人間と文化

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 人間と文化
科目番号 0002 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電子システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし(必要に応じて、随時プリントを配布する。)
担当教員 田嶋 彩香

到達目標

1.基本的な文学理論を習得し、文学作品を多角的に捉える力を見に付ける。
2.資料を活用しながら、文学作品の奥深さを追究し、そこから見える文化を、自らの力で発見することができる。
3.調査・発表を通じて人々の生活や文化を多角的に捉え直し、自らの考えを深めてわかりやすく伝えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1課題テーマに基づき、人々の生活や文化を多角的に捉え直し、独自の観点で調査することができる。課題テーマに基づき、人々の生活や文化を捉え直し、調査することができる。課題テーマに基づき、人々の生活や文化を捉え直し、調査することができない。
評価項目2調査や発表の内容を精緻にまとめ、他者に強く訴える文章を書くことができる。調査や発表の内容を的確にまとめ、わかりやすく書くことができる。調査や発表の内容を的確にまとめ、わかりやすく書くことができない。
評価項目3異分野の人と協力しながら、問題解決に向けた発表を行い、実践的な活動につなげることができる。異分野の人と協力しながら、問題解決に向けた発表を行うことができる。異分野の人と協力しながら、問題解決に向けた発表を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
調査やグループディスカッションを通じ、地域や社会が抱える諸問題について、解決に向けた具体的な提案をすることを目標とする。
そして可能であれば、実践的な活動にも挑戦したい。
授業の進め方・方法:
①基本は、プリントやプロジェクター等を使って授業を行う。
②授業のなかで課題を提示し、調査を踏まえ小レポートを書いてもらう。
③小レポートをもとにグループごとに議論と調査を深めていく。
④議論と調査に基づいて発表を行い、レポートにまとめる。
※なお試験は実施せず、発表については相互評価を行う予定である。
注意点:
①専攻分野のみに固執することなく、社会的な観点から様々なものの見方や考え方に興味・関心を持つことが大切である。
②調査・発表では、伝え方を工夫し、独自の視点から新しい発見と具体的な提案を目指してほしい。
③授業90分に対して180分以上の時間をかけてグループで調査や討議を重ね、プレゼン等の準備を行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 授業の進め方、レポートの取り組み方等を把握・理解する。
2週 作者は神様ではありません!?
志賀直哉「小僧の神様」
言葉と意味の間にある断層を意識しながら、「<作者>&<読者>とは何か?」について理解する。
3週 都市が生む欲望とは?
田山花袋「少女病」
「郊外の誕生」および「文学と都市空間」について理解する。
4週 言葉で女装できますか?
太宰治「千代女」
<語り>に注目をしながら、言葉による性差の構築を理解する。
5週 グループによる調査と議論 情報を整理し、ディスカッションの方法を学ぶ。
6週 グループ発表① グループによる発表と討論を行い、相互評価を通じて各テーマの基本情報を理解する。
7週 グループ発表② グループによる発表と討論を行い、相互評価を通じて各テーマの基本情報を理解する。
8週 映画鑑賞 対象作家原作の映画を鑑賞し、そのテーマについて自分の意見をまとめる。
4thQ
9週 自筆原稿に挑む!①
樋口一葉「たけくらべ」
自筆原稿を、自身の力で活字に組み直しながら、作品の内容理解を深める。
10週 自筆原稿に挑む!➁
樋口一葉「たけくらべ」
自筆原稿を、自身の力で活字に組み直しながら、作品の内容理解を深める。
11週 読者は何を読んでいる?
谷崎潤一郎「蓼喰ふ虫」
小説における挿絵の意義を追究しながら、挿絵をどう読むか?自分なりの考えを養う。
12週 グループによる調査と議論 情報を整理し、ディスカッションの方法を学ぶ。
13週 グループ発表③ グループによる発表と討論を行い、相互評価を通じて各テーマの基本情報を理解する。
14週 グループ発表④ グループによる発表と討論を行い、相互評価を通じて各テーマの基本情報を理解する。
15週 総括 各グループの発表内容を振り返り、包括的な問題点を把握する。
16週 レポート返却 レポート評価に関するポイントを確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。3
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。3
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。3
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。3
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。3
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。3
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。3
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。3
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。3
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。3
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。3
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。3
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。3
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。3
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合020400040100
基礎的能力020400040100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000