価項目2pn接合ダイオードの接合容量について説明できる。pn接合ダイオードの接合容量について、概要を説明できる。pn接合ダイオードの接合容量について、理解できない。
評価項目3ショットキー接合の特性について説明できる。ショットキー接合の特性について、概要を説明できる。ショットキー接合の特性について、理解できない。
評価項目4バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合形FETの動作について理解し、説明できる。バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合形FETの動作について理解できる。バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合形FETの動作について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
pn接合について学び、pn接合ダイオードの特性について学ぶ。
ショットキー接合を学び、ダイオード接合とオーミック接合について、動作特性を学ぶ。
また、バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合型FETの構造や動作特性について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書の内容を補足しながら、説明を行う。
pn接合ダイオードについては、数式による電流電圧特性と接合容量について説明する。
ショットキー接合以降については、主にバンドモデルによる、半導体デバイスの動作について説明する。
2回の試験成績の平均で評価する。
注意点:
半導体工学Ⅰで学習した知識が必要となるため、半導体工学Ⅰを履修していることが基本となる。
数式を用いて説明する場合は、式の計算などの表面的なことにとらわれすぎずに、物理的な意味を把握すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 pn接合について、接合部で生じる現象について学ぶ。 空間電荷領域の生成、拡散電位や電位障壁について理解する。また、エネルギーバンド図を書いて概要を説明できる。
2週 pn接合のダイオードとしての順方向動作の概要について学ぶ。 エネルギーバンド図を使って、順方向電位を外部から加えたときの動作の概要を説明できる。
3週 pn接合のダイオードとしての逆方向動作の概要について学ぶ。 エネルギーバンド図を使って、逆方向電位を外部から加えたときの動作の概要を説明できる。また、降伏現象の要因について説明できる。
4週 pn接合ダイオードの電流特性について学ぶ。 キャリヤの連続の式を用いてキャリヤの状態を表せることを理解する。2階微分方程式を解くことで電流-電圧特性の式が得られることを理解する。
5週 pn接合ダイオードの接合容量について学ぶ。 空間電荷領域が接合容量として働くことを理解する。
6週 金属-半導体接合におけるショットキー接合について学ぶ。 エネルギーバンド図を書いて、ショットキーダイオードとしての動作概要が説明できる。
7週 金属-半導体接合におけるオーミック接合について学ぶ。 エネルギーバンド図を書いて、オーミック接合としての動作概要が説明できる。
8週 後期中間試験を行う。 試験で60点以上の成績を目安とする。
4thQ
9週 試験の解答と解説を行う。 試験の解答と解説をもとに、必要な復習等を行う。
10週 バイポーラトランジスタの動作原理について学ぶ。 順方向活性領域におけるエネルギーバンド図を書いて、動作の概要を説明できる。
11週 パンチスルーやアーリー効果などについて学ぶ。 パンチスルーやアーリー効果などを理解し、トランジスタの構造や等価回路との関連を理解する。
12週 MOS構造の特性について学ぶ。 ゲートに加える電圧によって、蓄積層・空乏層・反転層ができることを理解する。また、MOS構造の容量特性について理解する。
13週 MOSトランジスタの動作特性について学ぶ。 外部電圧による反転層の変化を理解し、MOSトランジスタの特性について概要を理解する。
14週 接合型FETの動作特性について学ぶ。 接合型FETの構造から、外部電圧によって空乏層が変化することによる動作の概要について理解する。
15週 後期期末試験を行う。 試験で60点以上の成績を目安とする。
16週 試験の解答と解説を行う。 試験の解答と解説をもとに、必要な復習等を行う。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000