構造力学I

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 構造力学I
科目番号 c0120 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 﨑本達郎著『構造力学[第2版]上 静定編』森北出版(1年次に用いた教科書と同じ)
担当教員 湯谷 賢太郎

到達目標

◇評価項目1 各種静定ばりの支点に生じる反力を計算でき,断面に生じている断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算し,その断面力図(軸力図,せん断力図,曲げモーメント図)を描くことができる.
◇評価項目2 トラスとその部材の種類,安定性について説明できる.
◇評価項目3 節点法や断面法を用いて,トラスの部材力を計算できる.
◇評価項目4 ラーメンの支点反力,断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算し,その断面力図(軸力図,せん断力図,曲げモーメント図)を描くことができる.
◇評価項目5 応力とひずみの定義や関係を理解し,軸方向力を受ける部材に生じる応力とひずみを計算できる.弾性係数,ポアソン比,フックの法則の定義を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(静定ばり)応用的な問題に対して,各種静定ばりの支点に生じる反力を計算でき,断面に生じている断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算し,その断面力図(軸力図,せん断力図,曲げモーメント図)を描くことができる.基本的な問題に対して,各種静定ばりの支点に生じる反力を計算でき,断面に生じている断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算し,その断面力図(軸力図,せん断力図,曲げモーメント図)を描くことができる.各種静定ばりの支点に生じる反力を計算できず,断面に生じている断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算できず,その断面力図(軸力図,せん断力図,曲げモーメント図)を描くことがでない.
評価項目2,評価項目3(トラス)応用的な問題に対して,トラスとその部材の種類,安定性について説明できる.節点法や断面法を用いて,トラスの部材力を計算できる.基本的な問題に対して,トラスとその部材の種類,安定性について説明できる.節点法や断面法を用いて,トラスの部材力を計算できる.トラスとその部材の種類,安定性について説明できない.節点法や断面法を用いて,トラスの部材力を計算できない.
評価項目4(静定ラーメン)応用的な問題に対して,ラーメンの支点反力,断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算し,その断面力図(軸力図,せん断力図,曲げモーメント図)を描くことができる.基本的な問題に対して,ラーメンの支点反力,断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算し,その断面力図(軸力図,せん断力図,曲げモーメント図)を描くことができる.ラーメンの支点反力,断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を計算できず,その断面力図(軸力図,せん断力図,曲げモーメント図)を描くことができない.
評価項目5(応力とひずみ)応力とひずみの定義や関係を理解し,応用的な問題に対して,軸方向力を受ける部材に生じる応力とひずみを計算できる.弾性係数,ポアソン比,フックの法則の定義を説明できる.応力とひずみの定義や関係を理解し,基本的な問題に対して,軸方向力を受ける部材に生じる応力とひずみを計算できる.弾性係数,ポアソン比,フックの法則の定義を説明できる.応力とひずみの定義や関係を理解しておらず,軸方向力を受ける部材に生じる応力とひずみを計算でできない.弾性係数,ポアソン比,フックの法則の定義を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義は,1年次後期の「力学基礎」に引き続き,構造力学について学ぶものである.
授業の進め方・方法:
【授業の進め方】
授業は教科書を用いながら,板書により進める.講義では,毎回講義内容の理解度を確認するための課題を提示する.各自の理解度を判断するための目安としてもらいたい.また,3回の授業に対して1回の試験を実施する.
WebClassに復習用の教材をアップするので参考にするとよい.
【評価方法】
「静定ばり」については,中間試験①,②で評価し,評価割合は50%とする.
「トラス」については中間試験③で評価し,評価割合は30%とする.
「静定ラーメン」「応力とひずみ」については定期試験で評価し,評価割合は20%とする.
上記試験により単位が未修得で,評価点が40点以上の者を対象に,特別再試験を実施する.試験範囲は「静定ばり」および「トラス」とする.
前期の単位が未修得で,前期末の評価点が50点以上の者を対象に,再評価試験を実施する.試験範囲は「静定ばり」および「トラス」とする.
注意点:
本講義は1年次の「力学基礎」が理解できていることを前提に進める.特に反力の計算ができない者は単位の取得が難しくなる.
構造力学Ⅰの内容は,普通高校でも学ぶ物理学の力学に関する内容と大差ない.モーメントなどの概念が分からなくなった場合には,物理学で用いた教科書も復習してもらいたい.
本講義で躓くと,後期の「構造力学Ⅱ」が理解できないだけでなく,上級生で学ぶ多くの力学関連の専門科目に影響が出る.分からない内容は適宜復習するだけでなく,積極的に質問等を行い,主体的に学習することを期待する.
また,本講義は予習復習を行っていることを前提として授業を進める.目安として講義時間と同じ時間の自学自習時間を確保してもらいたい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,構造力学を学ぶための基礎知識の復習① 構造力学を学ぶ上で必要な内容を復習する
2週 構造力学を学ぶための基礎知識の復習②,軸力(N)図 構造力学を学ぶ上で必要な内容を復習する,N図の基礎について理解する
3週 せん断力(Q)図,曲げモーメント(M)図 Q図,M図の基礎について理解する
4週 中間試験①~反力の計算・断面力図の基礎~ 反力の計算と断面力図の基礎に関する内容について試験を行う
5週 多くの集中荷重を受ける場合のQ図&M図,等分布荷重を受ける場合のQ図&M図 多くの集中荷重を受ける場合,および等分布荷重を受ける場合のQ図&M図について理解する
6週 モーメント荷重を受ける場合のQ図&M図,多種類の荷重を受ける場合のQ図&M図 モーメント荷重を受ける場合,および多種類の荷重を受ける場合のQ図&M図について理解する
7週 荷重と断面力との関係 荷重と断面力との関係について理解する
8週 中間試験②~Q図とM図の応用~ Q図とM図の応用問題に関する内容について試験を行う
2ndQ
9週 トラスとは,トラスの部材力 ~節点法~ トラスとは何か,トラスの節点法による解法について理解する
10週 トラスの部材力 ~断面法~ トラスの断面法による解法について理解する
11週 トラスの安定・不安定と静定・不静定 トラスの安定・不安定と静定・不静定について理解する
12週 中間試験③~トラスの部材力~ トラスの接点法と断面法に関する内容について試験を行う
13週 ラーメン構造の力学特性 ラーメンの支点反力、断面力、断面力図について理解する
14週 構造材料の性質~応力とひずみ~ 構造材料の力学特性について理解する
15週 定期試験 ラーメン構造の力学特性,構造材料の性質~応力とひずみ~の内容について試験を行う
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4前9,前11
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4前9,前10,前12
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4前13,前15
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4前14,前15

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
評価項目1(静定ばり)5050
評価項目2,評価項目3(トラス)3030
評価項目4(静定ラーメン)1010
評価項目5(応力とひずみ)1010