概要:
本科目では情報通信技術の発展による現代の制御工学について学ぶ。具体的には情報通信ネットワーク技術、サイバーセキュリティ技術と人工知能技術の制御システム(遠隔制御を含め)への応用について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教員は授業計画にある各項目について実例の紹介を含めた資料による説明を行う。
学生は理解を深めるために関連文献の調査、実課題の解決および各類ツールを用いた作業等の演習を行う。
学生は授業計画にある内容の概要と演習内容についてレポートとして報告する。
注意点:
情報技術の制御システムへの応用について十分に理解するためには国際雑誌で発表されている研究論文等をよく調べること。
3年の実験・実習の資料等を参考にし、IoTと遠隔通信について復習すること。
3年、4年で学んだ、線形代数、応用数学の内容を復習しながら制御システムの基礎数学を理解すること。
演習の際、プログラミング演習、データ構造とアルゴリズムで習得した知識を積極的に適用すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
本科目の概要について理解する。 必要な演習環境について理解し、準備を行う。
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2週 |
制御システムの基礎 |
制御システムの概念について理解できる。 制御システムのために必要となる基礎数学の復習を行う。
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3週 |
ネットワーク化制御 |
ネットワーク化制御の概念と応用について理解できる。
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4週 |
制御用機器と通信環境 |
量子化器、通信量、通信環境等によるネットワーク化制御システムの特徴について理解できる。
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5週 |
事象駆動制御と自己駆動制御 |
事象駆動制御と自己駆動制御の概念と応用例について理解できる。 事象駆動制御と自己駆動制御の条件と安定性について理解できる。
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6週 |
制御システムとサイバーセキュリティ(1) |
サイバーセキュリティの視点から現代の制御システムについて理解できる。
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7週 |
制御システムとサイバーセキュリティ(2) |
制御システムに対するセキュリティインシデントの実例について理解できる。
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8週 |
報告書作成 |
1週目〜7週目までの内容の概要をまとめる。
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2ndQ |
9週 |
制御システムとサイバーセキュリティ(3) |
制御システムに対してサイバーセキュリティインシデントがあった場合の対応について理解できる。
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10週 |
制御システムとサイバーセキュリティ(4) |
制御システムに対してサイバーセキュリティインシデントがあった場合の対応について提案できる。
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11週 |
モデル予測制御システム マルチエージェント制御システム |
モデル予測制御システムの概念、基礎数学と応用について理解できる。 マルチエージェント制御システムの概念と応用について理解できる。
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12週 |
人工知能と制御システム(1) |
制御システムに役立つ人工知能の基礎について理解できる。
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13週 |
人工知能と制御システム(2) |
人工知能の制御システムへ応用について理解できる。
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14週 |
人工知能と制御システム(3) |
制御システムに人工知能の活用について考えて、提案できる。
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15週 |
まとめ |
全体の内容をまとめて理解できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 3 | |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 3 | |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 3 | |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 3 | |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 3 | |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 3 | |
情報系分野 | ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 4 | |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 4 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 4 | |
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。 | 4 | |
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。 | 4 | |
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 4 | |
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。 | 4 | |
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。 | 4 | |
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。 | 4 | |
コンピュータシステム | 集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。 | 4 | |
分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。 | 4 | |
ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。 | 4 | |
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。 | 4 | |
システム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。 | 4 | |
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。 | 4 | |
プロジェクト管理の必要性について説明できる。 | 4 | |
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。 | 4 | |
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。 | 4 | |
情報通信ネットワーク | プロトコルの概念を説明できる。 | 4 | |
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。 | 4 | |
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。 | 4 | |
インターネットの概念を説明できる。 | 4 | |
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。 | 4 | |
主要なサーバの構築方法を説明できる。 | 4 | |
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。 | 4 | |
無線通信の仕組みと規格について説明できる。 | 4 | |
有線通信の仕組みと規格について説明できる。 | 4 | |
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。 | 4 | |
基本的なルーティング技術について説明できる。 | 4 | |
基本的なフィルタリング技術について説明できる。 | 4 | |
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。 | 4 | |