到達目標
・下水道の基本計画,下水道施設の構成,生物学的排水処理が理解できる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
下水道 | 応用課題を解ける | 教科書,学習ノートを見ながら課題を解ける | 教科書,学習ノートを見ても課題が解けない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義は,人々の生活を直接に支える浄水の取水・供給(上水道),排水の集水・処理(下水処理)にかかわる施設の設計および管理に必要となる基礎知識と応用技術を中心に講義する.また,より基礎的な水環境科学の分野や水環境問題の歴史的展開についても補足する.本科目は企業で上下水道と排水処理施設の設計・維持管理を担当していた教員が,その経験を活かし,排水方式の特性,排水処理処理施設の設計手法等について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
講義は,教科書を用いながら,教科書以外の情報も紹介しつつ,黒板とパワーポイントを併用して進める.補助資料は必要に応じて配布する.
評価方法は,原則的に中間試験(50%)および定期試験(50%)で評価するが,途中で課題を出す場合がある.
この科目は学修単位科目のため,教材や授業ノート等で予習,復習を行うこと.
注意点:
・化学,生物などの基礎知識も必要になるが,必要に応じて復習・確認を行う.水環境関連の報道などにも関心を持ち,環境関連施設の社会的意義について考える機会をもつこと.電卓を毎時間持参すること.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,下水道の役割 |
授業概要,授業計画,下水道整備の目的と歴史
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2週 |
下水道の役割 |
下水道の概要,下水の定義,下水道の構成,下水道の効果,日本の下水道整備の歴史,下水道の種類を理解
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3週 |
下水道の基本計画 |
下水道計画の考え方,計画人口,排除方式,計画汚水量を理解
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4週 |
下水道の基本計画 |
計画雨水量,降雨強度式,流出係数を理解
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5週 |
下水道の基本計画,下水道施設 |
流達時間,管路施設,管渠の水理,流量計算を理解
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6週 |
下水道施設 |
水理特性曲線を理解
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7週 |
下水処理 |
下水処理の目的,下水処理の分類,目標水質,沈殿池の役割と水面積負荷,生物処理法の分類,生物処理法の原理を理解
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8週 |
試験 |
1〜7週の学習内容を理解
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2ndQ |
9週 |
答案返却と解説 下水処理 |
1〜7週の学習内容を理解 浮遊生物法,活性汚泥法の処理に影響を与える因子,有機物負荷,水理学的滞留時間,固形物滞留時間を理解
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10週 |
下水処理 |
返送汚泥量,汚泥の沈降性,反応タンクの混合方式,必要空気量とエアレーション方式を理解
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11週 |
下水処理 |
活性汚泥法の種類,生物膜法の特徴を理解
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12週 |
下水処理 |
生物膜法の特徴,散水ろ床法の設計因子,消毒,高度処理の目的,高度処理の方式を理解
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13週 |
下水処理 |
窒素除去(硝化反応,脱窒反応),リン除去を理解
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14週 |
汚泥処理・処分とその利用 |
汚泥の分類と発生量,汚泥処理プロセス,濃縮,消化,脱水を理解
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15週 |
試験 |
9〜14週の学習内容を理解
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16週 |
答案返却と解説 |
9〜14週の学習内容を理解
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 環境 | 地球規模の環境問題を説明できる。 | 4 | |
環境と人の健康との関わりを説明できる。 | 4 | |
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。 | 4 | |
水の物性、水の循環を説明できる。 | 4 | |
水質指標を説明できる。 | 4 | |
物質循環と微生物の関係を説明できる。 | 4 | |
水質汚濁の現状を説明できる。 | 4 | |
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。 | 4 | |
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。 | 4 | |
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。 | 4 | |
水道の役割、種類を説明できる。 | 4 | |
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。 | 4 | |
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。 | 4 | 前6,前9 |
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。 | 4 | 前7,前9,前10,前11 |
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。 | 4 | 前11,前12,前13 |
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。 | 4 | |
汚泥処理・処分について、説明できる。 | 4 | 前15 |
リスクアセスメントを説明できる。 | 3 | |
生物多様性の現状と危機について、説明できる。 | 3 | |
生態系の保全手法を説明できる。 | 3 | |
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。 | 3 | |
物質循環と微生物の関係を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験1 | 試験2 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 30 | 60 |
専門的能力 | 20 | 20 | 40 |