土質実験

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 土質実験
科目番号 0191 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 土質実験担当者著『土質実験指導書』環境都市工学科都市創造実験室、2020年/地盤工学会「土質試験−基本と手引き−」改訂編集WG著『土質試験 基本と手引き 第二回改訂版』丸善出版、2010年、1600円(+税)
担当教員 鬼塚 信弘

到達目標

・地盤を構成する材料の一つとして土が挙げられ、土を材料として取り扱う、土を支持地盤とした時の影響を調べるなど、土そのものの性質や特性を把握しなければならない。本実験では3、4年時で学んだ土質力学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを基礎として、JISに定められた室内土質試験の遠隔授業および実験を行い、土質実験の意義と得られたデータの解釈を通して理解することができる。
・授業時に内容の理解度を把握するために設問を課し、与えた各試験の結果を基にレポートを作成することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1土の工学的性質に関する基礎知識について、JISに定められた室内土質試験の遠隔授業および実験を通して幅広く理解できる。土の工学的性質に関する基礎知識について、JISに定められた室内土質試験の遠隔授業および実験を通して理解できる。土の工学的性質に関する基礎知識について、JISに定められた室内土質試験の遠隔授業および実験を通して理解できない。
評価項目2土質力学の理論について、JISに定められた室内土質試験の遠隔授業および実験を通して幅広く理解できる。土質力学の理論について、JISに定められた室内土質試験の遠隔授業および実験を通して理解できる。土質力学の理論について、JISに定められた室内土質試験の遠隔授業および実験を通して理解できない。
評価項目3授業時の設問と与えた各試験の結果を基にレポートを作成し、幅広く理解できる。授業時の設問と与えた各試験の結果を基にレポートを作成し、理解できる。授業時の設問と与えた各試験の結果を基にレポートを作成し、理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
地盤を構成する材料の一つとして土が挙げられる。土は古代から人々の生活基盤に深く関わっており、現代においても、水と空気と共に我々の生活基盤の上でなくてはならない存在である。もともと土は特異な性質を持ち、その性質を理解することによって、土を材料として取り扱ったり、支持地盤に土を用いたりすることができる。しかし、土は特異な性質を持つと同時に、土を地盤とした時の特有な現象も見られることから、土を掘ったときの安定性、土中に透水する地下水の状態を把握することも重要である。土質力学の講義では、上記のことを実務と関連させながら、土質力学の理論や土質試験法を学び、地盤の設計で必要なc、φなどの定数の重要性を認識した。土質力学は、講義を通して実験を行い、両方の学問を総合的に学ぶことによって理解したことになる。授業ごとに理解度を把握するための設問を課し、解答する。また、実際に与えた試験結果は、ハンドオーガーボーリングを行って土試料をサンプリングし、土の物理的性質を求める試験、土の力学的性質を求める試験を行ったものである。これらの結果を整理して、土質柱状図を作成し、土質柱状図の解析を行う。
授業の進め方・方法:
授業は配布資料、教科書に沿って、遠隔および実験室で対面で行う形式で、授業時間内に設問を課し、授業時間外で実験レポートを課す。授業内容・方法はレポート作成方法、表層土のサンプリング、土粒子の密度試験、土の液性・塑性限界試験、土の定水位透水試験、土の粒度試験、土の締固め試験、土の一軸圧縮試験の内容で、遠隔授業および実験で理解を深める。
注意点:
実験は、土質力学の基礎理論はもとより各種試験の機器を用いて土を実際に取り扱うので、積極的に取り組む。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験ガイダンス・レポートについて 土質試験の意義・内容とレポート作成方法について理解できる。
2週 レポートの考察の書き方 レポートの考察の書き方について理解できる。
3週 土質実験の試験項目の説明 土質実験の試験項目について理解できる。
4週 地盤調査(オーガーボーリング) 地盤調査(オーガーボーリング)について理解できる。
5週 地盤調査した試料の層区分 地盤調査した試料の層区分について理解できる。
6週 土粒子の密度試験(遠隔)
土の液性限界試験(遠隔)
土の塑性限界試験(遠隔)
土粒子の密度試験、土の液性・塑性限界試験について理解できる。
7週 土の液性限界試験(実験/遠隔) 
土の塑性限界試験(実験/遠隔) 
土の液性・塑性限界試験のデータ整理ができる。
8週 土の定水位透水試験(遠隔)
土の一軸圧縮試験(遠隔)
土の定水位透水試験、土の一軸圧縮試験について理解できる。
2ndQ
9週 土の定水位透水試験(実験/遠隔)  土の定水位透水試験のデータ整理ができる。
10週 土の一軸圧縮試験(実験/遠隔) 土の一軸圧縮試験のデータ整理ができる。
11週 土の締固め試験(遠隔)
土の粒度試験 ・沈降分析(遠隔)
土の締固め試験、土の粒度試験について理解できる。
12週 土の締固め試験(実験/遠隔) 土の締固め試験のデータ整理ができる。
13週 土の粒度試験 ・沈降分析(実験/遠隔) 土の粒度試験のデータ整理ができる。
14週 地盤調査【土質柱状図】(遠隔)
レポート作成
地盤調査【土質柱状図】について理解できる。各テーマの土質試験および地盤調査【土質柱状図】のレポートを作成できる。
15週 レポート作成
各テーマの土質試験および地盤調査【土質柱状図】のレポートを作成できる。
16週 前期定期試験 実施しない。

評価割合

設問課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000