基礎化学

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 基礎化学
科目番号 0006 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書: 『 化学 基礎 』 実教出版,  補助教材: 『 セミナー化学基礎+化学 』 第一学習社 , 『 スクエア最新図説化学 』 第一学習社
担当教員 佐合 智弘

到達目標

・ 化学と人間生活および科学技術の係わりについて理解できる。
・ 物質を構成する原子の構造や化学結合などについて理解できる。
・ 分子量や物質量などの化学における基本量の算出ができる。
・ 化学反応式が表す内容を理解できる。
・ 酸と塩基の基本的性質やpHについて理解できる。
・ 中和反応の概念や中和滴定の実験方法が理解できる。
・ 酸化還元反応の基礎について理解できる。
・ 電池や電気分解の原理が理解できる。
・ 有機化合物の基礎的事項を知っている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1人間生活や科学技術と化学の係わりや,様々な物質を構成する原子の構造や化学結合などについて十分理解し説明できる。人間生活や科学技術と化学の係わりや,様々な物質を構成する原子の構造や化学結合などについて理解できる。人間生活や科学技術と化学の係わりは理解できるが,様々な物質を構成する原子の構造や化学結合などについて理解・説明できない。
評価項目2化学における基本量の計算ができ,さらに,物質の変化について化学反応式を示し,化学量論的な計算をすることができる。化学における基本量の計算ができ,物質の変化について化学反応式を示すことができる。化学における基本量の計算ができず,物質の変化について化学反応式を示すことができない。
評価項目3中和や酸化還元反応の概念を説明でき,藩王の様子や量的関係を反応式で示すことができる。中和や酸化還元反応の概念を説明できる。中和や酸化還元反応の概念を説明できない。
評価項目4有機化合物の分類ができ,それぞれの特徴が言える。有機化合物の分類ができる。有機化合物の分類ができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コアカリキュラムの要求範囲を中心として,一般教養的な内容について指定教科書を用いて講義を行い,また指定問題集を用いて自己学習も行う。
授業の進め方・方法:
・ 指定教科書の内容を中心とした講義とプリント演習,実験を組み合わせた学習を行う。
・ 試験は中間試験,定期試験を前・後期それぞれで実施する(試験回数 計4回)。
注意点:
・ 疑問点にについては積極的に質問し,可能な限り授業中に解決するように努めること。
・ 実験には緊張をもって取り組み,現象を注意深く観察し,結果について深く考察すること。
・ 課され課題には真剣に取り組み,提出期限を厳守すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
化学と人間生活
授業の進め方や授業を受けるにあたっての注意点などを理解する。人間の生活と化学の係わりや役割について理解する。
2週 物質の種類と性質
物質と元素①
純物質と混合物の違いやそれぞれの性質を理解し,混合物の分離・精製の種類や方法について説明できる。               単体と元素の違いや同素体について説明できる。
3週 物質と元素②
実験1:比重と密度
炎色反応や沈殿反応など,単体および化合物の成分元素の検出方法について説明できる。
物質の質量,体積,密度の関係を実験を通して学び理解する。
4週 物質の三態と熱運動
原子とその構造
物質の三態とその状態変化について説明できる。また,粒子の熱運動と状態変化について理解する。原子の構造を理解し,さらに同位体について説明できる。
5週 電子配置と周期表
イオンとイオン間の結合
電子殻と電子配置について理解し,電子配置を記すことができる。さらに,価電子について説明できる。
主な同属元素や周期表の特徴について説明できる。
イオンの生成について理解し,陽イオンと陰イオンについて説明できる。また,イオン式やイオンの名称を記述でき,イオン結合について説明できる。
6週 イオン結合からなる物質
分子と共有結合
金属と金属結合
イオン結合によりできる物質の組成式と名称を記述でき,イオン結合性物質の説明ができる。
共有結合について理解し・説明することができ,構造式や電子式を記述できる。
金属原子間の結合や金属結晶について説明できる。
7週 まとめ
問題演習
8週 前期 中間試験
2ndQ
9週 中間試験 返却と解説
原子量・分子量と式量
原子量および分子量と式量の算出ができる。
10週 物質量
溶液の濃度
物質量や物資量と質量の関係について理解し,様々な物質の物質量の算出ができる。
溶液と濃度の表し方を理解し,様々な濃度の算出ができる。
11週 化学反応式と量的関係 化学反応式を用いて様々な化学変化を表すことができる。また,反応前後での各物質の量的関係について理解し,未知の物質量や体積などの算出ができる。
12週 実験2:化学反応式と量的関係
酸と塩基
実験を通し,反応前後の物質量の量的関係について深く理解する。
酸と塩基の定義や分類について説明できる。
13週 水素イオン濃度とpH 水素イオン濃度やpH(水素イオン指数)について説明でき,水溶液のpHの算出ができる。
14週 まとめ
問題演習
15週 前期 定期試験
16週 定期試験 返却と解説
前期学習内容の復習 
後期
3rdQ
1週 中和反応① 中和反応の概念と,中和反応と量的関係について説明できる。
2週 中和反応②
実験3:中和滴定
中和曲線と指示薬,中和滴定について理解し,中和滴定の操作ができる。
3週 酸化還元反応①         酸化と還元の概念について説明できる。
4週 酸化還元反応② 酸化数の決め方を理解し,様々な原子の酸化数の算出ができる。また,酸化数の増減と酸化・還元の関係について説明できる。
5週 酸化還元反応③ 酸化剤・還元剤の概念と,その働き方について説明できる。また,酸化剤・還元剤の量的関係を化学反応式で表すことができる。
6週 酸化還元反応④
実験4:ダニエル電池
酸化還元反応の起こりやすさについて理解し,身の回りの酸化還元反応として電池の原理について説明できる。
7週 まとめ
問題演習
8週 後期 中間試験
4thQ
9週 中間試験 返却と解説
電気分解①
電気分解について説明できる。また,電池と電気分解についても理解する。
10週 電気分解②           電気分解における各電極での反応や,量的関係について説明できる。
11週 実験5:電気分解
有機化合物①
実験を通し,電気分解における量的関係について深く理解する。
有機化合物の特徴と分類を説明できる。
12週 有機化合物② 飽和炭化水素,不飽和炭化水素,芳香族炭化水素について説明できる。
13週 有機化合物③
実験6:エステルの合成
酸素を含む脂肪族化合物について説明できる。
14週 まとめ
問題演習
15週 後期 定期試験
16週 定期試験 返却と解説

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000