到達目標
①初歩的な漢文の書き下し文を読解できる。また初歩的な漢文に関して、書き下し文を作成することができる。
②空海の文芸作品の特徴を指摘できる。また空海の思想の特徴を理解し、指摘できる。
③中古国文学における漢詩文の位置付けができる。また平安初期の歴史の流れを理解し、簡明に述べることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 初歩的な漢文の書き下し文を読解できる。また初歩的な漢文に関して、書き下し文を作成することができる。 | 初歩的な漢文の書き下し文を読解できる。 | 初歩的な漢文の書き下し文を読解できない。 |
評価項目2 | 空海の文芸作品の特徴を指摘できる。また空海の思想の特徴を理解し、指摘できる。 | 空海の文芸作品の特徴を指摘できる。 | 空海の文芸作品の特徴を指摘できない。 |
評価項目3 | 中古国文学における漢詩文の位置付けができる。また平安初期の歴史の流れを理解し、簡明に述べることができる。 | 中古国文学における漢詩文の位置付けができる。 | 中古国文学における漢詩文の位置付けができない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(R5までのDP) 旧DP_3 教養と倫理観の修得と社会への貢献
JABEE A-1 人間性と健康な心身
教育方法等
概要:
空海に関する様々な漢文テクストを読解し、当時の歴史なども視野に入れて、現代への合わせ鏡としての「空海の思想」に対して自分の意見を持つことを目標とする。
空海の残した漢文を読み解くことによって、ものの捉え方、感じ方、考え方を深め、ぜひ自らの問いを発見してほしい。
授業の進め方・方法:
①プリントを使って授業を行う。配布するプリントは必ずファイルし、復習できるようにすること。また、授業内容はしっかりとメモを取ること。
②授業のなかで課題を提示し、小レポートを課す。授業内容のポイントを押さえるためにしっかりと取り組むこと。この小レポートも成績に反映されるので、未提出がないように気をつけること。また質問があれば、ささいなことでも必ず書くこと。
③小レポートの講評と解説、質問への回答も行うので、レポートには積極的に取り組むこと。
④中間試験は行わず、前期期末にレポートを課す。
注意点:
授業内容を通して、自分自身の振り返りをしてほしいと考える。漢文の学習からは離れるが、そのための作文方法等にも随時触れる。
漢文を単に昔の文章と捉えて読み流すのではなく、その読書体験をきっかけにして、自らの感覚を研ぎ澄まし、思考を深めることを心掛けてほしい。
なお、欠課時数が1/3を超えた場合は基本的に年度内再評価は認めない。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
授業の進め方、レポートの取り組み方等を把握する。また、自分自身を振り返る契機としての作文方を理解する。(MCC)
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2週 |
「秋の日、神泉苑を観る」(1) |
京都の名所神泉苑を歌った漢詩に触れ、その歴史的な変遷を理解する。(MCC)
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3週 |
「秋の日、神泉苑を観る」(2) |
空海の自然観の一端を理解する。(MCC)
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4週 |
「雨を喜ぶ歌」 |
雨乞いの際に歌われた漢詩に触れ、当時の人々の「雨」に対する意識を理解する。(MCC)
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5週 |
「山中に何の楽しびか有る」 |
空海の思想(密教)の基礎に触れ、その要点を理解できる。(MCC)
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6週 |
「徒に球を懐く」 |
空海の思想(密教)の基礎に触れ、その要点を自分の言葉で述べることができる。(MCC)
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7週 |
自分自身のありようを振り返り、「曼荼羅」を作成する。 |
自分自身の興味の広がりを「曼荼羅」として作成する(図解化する)。(MCC)
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8週 |
振り返り(1) |
前回まで学んだ内容から、特に興味を持ったことに関して、800字程度の作文を書くことができる。(MCC)
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2ndQ |
9週 |
「綜芸種智院の式 幷に序」(1) |
日本最古の庶民の学校「綜芸種智院」を開いた空海の言葉に触れ、すべての者が学ぶことの意義について考えを深める。(MCC)
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10週 |
「綜芸種智院の式 幷に序」(2) |
同上。読みを進めることができる。(MCC)
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11週 |
「綜芸種智院の式 幷に序」(3) |
同上。読みを進めることができる。(MCC)
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12週 |
「綜芸種智院の式 幷に序」(4) |
すべての者が学ぶことの意義について考えたことを、1200字程度の作文を書くことができる。(MCC)
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13週 |
「筆を奉献する表」「東宮に筆を献ずる啓」 |
テクノクラートでもあった空海の、理工系的文章を読み、その形を身につける。(MCC)
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14週 |
「元興寺の僧中環が罪を赦されんことを請ふ表」 |
非寛容の現代から、為政者へ寛容を説く空海の論理に触れ、現代社会を捉えなおすことができる。(MCC)
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15週 |
振り返り(2) |
前回まで学んだ内容から、特に興味を持ったことに関して、A4用紙2枚程度のレポートにまとめることができる。(MCC)
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16週 |
レポート作成 |
空海の思想について、前回の作業を継続し、レポートを完成させる。(MCC)
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 3 | |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 3 | |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 3 | |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 3 | |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 3 | |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 3 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 3 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 3 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |