物理学Ⅳ

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理学Ⅳ
科目番号 0066 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 原康夫著『第5版物理学基礎』学術図書出版社,2016年,2592円(税込)
担当教員 高谷 博史,藤本 茂雄

到達目標

 この授業では「物体の運動」および「電気」の学習を通して,それらの中に見出される普遍的な自然法則を,物理量間の数学的関係を求めることで解き明かすことを目的としている.法則を知ることで,未知なる現象に対する予測することができるようになることを目標とする.物理学Ⅳでは,(1)典型的な力学現象に対して微積分を用いた解析ができる,(2)電場と電位の関係を理解する,(3)直流回路を流れる電流の大きさを求めることができることを目標にする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自ら運動方程式を立て,合理的方法で解くことができる.与えられた運動方程式を解くことができる.与えられた運動方程式を解くことができない.
評価項目2電場と電位の関係を理解し,電場や電位を求めることができる.諸公式を用いて,電場や電位を求めることができる.電場や電位を求めることができない.
評価項目3電場と電位の関係を理解し,直流回路を流れる電流を求めることができる.諸公式を用いて,直流回路を流れる電流を求めることができる.直流回路を流れる電流を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(1) 説明 閉じる
JABEE B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前半は「微積分を用いた力学解析の基礎」として,典型的な力学現象に関する運動方程式(微分方程式)の立法及び解法を中心に学ぶ.後半は「電磁気学」の基礎として,電場と電位の関係,直流回路を流れる電流の大きさについて学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は基本的に講義形式で進め,適宜関連する例題の解説に加えて問題演習を行う.
注意点:
物理現象を言葉によって正確に説明できるよう,常に心がけること.また分からないことがあれば質問すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 速度と加速度,力と仕事,力積,位置エネルギー 微積分を用いて,各物理量を求めることができる.
2週 速度ベクトルと加速度ベクトル ベクトルの微分を用いた等速円運動の解析ができる.
3週 ニュートンの運動法則
真空中での自由落下
ニュートンの運動の3法則を説明することができる.微分方程式の形で運動方程式を立て,初期値問題として解くことができる.
4週 空気中での自由落下(粘性抵抗がある場合) 微分方程式の形で運動方程式を立て,初期値問題として解くことができる.
5週 単振動 微分方程式の形で運動方程式を立て,初期値問題として解くことができる.
6週 減衰振動1 微分方程式の形で運動方程式を立て,初期値問題として解くことができる.
7週 減衰振動2 微分方程式の形で運動方程式を立て,初期値問題として解くことができる.
8週 中間試験
4thQ
9週 電荷と電場 クーロンの法則を用いて電荷間に働く力を求めることができる.点電荷のまわりの電場を求めることができる.
10週 電場と電位 電場と電位の関係を説明することができる.一様な電場および点電荷のまわりで静電気力がする仕事を求めることができる.
11週 導体と誘電体,コンデンサー1 導体と誘電体を説明することができる.平行版コンデンサーの電気容量を求めることができる.
12週 コンデンサー2 平行板コンデンサーの静電エネルギーおよび並列・直列接続時の合成容量を求めることができる.
13週 直流回路1 直列・並列接続における合成抵抗を計算できる.キルヒホッフの法則を用いて回路を流れる電流を計算できる.
14週 直流回路2 ホイートストーンブリッジ回路の原理を説明できる.コンデンサーを含む直流回路を流れる電流を求めることができる.
15週 後期定期試験
16週 後期定期試験の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
電気電場・電位について説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3

評価割合

試験取組状況相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000