国文学

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 国文学
科目番号 0116 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 坂口安吾『堕落論』(集英社、1990)(随時プリントも配布する。)
担当教員 加藤 達彦

到達目標

1.文芸作品の読解を通じて、固定観念にとらわれない柔軟な発想を展開することができる。
2.自らの思考を問い直しながら、社会が抱える諸問題について多角度から考察することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文章や写真等による情報を正確に読み取り、自らの考えを深めながら理解することができる。文章や写真等による情報を読み取り、おおむね理解することができる。文章や写真等による情報を読み取ることができない。
評価項目2与えられたテーマについて、自らの考えを他者に強く訴える文章として書くことができる。与えられたテーマについて、自らの考えをまとめ、誤字や脱字のないように書くことができる。与えられたテーマについて、自らの考えを書くことができない。
評価項目3文芸作品を通じて人間や社会の諸問題について主体的・積極的に判断し、主張することができる。文芸作品を通じて人間や社会の諸問題を把握し、自分の意見を持つことができる。文芸作品を通じて人間や社会の諸問題を把握することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
対象作家に関する様々なテクストを読解・鑑賞し、そこから社会の諸問題について自分の意見を持つことを目標とする。
読み、書くことによって、ものの見方、感じ方、考え方を深め、ぜひ自らの問いを発見してほしい。
授業の進め方・方法:
①テキストとプリント等を使って授業を行う。
 配布するプリントは必ずファイルし、復習できるようにすること。
②授業のなかで課題を提示し、小レポートを書いてもらう。
 この小レポートも成績に反映されるので、未提出がないように気をつけること。
③小レポートの講評と解説を組み合わせて講義するので、小レポートには積極的に取り組むこと。
④中間試験は行わず、前期期末にレポートを課す。
注意点:
何事にも興味・関心を持つことが大切である。
文芸作品を単に読み流すのではなく、その読書体験をきっかけにして、自らの感覚を研ぎ澄まし、思考を深めることを心掛けてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方、レポートの取り組み方等を把握し、対象作家に関する基本情報を理解する。
2週 (1)「風博士」を読解する。 Farceについて理解する。
3週 (2)「風博士」を読解する。 Farceについて理解し、小説の構造を分析する。
4週 (1)「ふるさとに寄する讃歌」を読解する。 「ふるさとに寄する讃歌」の構造について理解する。
5週 (2)「ふるさとに寄する讃歌」を読解する。 対象作家独自の〈ふるさと〉という概念について理解する。
6週 (1)『吹雪物語』を読解する。 『吹雪物語』のテーマについて理解する。
7週 (2)『吹雪物語』を読解する。 『吹雪物語』のテーマを1930年代の社会状況と関連させて分析する。
8週 「日本文化」を撮影する。 写真を撮ることで日本文化に関する理解を深める。
2ndQ
9週 「日本文化私観」を読解する。 日本文化や伝統にまつわる〈二項対立〉的な発想を脱構築する論理を理解する。
10週 授業の振り返り これまでの学習内容を振り返り、対象作家の思考様式を横断的に理解する。
11週 「戦争と一人の女」および「続戦争と一人の女」を読解する。 対象テクストをもとに〈戦争〉と〈性〉の関わりについて考察する。
12週 探偵小説の謎解きに挑戦する。 探偵小説を読解し、トリックの構造を理解する。
13週 「不連続殺人事件」を読解する。 探偵小説が孕んでいるアポリアを実感しながら「不連続殺人事件」の特質を理解する。
14週 自らの関心に基づいて対象テクストを自由に読解する。 対象テクストの要約をもとにテーマに関連する問題点を指摘する。
15週 読解・鑑賞のための文学理論を学ぶ。 疑問点をもとに調査を進め、自らの考えをまとめる。
16週 レポートの講評と相互評価 レポートの講評をもとに対象テクストのポイントを確認する。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力00000100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000