応用物理実験

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理実験
科目番号 0129 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:実験手引書を実験テーマごとに配布する / 参考図書:原康夫著『第5版物理学基礎』学術図書,2016年,2640円(税込)(3年次購入)
担当教員 嘉数 祐子,福地 健一

到達目標

 応用物理実験は,研究的態度の習慣を身につけることが第一の目的である。さらに基礎的な実験器具の取扱に慣れ,各テーマの物理的な意味を理解するとともにその実験方法に精通し,測定技術や実験計画の立て方等を体得して,研究実験も行うことができる素地を固めることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1各実験テーマに関する基礎的な測定原理を自らの言葉で事前レポートとして正確にまとめることができる。各実験テーマに関する手引書に従って基礎的な測定原理を事前レポートとしてまとめることができる。各実験テーマに関する手引書に従って基礎的な測定原理を事前レポートとしてまとめることができない。
評価項目2手引書を読みながら自ら実験計画を立て、それに従って実験を正しく行うことができる。指導者の指示を受けながら実験計画を立て、それに従って実験を正しく行うことができる。指導者の指示を受けながら実験計画を立て、それに従って実験を正しく行うことができない。
評価項目3基準値(理論値の場合もある)の±5%の精度で諸定数を求めることができる。基準値(理論値の場合もある)の概ね±10%の精度で諸定数を求めることができる。基準値(理論値の場合もある)の±10%を大幅に超える精度でしか諸定数を求めることがでない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程 2(1) 説明 閉じる
JABEE B-1 説明 閉じる
JABEE B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
応用物理実験は,ガイダンス,データ解析演習及び実験で構成される。ガイダンス及びデータ解析演習は教室で行う。実験は物理第1実験室,物理第2実験室で行う。
ガイダンスでは,実験を行う上での心構え,諸注意,持ち物などを資料をもとに説明する。データ解析演習では,最小二乗法による直線回帰,対数グラフの扱い方等について学ぶ。
実験では,次の「授業の進め方と授業内容・方法」に示す21のテーマより割り振られた6テーマ実施する。
評価は実験レポート80%及び実験状況20%で行う。その上で,レポートの「提出遅延」や「未完成のままでの提出」等に関しては,相応の減点を行う。また,実験において欠席(大幅な遅刻を含む)があった場合,所定の手続きに基づいて補講を行わない限り,単位認定は行わない(評点60点未満とする)。
授業の進め方・方法:
各テーマを2週間で実施する。まず,直近に行うテーマの手引書を事前に受取り,原理や装置について既定のレポート表紙にまとめておく(初回分はガイダンス時に配布)。
1週目は実験室で実験を行い,2週目は教室でデータ解析およびレポート作成等を実施する。密を避けるために,クラスをA,Bの2グループに分け,隔週で実験を行うようにする(詳細はガイダンス時に説明する)。
1)重力加速度の測定 2)針金の剛性率測定 3)線膨張率の測定 4)ヤング率の測定 5)ジュール熱の測定 6)固体の比熱 7)アボガドロ数の測定 8)ニュートンリングによる曲率半径測定 9)レンズの焦点距離・電球の光度測定 10)旋光計
11)レーザーによる回折・干渉 12)分光計 13)液体の抵抗測定 14)金属の電気抵抗 15)オシロスコープ 16)電子の比電荷測定 17)熱電対の校正 18)GM管による放射線の計測 19)霧箱によるα・β粒子の飛跡  20)空間放射線率および土壌の放射能測定 21)目測値の統計解析
注意点:
1)病欠や公欠など,やむを得ない理由で欠席した場合は,追実験等を受けることができる(病欠の場合は,医療機関が発行するレシートの写し等,理由が分かる書類を提出すること)。
2)レポートは必ず完成させ,提出期限までに提出すること。
3)ガイダンスで説明する「実験の心構え」および「実験上の注意」を遵守し、安全を確保して実験に取り組むこと。
4)実験室内には放射線源及び劇物があるので,飲食(ガム等を含む)は厳禁とする。また,計測機器の誤動作を防ぐため,許可なく携帯電話等で通話しないこと。
5)実験結果等の記録に必要なノート(実験ノート),グラフ用紙(1mm方眼),定規,ハサミ,ホチキス等は必要に応じて各自で用意すること。
※その他の注意点については,ガイダンス時に資料を配布して説明する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 実験を行う際の心構え,諸注意,実験の進め方を正しく理解できる。
2週 Aグループ:データ解析演習,Bグループ:第1回目の実験 Aグループ:最小二乗法により直線回帰を行うことができる。対数グラフより実験式を求めることができる。
Bグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。
安全を確保して、実験を行うことができる。
3週 Aグループ:第1回目の実験,Bグループ:第1回目のレポート作成等 Aグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
Bグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
4週 Aグループ:第1回目のレポート作成等,Bグループ:第2回目の実験 Aグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
Bグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
5週 Aグループ:第2回目の実験,Bグループ:第2回目のレポート作成等 Aグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
Bグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
6週 Aグループ:第2回目のレポート作成等,Bグループ:第3回目の実験 Aグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
Bグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
7週 Aグループ:第3回目の実験,Bグループ:第3回目のレポート作成等 Aグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
Bグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
8週 前期中間試験日程
4thQ
9週 Aグループ:第3回目のレポート作成等,Bグループ:第4回目の実験 Aグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
Bグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
10週 Aグループ:第4回目の実験,Bグループ:第4回目のレポート作成等 Aグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
Bグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
11週 Aグループ:第4回目のレポート作成等,Bグループ:第5回目の実験 Aグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
Bグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
12週 Aグループ:第5回目の実験,Bグループ:第5回目のレポート作成等 Aグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
Bグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
13週 Aグループ:第5回目のレポート作成等,Bグループ:第6回目の実験 Aグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
Bグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
14週 Aグループ:第6回目の実験,Bグループ:第6回目のレポート作成等 Aグループ:測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。安全を確保して、実験を行うことができる。
Bグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
15週 Aグループ:第6回目のレポート作成等,Bグループ:データ解析演習 Aグループ:有効数字を考慮して、データを集計することができる。実験報告書を決められた形式で作成できる。
Bグループ:最小二乗法により直線回帰を行うことができる。対数グラフより実験式を求めることができる。
16週 予備日

評価割合

実験レポート実験状況相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000