本授業では近代以降の文学作品を扱い、「読む力」「考える力」「知識・理解」の学力の向上を重視する。文章を的確に読み書きできる能力や語彙力の向上はもちろんだが、様々な時代の様々な個性あふれる作品・作家にふれながら、日本の歴史や文化なども学び、小説・詩への興味関心と幅広い視野で世界を眺める力を養う機会としてほしい。
概要:
新旧問わず、近代以降の個性あふれる文章にふれながら、文章を的確に読み取ること、自分の考えを深め発展させること、漢字や語句等に対する知識を増やすこと、日本の歴史や文化や伝統を幅広く知ること、を目指した授業とする。
授業の進め方・方法:
基本的に教科書に沿ってスライドを利用した講義形式で行う。
注意点:
予習として前もって作品を読み、わからない語句等を辞書で調べてくることが望ましい。
授業内容や方法は、新型コロナウィルス感染の拡大など社会情勢の変化によって変更する可能性もあるが、その都度お知らせをする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 現代文重要キーワード |
授業の方針、サブテキストの取り組み方、小テスト・課題提出に関する諸注意等を理解する。
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2週 |
現代文重要キーワード 小説 アルプスの少女 |
作品を通読し概要をつかむ。作品のテーマや寓意、ナンセンス表現のおかしみを味わう。
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3週 |
現代文重要キーワード 小説 アルプスの少女 |
寓意的・ナンセンス表現を読み取り、登場人物の生き様、作者の批判的精神を理解する。
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4週 |
現代文重要キーワード 小説 アルプスの少女 |
寓意的・ナンセンス表現を読み取り、登場人物の生き様、作者の批判的精神を理解する。
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5週 |
現代文重要キーワード 小説 アルプスの少女 |
ヨハンナ・スピリ『アルプスの少女ハイジ』の概要および作品背景を理解する。その上で、作品解釈と理解を深める。
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6週 |
現代文重要キーワード 詩 宮沢賢治・吉野弘 他 |
詩の表現の舞台や場面、付与された象徴的な意味などにふれ、詩がうまれる様々なあり方を理解する
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7週 |
現代文重要キーワード 詩 ヴェルレエヌ(上田敏訳)・島崎藤村・室生犀星 |
近代詩、近代日本語の韻律を味わい、詩人特有の表現技巧や近代詩としての特徴を理解する。
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8週 |
現代文重要キーワード 詩 ヴェルレエヌ(上田敏訳)・島崎藤村・室生犀星 |
フランス象徴詩の訳詩が日本近代詩に与えた影響など、作品や作者(訳者)の時代背景・思想を理解する。
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2ndQ |
9週 |
現代文重要キーワード 小説 舞姫 |
教科書の注釈およびスライド注釈を適宜補いながら、擬古文体の特徴や魅力を味わう。
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10週 |
現代文重要キーワード 小説 舞姫 |
教科書の注釈およびスライド注釈を適宜補いながら、擬古文体の特徴や魅力を味わう。
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11週 |
現代文重要キーワード 小説 舞姫 |
作品の舞台となった時代や社会状況等を把握し、作中人物の境遇・性格・心理を把握する。
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12週 |
現代文重要キーワード 小説 舞姫 |
主人公の意識の変化を整理し、その心理を情景描写との関係で捉える。
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13週 |
現代文重要キーワード 小説 舞姫 |
作者の生い立ちや文学史的な基本事項を学ぶ。その上で作品と向き合い考えを深める。
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14週 |
現代文重要キーワード 小説 舞姫 |
同時代評にふれつつ、小説のモチーフとテーマをめぐる問題について考察する。
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15週 |
総括 |
今までの授業内容をふまえて、理解を深め直す。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 3 | |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 3 | |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 3 | |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 3 | |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 3 | |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 3 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 3 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 3 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | |