科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 法学
科目番号 g0720 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 指定しない(資料を配布する)
担当教員 小谷 俊博,佐々木 誠矢

到達目標

・本講義の目的
 本講義は、これから法学を学びたいという学生に向けて、法学の基本的な考え方や、法学独自の言葉遣いをおさえる
 ことを目的としています。

・本講義の内容と目標
 ①法という制度が社会においてどのように機能しているのかを理解できる。
 ②法がどのようにつくられ、適用され、解釈されているのかを理解できる。
 ③授業で学んだ内容を具体的な社会問題に応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
導入(法学概論)法学の基本的な考え方を理解したうえで、社会的問題に対する自分の考えをもつこと。法学の基本的な考え方を理解できること。法学の基本的な考え方を理解できていない。
憲法憲法の基本的な考え方を理解したうえで、社会的問題に対する自分の考えをもつこと。憲法の基本的な考え方を理解できること。憲法の基本的な考え方を理解できていない。
刑法等刑法等の基本的な考え方を理解したうえで、社会的問題に対する自分の考えをもつこと。刑法等の基本的な考え方を理解できること。刑法等の基本的な考え方を理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
法学を専門としないが、法学の基本的な考え方を学びたい学生に向けて講義をおこなう。具体的には、法学の基本的な枠組みをおさえたうえで、国家の基本法たる憲法と、主な法律学問(刑法など)を中心に講義で取り上げる。
授業の進め方・方法:
レジュメ(授業資料)を配布し、それに沿って授業を進める。まずはじめに「法学概論」について解説して法の基本的な考え方や全体像をつかむ。そこでは、権利や立法過程、法解釈といった基本的なトピックを扱う予定である。次に日本国憲法や刑法の基礎的な事項について講義する。憲法では、特に憲法上の権利のパートを詳しくみていくことになる。また、そうした権利を保障するための装置である統治機構についても扱う。また、刑法については、憲法にも記載がある重要な手続的に関する考え方のほか、犯罪がいかにして成立しているかを確認する。
注意点:
予習はとくに必要としないが、広く法に関係する社会的問題について、日ごろから関心を払っておくことが望ましい。復習については、授業資料を参照すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション・法の種類 この授業の目的をシラバスを参照しつつ把握する。社会における法の役割や必要性について学ぶ。
2週 法の種類・権利 さまざまな種類の法があることを学ぶ。権利の性質やその分類、具体的な内容などを学ぶ。
3週 法律のつくり方 法がいつ・どのようにできるかについて、成文法と不文法の区別を踏まえつつ学ぶ。
4週 裁判の仕組み 法の主要な機能の一つである裁判について、どのような実践がなされているかを学ぶ。
5週 法的思考 法的思考にとって重要な法的三段論法について学ぶ。条文を具体的に適用することで、法解釈の難しさを理解する。
6週 日本国憲法の概要 日本国憲法の全体像をつかむ。日本国憲法の基本原理の重要性を、その歴史をたどりつつ学ぶ。
7週 精神的自由権 思想・良心の自由や表現の自由といった、精神的自由権と呼ばれる憲法上の権利について学ぶ。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験のフィードバック、経済的自由権 職業選択の自由などの経済的自由権について学ぶ。精神的自由権との相違を確認する。
10週 社会権・法の下の平等 生存権、教育を受ける権利などを中心に社会権について学ぶ。また、法の下の平等について差別との関係で理解する。
11週 統治機構 日本の統治を担う機関のうち、とくに国会と内閣に注目し、その役割を確認する。
12週 人身の自由 適正手続の保障など、憲法における刑事手続の規定について、歴史的経緯とともに確認する。
13週 刑法総論、犯罪の成立要件 刑法の目的・機能・基本原則について学ぶ。また、犯罪が成立するための条件について学ぶ。
14週 ロボット・AIと法 ロボット・AIといった新たな技術と、法との関係について学ぶ。
15週 期末試験
16週 答案返却等 試験に出てきた問題の解説をきき、重要な点や論点をおさえる。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力400000040
専門的能力600000060
分野横断的能力0000000