半導体工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 半導体工学Ⅱ
科目番号 0105 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 古川靜二郎ほか著『電子デバイス工学』森北出版、1993年、1800円(+税)
担当教員 和﨑 浩幸

到達目標

ショットキー接合について、概要を説明できる。
バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合形FETの動作について、概要を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合形FETの動作について理解し、説明できる。バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合形FETの動作について理解できる。バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合形FETの動作について理解できない。
評価項目2ショットキー接合の特性について説明できる。ショットキー接合の特性について、概要を説明できる。ショットキー接合の特性について、理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は企業で計算機のシステム設計開発を担当していた教員が、その経験を活かし、システムに使用される半導体の仕組みについて、講義形式で授業を行うものである。
ショットキー接合を学び、ダイオード接合とオーミック接合について、動作特性を学ぶ。
また、バイポーラトランジスタ・MOS-FET・接合型FETの構造や動作特性について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書の内容を補足しながら、説明を行う。
主にバンドモデルやデバイスの構造による、半導体デバイスの動作について説明する。
4回の試験成績の平均で評価する。
注意点:
半導体工学Ⅰで学習した知識が必要となるため、半導体工学Ⅰを履修していることが基本となる。
あまり複雑な式は出てこないが、式の計算などの表面的なことにとらわれすぎずに、物理的な意味を把握すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 バイポーラトランジスタの動作原理について学ぶ。 順方向活性領域におけるエネルギーバンド図を書いて、動作の概要を理解できる。
2週 バイポーラトランジスタの増幅作用について学ぶ。 エミッタからのキャリヤの注入・拡散とベース領域での再結合から、コレクタ電流を説明できる。
3週 パンチスルーやアーリー効果などについて学ぶ。 パンチスルーやアーリー効果などを理解し、トランジスタの構造や等価回路との関連を理解する。
4週 バイポーラトランジスタの回路モデルについて学ぶ。 Ebers-Mollモデルについて理解する。また、各効果を入れた小信号モデルについて理解する。
5週 金属-半導体接合におけるショットキー接合について学ぶ。 エネルギーバンド図を書いて、ショットキー障壁などの概要が説明できる。
6週 金属-n型半導体、金属-p型半導体のショットキーバリアダイオードの特性について学ぶ。また、オーミック接合について学ぶ。 ショットキーバリアダイオードの特性について理解する。また、オーミック接合について理解する。
7週 MOS構造の特性について学ぶ。 エネルギーバンド図を用いながら、蓄積層、空乏層、反転層の生成について理解する。
8週 MOS構造の容量成分変化について学ぶ。
MOS-FETの動作概要について学ぶ。
MOS構造のゲート電圧による容量成分の変化について、理解する。
MOS-FETの電流電圧特性について、動作概要を理解する。
4thQ
9週 MOS-FETの回路モデルについて学ぶ。
様々なMOS-FETデバイスについて学ぶ。
MOS-FETの特性を加味した小信号モデルについて、理解する。
パワーMOSやフローティングMOSなどの構造や動作特性について、理解する。
10週 接合型FETの構造と動作概要について学ぶ。 接合型FETの動作概要について理解する。
11週 その他の半導体デバイスについて、概要を学ぶ。 サイリスタなどの半導体デバイスの概要について、理解する。
12週 1週~4週の内容について小テストを実施する。 試験で60点以上の成績を目安とする。
13週 5週~6週の内容について小テストを実施する。 試験で60点以上の成績を目安とする。
14週 7週~9週の内容について小テストを実施する。 試験で60点以上の成績を目安とする。
15週 10週~11週の内容について小テストを実施する。 試験で60点以上の成績を目安とする。
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000