到達目標
時間空間での信号処理手法の概要を理解し,インパルス応答と畳み込みが活用できる.
周波数空間への信号変換の概要を理解し,ラプラス変換・Z変換とともにFFTが活用できる.
相関の意味を理解し,FFTと相関のプログラミングによる処理ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 時間空間での信号処理手法の概要を理解し,インパルス応答と畳み込みが活用できる. | 時間空間での信号処理手法の概要を理解し,与えられた数式が解ける. | 時間空間での信号処理手法の概要が理解できず,数式も解けない. |
評価項目2 | 周波数空間への信号変換の概要を理解し,ラプラス変換・Z変換とともにFFTが活用できる. | 周波数空間への信号変換の概要を理解し,与えられた数式が解ける. | 周波数空間への信号変換の概要が理解できず,数式も解けない. |
評価項目3 | 相関の意味を理解し,FFTと相関のプログラミングによる処理ができる. | FFTと相関について与えられたプログラムを実行し処理ができる. | FFTと相関のプログラムが扱えない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
情報を信号として捉え,数理で表現しつつその処理の手法を理解することが目標である.
特に,数学で学んだラプラス変換やフーリエ変換の応用的活用法と,複素数や行列を用いることの効果を把握する.
情報工学で必要とされるデジタル処理に関して,プログラムを作成することで体感する.
授業の進め方・方法:
前期はスライドを用いた座学であるが,スライドを穴あきとして配布するため,メモを取ることに注力するのではなく,聞く方に注力した受講を心がけること.
後期はPCを用いた演習を行う.
授業の短い時間ではとても学習しきれないため,提示された教科書にとどまらず,様々な書物に目を通して知識を広げるよう心がけること.
特に数学や物理学との関連が高いため,都度復習をする必要がある.
わからないところは適宜質問に応じる.
注意点:
前半の座学における基礎概念は要点を的確におさえ,後半の実機演習課題において活用できるよう,常に実用を見据えた学習を心がけること.
微分と複素数の数学的知識が重要であるため,しっかり復習をしておくこと.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
自己相関と相互相関 |
自己相関と相互相関が持つ意味を理解する
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2週 |
FFTのCプログラム実装1(基本機能の実装) |
FFTをCプログラムで実装する
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3週 |
FFTのCプログラム実装2(IFFTの実装) |
FFTプログラムをIFFTに拡張する
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4週 |
FFTのCプログラム実装3(周波数の加工) |
FFTプログラムを用いて,周波数空間の情報を加工した場合に何が起こるのかを理解する
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5週 |
FFTのCプログラム実装4(周波数の加工) |
FFTプログラムを用いて,特定の波形情報を周波数空間に掛けあわせた時にどうなるかを理解する
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6週 |
ローパスフィルタのCプログラム実装1(基本機能の実装) |
ローパスフィルタをCプログラムで実装する
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7週 |
後期中間までの総まとめ |
これまでの学習内容を復習し,実装が間に合わなかったプログラムを実装する
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
後期中間試験の答案返却・解説 |
解説を聞いて,自分の苦手箇所を理解する
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10週 |
ローパスフィルタのCプログラム実装2(係数による変化) |
ローパスフィルタの係数を変化させると何が起こるかを理解する
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11週 |
自己相関プログラムの実装1(基本機能の実装) |
自己相関を計算するプログラムを実装する
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12週 |
自己相関プログラムの実装2(特定データの解析実習) |
自己相関で与えられたデータを解析した場合にどういう波形でどういう結果が得られるかを理解する
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13週 |
ウィーナーヒンチンの定理の実習的証明1 |
FFTと自己相関のプログラムを統合してウィーナーヒンチンの定理を証明する
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14週 |
ウィーナーヒンチンの定理の実習的証明2 後期期末までの総まとめ |
FFTと自己相関のプログラムを統合してウィーナーヒンチンの定理を証明する
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
後期期末試験の答案返却・解説 |
解説を聞いて,自分の苦手箇所を理解する
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | 前5 |
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | 前4 |
三角関数を含む基本的な方程式を解くことができる。 | 3 | 前4 |
行列の定義を理解している。 | 3 | 前6 |
行列の和・差・数との積の計算ができる。 | 3 | 前6 |
行列の積の計算ができる。 | 3 | 前6 |
微分方程式の意味を理解している。 | 3 | 前11 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系 | その他の学習内容 | オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。 | 3 | 前12 |
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 3 | 前12 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 30 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 60 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |